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原発30キロ圏で鉄道再開「大きな1歩」

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 東日本大震災の影響で不通となっているJR常磐線久ノ浜(福島県いわき市)-亘理(宮城県亘理町)110・4キロ間のうち、久ノ浜-広野(福島県広野町)間の8・4キロで10日、運転が再開された。福島第1原発から30キロ圏内での鉄道の運行再開は初めて。

 広野駅には午前6時30分過ぎ、ゆっくりと安全を確認するように2両編成の列車(水戸行き)が入線した。約7カ月ぶりの光景に近隣住民ら約20人から歓喜の声が上がった。広野町の主婦吉田幸子さん(70)は避難先のいわき市から駆け付け、早朝から駅構内の掃除をして列車を出迎えた。「運転再開はたった2駅かもしれないけれど、復興への大きな1歩。広野の玄関口が戻って、これからが出発点だね」。

 JR東日本によると、常磐線は震災や津波などで橋桁や駅舎が流失するなど約800カ所で大きな被害を受けた。さらに沿線の第1原発事故が追い打ち。それでも久ノ浜-広野間の被害は比較的小さく、今年9月末の避難準備区域の解除を受け、運転再開を決めた。ただ、約5500人だった広野町の住民も現在は300人程度。9割以上の住民がいわき市や県外に避難している。町総務課の男性担当者は「放射能の除染作業などの課題もあるが、これを機に少しでも人の流れが戻ってもらえれば」と期待を込めていた。

 [2011年10月11日8時59分 紙面から]


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