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★スペシャルインタビュー
Kalafina『After Eden』インタビュー 2
前作から少しだけお待たせした3rdアルバムで、少女性に満ちたKalafinaはその一歩先へ飛び込んで見せた。可憐さだけではなく、妖艶さをまとい、ガイア(大地の女神)のような癒しも送り込んでくる。磨きがかかった女声三声の渦が織り成す一幕に、酔いしれる1枚。


3人がライブで歌っているような、そんな曲に聴こえると思います(Keiko)

――Keikoさんにとってはどんなレコーディングでしたか?

Keiko 私にとって今回は、いつもと全く違うレコーディングでした。というのも、今までは自分のソロ以外、あまりイメージを膨らませずに録っていたんですよ。やっぱり、ハモるパートが多い私としては、メインで歌う二人が梶浦さんとのやり取りので中で歌声を作り上げて、そこに気持ちを冷静に合わせていくのが役割だと思っていたので。でも今回は、新曲のほとんどを生音のバンドサウンドで録ったということもあるんでしょうけど、二人の声がいつも以上にライブ寄りというか、「レコーディングで聴く声ではないな」と思ったんですね。私のイメージとも驚くほど自然に合いました。結果、WakanaやHikaruと歌っている感が強くどの曲でも出ていると思います。すごく楽しかったし、すごく思い出深い経験でしたね。

――レコーディング前に、「どんなアルバムになりそうだな」という感触はありましたか?

Wakana 収録曲が決まる前は、梶浦さんからもらった新曲を聴いて「次はこういう曲なんですね」とか「この曲はこんな風にライブでやったら良さそうですね」といった妄想をするだけでした。やっぱり、仮歌まで録ってもアルバムには入らない、という曲もたくさんあるんです。だから、どんなアルバムになるかは、私たちも見えていなかったですね。

――ちなみに、最初にレコーディングした曲は何でしたか?

Keiko 「Eden」です。

Wakana その前に「symphonia」のロングバージョンを録りましたけど。

Keiko 新曲ではこれが最初でした。

――レコーディングで印象に残っている曲はありますか?

Wakana 印象とは違いますけど、「sandpiper」は仮歌を録る際にHikaruと一緒にブースに入って歌った事です。

Keiko へー、知らなかった(笑)。

Wakana 「sandpiper」を録る前日、別の曲のレコーディングだったんですけど、「ちょっとやってみようか」って。そんなの初めてでしたね。二人で並んで録って。ライブみたいだったよね。

Hikaru うん、一瞬ね。自分が歌った後にWakanaが歌って、また私が主メロに戻る……という構成だったので、すごく(翌日の本番)レコーディングに生かせました。空気感を一度共有しただけに、曲に対する取り組みの姿勢が一緒になった感じがして。

Wakana うんうん。自分が二人いるような曲だったんですよ。二面性というか。本番でもHikaruの歌声から力強さや悲しみを受け取って歌っていましたね。一緒に録っているような気分になれて、不思議でした。そのサビにKeikoがハモリで入ってくると浮かび上がる感じがするし。


つづく


Text/清水耕司(超音速)
2011/10/05 13:00:00