社会

「ずさん」と捜査批判
(北海道)
ことし7月、小樽市内でアパートを経営する女性が殺害された事件で、札幌地検は今月7日、逮捕された女性を処分保留で釈放しました。弁護士は自白に頼ったずさんさな捜査と批判しています。

(北潟谷仁弁護士)「具体的な証拠があれば、突きつけて自白を求めるがそういうこともなく、ただ一方的に自白しろの繰り返し」
こう捜査を批判するのは、釈放された女性の弁護士です。女性は、小樽市の木本澄子さんがことし7月に自宅で殺害された事件で殺人の疑いで逮捕されました。凶器が見つからないなど、直接的な証拠は少なく、警察は、女性が木本さんから金を借りていたなどの状況証拠を積み上げ、逮捕しました。しかし、女性は否認したあと、黙秘を続けました。そして、拘置期限となった今月7日、札幌地検は女性を釈放しました。裁判の維持が難しいと判断したとみられています。
検察の取り調べについて弁護士は、「家族が恥ずかしいと言っている」と自白をうながすため女性にうそを言っていたと批判しました。
(北潟谷仁弁護士)「家族から見放されていると絶望的な心境に追いやって自白に導こうと理解する以外にない」
(村上記者)「弁護士によると釈放された女性は、しばらくは家族以外には会いたくないと話しているということです。殺人事件で逮捕された容疑者が釈放されるのは極めて異例で検察には慎重な捜査が求められています」
[ 10/10 19:19 札幌テレビ]