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巨人はガキの集まりか

日刊ゲンダイ 10月10日(月)10時0分配信

 試合後の会見場。前日とは打って変わった表情の原監督がそこにいた。
「初回に3点? 非常にいい先制点が取れたね」
 6日の横浜戦に8―2と快勝。満足げに会見場を後にした。4―5で横浜に連敗を喫した5日の試合後は、「見ての通り」と言ったきり、何を聞かれても言葉少なにうなずくだけ。最後はペットボトルを握っていた右拳をバンッ! と机に叩きつけ、怒りをあらわにして席を立った。
 この振る舞いが、「この日の勝因じゃないか」とチーム関係者。原監督が激怒すると、次の試合は必ず勝つというジンクスがあるというのだ。
 例えば、6月15日のロッテ戦。2―3で敗れて3連敗を喫すると、原監督は試合後の会見で「試合の総括を……」と水を向けた記者に、「総括なんてできないね!」と言って、そのときもテーブルに拳を叩きつけた。すると、続く西武戦で連勝。それまでの深刻な貧打がウソのように、2試合で12得点を挙げた。
 ヤクルト主催試合で9連敗となる敗戦を喫した先月3日の試合もそう。4失点の先発東野を三回途中でマウンドから降ろすと、4番の高橋由を「元気がない」と四回でベンチに下げ、阿部も途中で一塁に回した。失点を重ねる投手陣の責任を、阿部のリードにも求めるような懲罰交代にベンチは静まり返ったが、その翌日は4―1で快勝してヤクルト戦の連敗を止めているのだ。

「しかし、監督が雷を落とさないと、チームが引き締まらないというのも情けない話だ。今の巨人にはチームリーダーがいない。主将の阿部はリーダーの資質があると思うが、ようやく打撃の調子が上がってきたのはここ1カ月。それまでは低反発球に苦しみ、自分のことで精いっぱいだったのではないか。精神的支柱の小笠原はケガで二軍。高橋由はそもそも性格的に先頭に立って牽引するタイプじゃない。鬼軍曹的なコーチもおらず、いきおい原監督が雷を落とす。怒られてピリッとするならハナからやれ! と言いたくなるが、それができないのはチームも成熟していない証拠です」(評論家の堀本律雄氏)
 まったくだ。怒鳴って言うことを聞かせても、そんなものは長続きしない。例に挙げた6月も9月もその後は連敗している。叱られないとやらないというんじゃ、中学生と一緒である。

▽東京ドーム=3万2859人(巨人13勝10敗)
横浜000 200 000―2
巨人302 020 10X―8
勝:東野8勝11敗2S 敗:加賀4勝2敗
本:ラミレス19号 阿部18号 筒香7号 長野15号

(日刊ゲンダイ2011年10月7日掲載)

最終更新:10月10日(月)10時0分

日刊ゲンダイ

 

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