2011年8月17日 21時14分
自民党の谷垣禎一総裁は17日、党本部で開かれた衆参両院幹部の会合で、次期民主党政権との大連立について「震災直後なら信頼関係を作れたかもしれないが、今となってはそういう判断に立てない」と述べ、否定的な考えを示した。党内では大連立に慎重論が強く、同党は当面、民主党代表選の推移を見守る方針だ。
石原伸晃幹事長は会合後、「大連立に否定的な意見が圧倒的に多かった」と記者団に説明。「政権の枠組みを選挙をしないで変えていいのか」と谷垣氏に同調した。
これに先立ち、石原氏は同日の民放ラジオ番組で「来年度予算が通ったら解散すると約束できる民主党のリーダーが出てくれば、可能性はゼロではない」と語り、衆院解散を確約する「期限付き大連立」なら容認する考えを示した。同時に「相手の立場に立てばそうはならない」とも指摘した。
ただ、幹部会合の出席者によると、大島理森副総裁は「少し様子を見るべきだ」と主張し、大連立の可能性を探る意向をにじませたという。【念佛明奈】