[WNM 7/8]「内向き志向」強める米国
発行日:7/8
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[1]特派員レポート
●「内向き志向」強める米国
●北寄りの偏向内容続く−韓国・高校歴史教科書
●重慶発「紅歌現象」が全国化−中国共産党90周年
[2]海外紙の論調
[3]今週のビューポイント
●菅降ろしより解散総選挙だ
●強引な中国に警戒を怠るな
●民国連立政権は原点に返れ
●『新しい公民教科書』の意義
[4]ウィーン発「コンフィデンシャル」
●「中共創建90周年」は祝日でない
<今週のおすすめ>
【今週の永田町】才あって徳足らず 保身・延命図る菅首相
http://www.worldtimes.co.jp/j/nagata/na110704.html
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退陣を表明したので「菅降ろし」も下火になった。ところが退陣の時期が明示
されていない。菅首相はダンマリだ。いろいろ憶測が乱れ飛んでいる。しかしそ
の行動を見ていると決して早期退陣ではない。自民党の主張した”6月退陣”など
とうの昔にどこかに吹っ飛んでしまった。自民党の面目丸潰れだ。
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●特集 東日本大震災
http://www.worldtimes.co.jp/special2/sinsai/main.html
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[1]特派員レポート
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◆ 「内向き志向」強める米国 ◆
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米国は国際問題にどこまで関与すべきか――。これは超大国である米国が常に自
問し続けているテーマだが、10年に及ぶ対テロ戦争で厭戦気分が高まる中、リビ
ア軍事介入によって新たな戦線が開かれたことで、対外関与の在り方が改めて議
論の焦点として浮上している。財政再建や雇用創出など国内の課題に取り組むた
め、アフガニスタンからの早期撤退を含め、対外軍事関与を減らすべきだという
主張が党派を超えて広がっており、米国が「内向き志向」を強めているのは確かだ。
(ワシントン・早川俊行)
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●対テロ戦長期化で国民に疲れ/共和党内でもアフガン撤退論
「共和党内には常に孤立主義的な傾向があるが、それが今、主役になってし
まったようだ」
2008年大統領選の共和党候補だったジョン・マケイン上院議員は先月19日放送
のABCテレビの番組で、来年の大統領選に出馬する同党候補の多くが、アフガ
ンからの早期撤退を求め、リビア軍事介入に否定的な立場を示していることを
「孤立主義だ」と厳しく非難した。
支持率で先頭を走るミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事は、同13日に
ニューハンプシャー州で行われた大統領候補者討論会で、アフガンからの撤退は
「司令官が判断する現地の状況に基づく」としながらも、「できる限り早く部隊
を本国に戻すべき時だ」と主張。「我々は他国の独立のために戦うべきではない
ことを学んだ」とも語った。
女性候補として注目度が急上昇しているミシェル・バックマン下院議員も同じ
討論会で、「米国はリビアに死活的な国益がない」と語り、オバマ政権による軍
事介入を批判した。
さらに露骨な主張を展開しているのは、ジョン・ハンツマン前駐中国大使だ。
ハンツマン氏はエスクァイア誌のインタビューで、「出口戦略を明確にできなけ
れば、お金と戦略資源の無駄遣いだ」と言明。米国がアフガンで警察官の役割を
果たし続けることは「戦略的利益に合致しない」と断じ、リビア介入についても
「そんな余裕はない」と批判した。
世論の動向に最も敏感な大統領選の候補者たちがこうした主張をするのは、有
権者の間で厭戦気分が急速に広がっていることを反映している。米調査機関
ピュー・リサーチ・センターが先月21日に発表した調査結果によると、アフガン
からのできる限り早い撤退を支持する人は1年前の40%から大幅に上昇し、過去
最高の56%に達した。
これに対し、マケイン氏は「レーガン元大統領が生きていたら、世界中の人々
のために自由を擁護しようとしてきた共和党の姿ではないと言うだろう」と、ロ
ムニー、バックマン両氏らを批判。また、「米国は世界をリードしなければなら
ないが、悲しいことにそれは時に犠牲を伴う」と述べ、米国は犠牲を払ってでも
国際問題への関与を続けていく義務があるとの考えを示した。
だが、著名な保守派コラムニスト、ジョージ・ウィル氏は先月23日付ワシント
ン・ポスト紙のコラムで、マケイン氏の主張に反論。ウィル氏はマケイン氏を
「無差別な介入主義者」と呼び、「マケイン・ドクトリンの下では、米国は果て
しなく続く戦争から抜け出せない」と主張した。
共和党の「内向き化」を象徴するもう一つの事例は、下院の同党議員がリビア
軍事作戦への支出を制限する法案を提出したことだ。法案はオバマ大統領が議会
の承認を得ずに軍事介入したことへの不満を表したもので、同24日に反対多数で
否決されたとはいえ、民主党の専売特許とされてきた軍事作戦への支出停止を共
和党が試みたことは、対外政策をめぐる党内の空気の変化を印象付けた。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、共和党が同法案を提出したことにつ
いて「アイゼンハワー以前の孤立主義の復活とまではいかないとしても、醜い政
治的日和見主義だ」と厳しく批判した。
一方、オバマ大統領は先月22日の国民向けテレビ演説で、アフガニスタン駐留
米軍10万人のうち3万3000人を来年夏までに撤退させると発表。「米国の国家再
建に焦点を当てる時だ」と述べ、撤退で削減した戦費を雇用や産業の創出など国
内に振り向けていく意向を表明した。
また、大統領は今年4月、拡大する財政赤字を減らすため、国防費を今後12年
間で4000億ドル(約32兆円)削減する方針を明らかにした。国防費の大幅削減
は、米国の対外関与能力の低下をもたらすことは避けられない。
米国内のこうした潮流を、マケイン氏が言う孤立主義と呼ぶかどうかはともか
く、内向き志向を強めていることは確かだ。この潮流は日本の安全保障にも直結
するだけに、注視していく必要がある。
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
◆ 北寄りの偏向内容続く−韓国・高校歴史教科書 ◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
●左派教師の影響浮き彫り
韓国の高等学校で使用する歴史教科書のうち、近・現代史の記述や内容に北朝
鮮の立場を「代弁」するようなものがあるという問題提起がなされている。韓国
では数年前、左傾化教科書が糾弾されたが、左翼学者らが依然として抵抗してい
る事実が浮き彫りになった。
(ソウル・上田勇実、写真も)
http://www.worldtimes.co.jp/w/korea/korea2/kr110704.html
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
◆ 重慶発「紅歌現象」が全国化−中国共産党90周年 ◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
●革命賛歌で党求心力増強
1日、創立90周年を迎えた中国共産党は、初期の革命政党から改革開放政策を
経て中国を世界第2位の経済大国に躍進させた。一方で巨大な既得権益組織と化
し、貧富の格差拡大による民衆の暴動、幹部の汚職深刻化、周辺国との摩擦拡大
などさまざまな矛盾や問題が噴出。その裏でポスト胡錦濤体制となる来秋の党大
会を控え、毛沢東時代の革命文化を礼賛する新保守主義が重慶から広がり、保守
派と改革派の権力闘争を激化させている。
(香港・深川耕治、写真も)
http://www.worldtimes.co.jp/w/asia/asia2/kr110703.html
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[2]海外紙の論調
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●ニューヨーク・タイムズ(米)
言論の自由とインターネット
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-1.html
国連が述べているように、インターネットを利用する権利は人権に属する。国
連特別報告者が先月、人権理事会に提出した報告書は、この権利が民主主義国を
含めて世界中の政府によって脅かされている、と警告している。主な懸念は、政
治的意見の相違を認めようとしない中国のような抑圧的体制にある。中国では、
インターネット上のやりとりから「民主主義」のような言葉を一掃するために、
ブロガーを投獄し、ウェブサイトを遮断し、インターネットを監視している。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●ルモンド(仏)
リビア、情けない欧州の責任分担
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-3.html
●東亜日報(韓国)
中国は渤海湾原油流出事故の詳細を公開せよ
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-7.html
●ワシントン・ポスト(米)
拘束されたテロ容疑者への対応
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-2.html
●モスクワ・タイムズ(ロシア)
人権侵害では欧州のチャンピオン
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-4.html
●環球時報(中国)
中国が前進するために左右の争いの超越を
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-5.html
●朝鮮日報(韓国)
平昌がついに成し遂げた
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-6.html
●フィナンシャル・タイムズ(英)
米債務上限問題の期限迫る
http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html11/sr110707-8.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[3]今週のビューポイント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●菅降ろしより解散総選挙だ
(桐蔭横浜大学法学部教授・ペマ・ギャルポ)
http://www.worldtimes.co.jp/newworld/vp/vi110707.html
政治家は誰もが権力欲を持つことは当然であり、むしろ権力を持とうとしない
政治家は政治家としては失格であると言っても決して言い過ぎではないだろう。
なぜならば権力を持って初めて自分が描く、あるいは望むような政治が実現で
き、世のため人のために役に立つからである。それゆえに政治家は政策を持ち、
戦略を講じてその夢の実現のために仲間を募り、民主主義国家においては自分の
夢を実現するための数を確保する行動に出ることとなる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●強引な中国に警戒を怠るな
(NPO法人修学院院長/アジア太平洋交流学会代表理事・久保田信之)
http://www.worldtimes.co.jp/newworld/vp/vi110706.html
中国共産党は7月1日をもって創設90周年を迎えた。この機を捉えて党を賛美
する「紅歌(ホングー)」を国内に響かせたり政府指導の演出を繰り広げてい
た。しかし、その裏側で、民衆の暴動やストライキが今まで以上にエスカレート
していることも無視できない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●民国連立政権は原点に返れ
(日本金融財政研究所長・菊池英博)
http://www.worldtimes.co.jp/newworld/vp/vi110705.html
「日本は災害復興、経済政策、まさに危機的で待ったなしだ」。これは国民新
党代表の亀井静香氏の言葉である。同氏はたびたび菅直人総理に会い、国家危機
の現状を打開するにはまず、菅総理が民主党内でプロ小沢といわれる人材を幅広
く閣僚と執行部に取り入れて挙党一致体制を作るとともに、自民党からも人材を
求め、日本の国家的危機を打開する指導体制を確立すべきであると進言してきた
ようだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●『新しい公民教科書』の意義
(教育研究者・杉原誠四郎)
http://www.worldtimes.co.jp/newworld/vp/vi110704.html
私が代表執筆者を務めた中学3年生の公民教科書である『新しい公民教科書』
がこの3月に検定合格し、来年4月からの使用を目指して、現在、教育委員会等
で採択のための作業が進んでいる。市販本が『市販本・新しい公民教科書』とし
て市販されているので、誰でも容易に手にして見ることができる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[4]ウィーン発『コンフィデンシャル』 http://blog.livedoor.jp/wien2006/
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○「中共創建90周年」は祝日でない
中国共産党創立90周年を祝賀大会が1日午前、北京人民大会堂で盛大に開かれ
た。そこで胡錦濤・国家主席(共産党総書記)が講演を行った。少し長いが、主
要部分を中国国際放送(日本語版)のHPから掲載する。
「過去90年間、民族の独立と人民の解放を実現したこと、社会主義の基本制度
を確立したこと、中国の特色ある社会主義の道を切り開いたことは、中国共産党
が中国人民を率いて遂行し、推進してきた3つの大きな事柄だ」
「中国をよりよくする鍵は中国共産党にある。当面の新しい情勢の下で、中国
共産党は必ずその指導レベルと執政レベルを向上し、腐敗と変節を防ぐ能力およ
びリスクを回避する能力を向上しなければならない」
北京の公式発表によると、共産党の党員数は8000万人というが、党員数がここ
にきて急減してきた現状については何の説明もない。
中国共産党員の中には、党員証より、会社社長の名刺を重視する拝金主義が広
がっている。イデオロギーに凝り固まった共産党員はもはや少数派に過ぎない。
海外の反体制派メディア「大紀元時報」(「Epoch Times」)は、「暴力革命
で政権をとり、イデオロギー至上主義の共産党は今、法治、憲政、自由、民主主
義との対立を解消できず、中国の発展を大いに阻害している」と指摘したドイツ
紙の記事「共産党の苦境と選択」を掲載している。
一方、ローマ・カトリック教会総本山バチカン法王庁のバチカン放送(独語電
子版)は30日、「中国共産党創設90周年は祝うべき日でない」という「国際人権
協会」の声明文を転載した。それによると、「中国は90年後の今日も一党独裁で
あり、人権は蹂躙されている。大きなイベント(北京五輪大会など)が過去開催
されたが、変化はもたらされなかった」と主張している。
胡錦濤主席は「中国の発展の鍵は共産党」と主張し、海外の反体制派メディア
は「共産党が中国の発展を阻害」と述べ、欧米の人権運動家たちは「中国共産党
の創建は祝日でない」と切り捨てている。立場が異なれば、その評価も180度異
なる。
そこでついでに当方の立場を少し述べておきたい。
マルクスは「ヘーゲル法哲学批判序論」の中で、「宗教はアヘン」と罵倒した
が、この有名な文句は現在の中国共産党の党員には「死語」となった感がする。
すなわち、「宗教を信じる共産党員が急増」してきたからだ。
大紀元時報によると、中国共産党の実数は約6000万人で、その内、約2000万人
の党員が何らかの信仰をもっている。その内、1200万人が宗教行事に参加し、少
なくとも500万人の党員がその信仰を実践しているという。
もちろん、中国共産党は黙認していない。例えば、「無神論主義の拡大キャン
ペーン」をラジオやテレビ、大学などを通じて開始する一方、2006年には「マル
クス主義の活性化」のために約2000万ユーロを投資している。
しかし、中国共産党は宗教の挑戦を退けることが出来ないでいる。党内の宗教
者の増加がそのことを端的に物語っている。
旧ソ連の独裁者スターリンは、「ローマ法王は軍隊を保有していないから、恐
れるに値しない」と豪語したことがあった。ローマ法王を守るバチカン法王庁の
軍は数百人から成るスイス衛兵隊だけに過ぎないから、スターリンの指摘は正し
い。しかし、冷戦終焉直後、「ロシア軍兵士の約25%が神を信じている」という
調査結果が明らかになったことがある。ロシア軍内に当時、“神の軍隊”が侵入し
ていたのだ。遅かれ早かれ、中国共産党の運命も同じだろう。
♪ブログでコメント
http://blog.livedoor.jp/wien2006/archives/51863210.html#comments
◆====================================================================◆
■編集後記
▼原子力発電所の運転再開是非をめぐる一連の動きも、菅首相の突然の「ストレ
ステスト発言」、九州電力「やらせメール」問題など混乱、政権の迷走が続いて
います。おまけに「北献金」疑惑。ここまで来てなお、退陣圧力をものともせず
「刀折れ矢尽きるまで」続投する気満々の首相の様子を見るたび、我が国の今後
に不安を抱かざるを得ません。一刻も早い収拾をお願いしたいところです。(M)
【声の投稿・質問】 wnm@worldtimes.co.jp
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