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★スペシャルインタビュー
Kalafina『After Eden』インタビュー 1
前作から少しだけお待たせした3rdアルバムで、少女性に満ちたKalafinaはその一歩先へ飛び込んで見せた。可憐さだけではなく、妖艶さをまとい、ガイア(大地の女神)のような癒しも送り込んでくる。磨きがかかった女声三声の渦が織り成す一幕に、酔いしれる1枚。


「毎日がレコーディング」、7月はそんな気分でした(Wakana)

――まずは、いつアルバムに向けて動き出したのか、そこから教えてもらえますか?

Keiko 「Magia」をリリースしたあたりで「そろそろ……」。

Wakana というお話があって。そのときは、「輝く空の静寂には」と「Magia」「snow falling」、あとは「symphonia」が入るのかな、ぐらいしか想像できなかったですね。多分、五月の半ばぐらいから六月までかけて梶浦さんが曲を書き上げ、それに続いてデモや仮歌録りもスタート、という感じだったと思います。

Keiko ただ、今回はレコーディングが7月に集中していて。いつもはいくつかの月に分かれていたんですけど。

――というとLAから……。

Keiko 帰ってきてすぐでしたね。上がっていた楽曲の仮歌デモを自分たちのミュージックプレーヤーに入れて、皆、LAでずっと流していました。「帰ったらレコーディングだね」という感じで。

――今回のレコーディングは、今までの2枚とどこか違う感覚はありましたか?

Wakana 違うというかすごく濃密でした。7月に集中していたこともあって、毎日がレコーディングという感覚だったんです。「こう歌ったらもっと良くなるかな」とか「二人がこう歌うからこうすればもっとかっこよくなるかも」と考えてばかりの毎日でした。最初のデモの仮歌は梶浦さん自身が歌っていて、既に完成した世界ができているんですね。それをKalafina色に染めていくのですが、その高いハードルを越えていくのはとても勇気がいることですし、梶浦さんがどう受け取ってくれるか、毎回、戦いのようですごくドキドキします。でもそこで、「それ、いいじゃん」って言ってもらえると安心を通り越した喜びが生まれてきますね。今は、アルバム制作以上に様々なことを学んだ気持ちです。きっとライブでもいかせると思いますし、思い入れのある一枚になりました。

Hikaru 私も戦いというか「挑戦」という気持ちはありました。それは1stでも2ndでも持ってはいたんですけど、例えば、「Never Ending」で今までになく新しい、かなり癖のある歌い方に挑戦しているんです。そのとき、梶浦さんから「いいじゃん、それ」とOKをもらって(笑)、それで初めて自分の中で「この歌い方もアリなんだ」って自信を持てたんです。なので、「もっと色々な面を見せてもいいんだな」とあらためて思えたし、新鮮なアルバム制作でしたね。これから楽曲たちを披露する機会はたくさんあると思うんですけど、その場面でも新たな面を見せられる気がしています。


つづく


Text/清水耕司(超音速)
2011/10/04 13:00:00