紀伊半島 戦後最大の土砂災害
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紀伊半島 戦後最大の土砂災害

10月10日 16時28分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

台風12号による豪雨で紀伊半島で相次いだ土砂災害について、国土交通省が分析した結果、崩壊した土砂の量がおよそ1億立方メートルと、戦後、国内で起きた大雨による土砂災害では最大の規模となっていたことが分かりました。

紀伊半島では1か月余り前の台風12号による豪雨で、がけ崩れや土石流などの土砂災害が各地で発生し、住宅が破壊されたり、川がせき止められたりする被害が相次ぎました。国土交通省が人工衛星や航空機から撮影された写真などを基に分析した結果、土砂災害は奈良県と和歌山県を中心に、紀伊半島の合わせて3077か所で発生し、崩壊した地域の面積はおよそ950万平方メートルに上ることが分かりました。また、崩壊した土砂の量は東京ドーム80杯分に相当する少なくともおよそ1億立方メートルに達しています。これは、おととし7月、山口県や福岡県などに被害が出た「中国・九州北部豪雨」による土砂災害のおよそ42倍に当たり、戦後の大雨による土砂災害では最大の規模だということです。分析にあたった国土技術政策総合研究所危機管理技術研究センターの後藤宏二センター長は、「紀伊半島には崩壊した大量の土砂がまだ残っているため、今後の雨などでも災害が起きるおそれがある。復旧や対策にはまだ時間がかかるので、気象情報や自治体からの情報に注意して早めの避難を心がけてほしい」と話しています。