注目される新物質プロスタグランディン
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P.154 注目される新物質プロスタグランディン
この他(1983年現在の)最近ガンの治療の上で注目を集めているものにガンマーリノール酸(GAMMMAR-LINOLEIC-ACID、以下GLA)がある。これも「体の中で自然にできる物質だ」と云う点ではビタミン類やCAMP、酪酸などと同じである。
まずGLAとガン治療の関係を理解してもらうためには「ガン細胞と正常細胞の本質的な違いから理解する必要」がある。そこで説明は少し長くなるが、順序を踏んで最初から説明して行くことにしよう。
(1983年の)今、GLAをガン治療に使う研究を最も熱心に進めているのは、南アフリカ大学の研究チームとカナダの研究陣である。これらの研究者に「この研究を進めさせる契機(きっかけ)を造ったのは、カナダの学者D.ホロビン(モントリオール治療研究所)の提言だった。
ホロビンは(1983年の)最近、発見されて話題になっている新物質プロスタグランディンの研究のパイオニア(先駆け、先駆者)である。その彼が次のように推提言したのだ。
「ガンを治す一番よい方法は、ガン細胞を正常細胞に戻してしまうことだ。そして、その方法は、もう私たちは解っている」
この提言は、彼が80年に発表した論文『ガン細胞を正常に戻す−CAMP、カルシウム、必須脂肪酸とプロスタグランディンE1」に、掲載されている。
彼が、こう言い切った背景には、すでに「CAMPやプロスタグランディンE1を使って研究室でガン細胞を正常細胞に戻していたから」で、あった。そして、彼のこの実績に基づく前述の提言が契機(きっかけ)となって(1983年)現在のGLAによるガン治療の研究が進んでいるわけである。
では、これほど注目される新物質のプロスタグランディンとは、どのようなものだろうか。また、この新物質とGLAやガンとの間には「どのような関係がある」のだろうか。
プロスタグランディンと云うのは、一言で云えば、「体の中で必要によって造り出され、ビタミンと同じように種々(いろいろ)な働きをする物質」である。またプロスタグランディンE1は私たちが食物から摂る必須脂肪酸であるリノール酸が原料になっている体の中に造られる。そして、この「体の中で造られると云う点では、正常細胞とガン細胞との決定的な違いがある」のだ。
ところで、ここに出てくる“リノール酸”とは「ビタミンF」とも呼ばれて、体にとってはなくてはならない脂肪である。こうした脂肪「必須脂肪酸」とも云われ、知っている読者もいるだろう。また、このリノール酸はGLAとは類縁であり、植物油に多く含まれている。
では、この辺のメカニズムについて、もっと詳しく説明しよう。
正常細胞は「デルタ−6−デサテュラーゼ」と云う、酵素を持っている。この酵素の働きにより、リノール酸は体の中でGLAに換えられるのである。そして、このGLAは次にはプロスタグランディンE1に変わって行く。
ところがガン細胞は、この酵素を持っていないので、リノール酸をGLAに換えることができない。そこで当然、ガン細胞にはプロスタグランディンE1も造れない。
DELTA.6-desaturase expression differ with ambient salinities in Siganus canaliculatus. 肝臓脂肪酸組成及びΔ6‐デサテュラーゼ発現に及ぼす食餌性脂肪酸の 影響はSiganus canaliculatusにおける周囲塩分により異なる ...
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『医 者 も 知 ら な い 亜 麻 仁 油 パ ワ ー (青文字クリックで全文が通読できます)』も御参照ください。 |