台風１２号で大きな被害を受けた和歌山県那智勝浦町に、１０日、観光庁長官が訪れ、地元住民との意見交換会を行いました。

那智勝浦町の熊野那智大社には観光庁の溝畑宏長官が訪れ、台風１２号によって土砂で埋まった本殿や、那智の滝などを視察しました。
熊野那智大社では、今月１日から参拝が再開していますが、例年に比べ観光客はおよそ五分の一に減ってしまったということです。
【観光庁の溝畑宏長官】
「被災されたところの一刻も早い復興にむけて、イベントの協力やキャンペーンの実施など、様々な形で協力できると思っている」

その後行われた意見交換会には、地元の温泉組合などが参加し、今後の復興活動について話し合われました。
【南紀勝浦温泉旅館組合・井戸秀雄組合長】
「この町は観光が復旧しないと町が復興しない、少しでも明るい気持ちでこの町の再生にむけて頑張って行こうと思った」

那智勝浦町では今後、観光地の情報を発信するなどして、町を盛り上げたいとしています。

兵庫県姫路市の牛丼チェーン店で店員を包丁で脅し現金４４万円を奪ったとして、１８歳の少年２人が逮捕されました。

強盗の疑いで逮捕された姫路市内に住むとび職と無職の少年（１８）の２人は、１０日午前６時２０分頃、姫路市市川橋通の牛丼チェーン店でアルバイト店員（１９）を包丁で脅し、売上金４４万円を奪ったとされます。
通報を受けて付近をパトロールしていた警察が千円札を数十枚持っていた２人を見つけ事情を聴いたところ、容疑を認めたため逮捕しました。
姫路市近辺で牛丼チェーン店を狙った強盗事件は８月以降でこの他に５件起こっていて、警察は２人の余罪についても調べる方針です。

10日早朝、姫路市の牛丼チェーン店に包丁を持った男が押し入り、44万円を奪って逃げました。
尼崎市でも別の牛丼チェーン店が強盗の被害にあっています。

午前６時20分頃、姫路市市川橋通１丁目の牛丼チェーン「すき家」姫路東店に男が押し入り、アルバイト店員（19）に包丁のような刃物を突きつけて「金庫を開けろ」と脅しました。
店員が金庫を開けると、「次はレジ」と脅し、店員に金庫とレジにあった売上金44万円を手提げ袋に入れさせると、これを奪って逃げました。

その後兵庫県警飾磨警察署は、盗まれたものとみられる現金44万円を持っていた18歳の少年２人を姫路市内で発見。
任意で事情を聞いたところ、相次いで犯行を認めたため逮捕しました。


また10日朝には、兵庫県尼崎市の牛丼チェーン「なか卯」に刃物を持った男が押し入り、店の売り上げ約18万円を奪って逃げる事件が起きています。
どちらの店も当時、中には店員１人しかいませんでした。

兵庫県内で牛丼チェーン店を狙った強盗事件は８月以降で７件目。
先週、京都市内の「すき家」に強盗目的で押し入ったとして、同志社大学の元学生が逮捕されるなど、同様の事件が全国で相次いでいます。

捜査関係者は、牛丼チェーン店は深夜に店員が１人で勤務する２４時間営業の店も多いことから、客や人通りの少ない深夜に狙われやすいと話しています。

27歳の派遣社員の女性を殺害したとして派遣先の元同僚の男が逮捕された事件で、警察は男が「遺体を捨てた」と供述した大和川を捜索しました。

捜索３日目の10日。
警察は、男が「遺体の一部を捨てた」と供述した大阪市住之江区の『大和川大橋』の下流を探しましたが、今のところ遺体は見つかっていません（10日午後７時現在）。

先月30日、岡山市内の駐車場で派遣社員の加藤みささん（27）が刃物で殺害された事件で、以前同じ職場で働いていた大阪市住吉区の無職・住田紘一容疑者（29）が逮捕されました。

住田容疑者は「遺体を大阪府内のゴミ置き場や大和川など数ヵ所に捨てた」と供述していて、住田容疑者が借りていたガレージから見つかった人間の胴体の一部が加藤さんのものと確認されました。

警察は今後、ゴミ処分場などを捜索して残る遺体の発見を急ぐ方針です。

先月の豪雨災害で観光業も大きな打撃を受けている奈良県十津川村。
「源泉かけ流し」で知られる温泉地で１軒の温泉宿が営業を再開しました。


週末、十津川村にある温泉旅館を１ヵ月ぶりに宿泊客が訪れました。
村に３つある温泉地のうち、上湯温泉にある『神湯荘』が、豪雨災害以降、初めて営業を再開したのです。
十津川村は、豊富な湯量から日本で初めて「源泉かけ流し」宣言をした温泉の村でもあります。

しかし上湯温泉以外の２つの源泉は壊滅的な被害を受けたままの状態です。
このため、肝心の温泉が出ず、営業を再開できないのです。

【十津川村観光協会・田花敏郎会長】
「９月にも連休が２つあり、10月にもまた連休があるということですごく期待していて、問い合わせも多く入っていたが全部アウトですんでね。やっぱり１軒でも開けて客を呼び込むことが次々できるようになるのが一番いい」

神湯荘は、建物や温泉施設こそ被害を免れたものの、国道の通行止めが続いていたため、休業していました。
そして先週、国道168号線が和歌山方面に開通…、他の温泉旅館はまだメドが立たない中、いち早く営業再開しました。

【神湯荘・深瀬雅志社長】
「いつまでも再開のメドが立たん立たんと言うより、一軒でも元気を出してやっていれば、段々復興に近づくと思うので、元気にやって行きたい」

初日に宿泊したのは５組13人。
一度は全ての予約をキャンセルしたため、去年のこの時期と比べ半分程度ですが、営業再開を決めてから１週間で予約が入りました。

【宿泊客】
「多少、迂回するところはあったけど、それも楽しいと思って来られた」
【神湯荘・深瀬雅志社長】
「みんなもずっと仕事を休んでいたので、久しぶりに仕事ができて心ウキウキしてるのかな楽しいですよね、やっぱり久しぶりの仕事は」

源泉かけ流しの温泉を楽しみにわずかながら戻ってきた宿泊客。
一方で、村内の道路の完全復旧にはまだ遠く、十津川村全体が活気を取り戻すには時間がかかりそうです。

小さな足に立派な化粧回し。
京都府宮津市の山王宮日吉神社では、赤ちゃん250人の初土俵入りが行われました。

初土俵は江戸時代から続く伝統行事で、神聖な土俵の土を体に付ける逞しく育つと言われています。

知らない人に抱きかかえられ、泣き出す力士がほとんどですが、中には笑っている子もいました。

泣いたり寝たりと忙しい我が子の姿を、親は夢中でカメラにおさめていました。

兵庫県養父市の水谷神社では、袴姿の力士たちによる奉納相撲が行われました。

土を練るような動作から「ネッテイ相撲」と呼ばれ、悪霊を払い、作物の実りに感謝するものですが、見た目以上に体力も使います。

それでも、袴姿の力士２人が掛け声とともに腕を突き出したり飛び上がったりする度に大きな歓声が起こりました。

クレーンで吊り下げられているのは、全長７ｍ、重さ250kgにもなる「ヨシ舟」です。

滋賀県近江八幡市では、琵琶湖の水質浄化や生物の住み処にもなる「ヨシ」をアピールしようと、大学生が「ヨシ舟」を作り、岸から２km先の沖島を目指して出発しました。

爽やかな秋晴れの中、琵琶湖を軽快に進む「ヨシ舟」。
沈まないように注意を払いながら、このあと約２時間半かけて無事沖島に到着しました。

次はさらに大きなヨシ舟を作って、琵琶湖一週を目指します。

子どもが小さい頃から英語を教えるべきか否か…。
賛否分かれる問題についてちょっと変わった討論会が開かれました。
対決したのは、大学教授と自称「おおさかのおばちゃんたち」です。

１人舞台の上に座る大学教授。
対峙するのは、大阪や兵庫などで子どもたちに英語を教えるＯＢＫ「おおさかのおばちゃんの会」のメンバーです。

今年度、小学５年生から英語が必修化されるなど、子どもに早くから英語を学ばせようという動きが広まっています。

そんな中、子どもたちのための英語教育とはどういうものか改めて考えようと小さい子どもに英語を教えている「おばちゃん」たちが討論のために集まりました。
その相手は…。

【大津由紀雄教授】
「英語なんていう危険なおもちゃは早く捨てる、忘れることが大切！」

日本語が十分に理解できていない幼い子供に英語を教えるのは危険と主張する慶應義塾大学の大津由紀雄教授を招いてバトルを繰り広げたのです。


【英語講師のおばちゃん】
「子どもたちの時々見せる（分かった！っていう）きらっとした表情にホロホロとなってしまうのでやめられません」

のっけからおばちゃんパワーに詰め寄られた教授は…。

【大津由紀雄教授】
「英語を通してきらっとさせる時よりも、母語を通してきらっとさせる時の方が、ずっと輝きが深い」

【英語教師のおばちゃん】
「母語だけのキラキラが深いんじなくて、母語と英語のキラキラの方がもっと深いのではないか、と思うが？」

【大津由紀雄教授】「母語についてもはっきりした意識が無い時から外国語に意識しましょうというのは無理なんですよ。だからまず直感が聞く母語を使って、子どもたちを豊かに育てる」

結局討論は平行線…。
話し合ってもお互い持論は変わりませんでした。

【おおさかのおばちゃんの会　池亀葉子代表】
「日本語だけじゃなくて２つあったらもっと視点が広がったり新しい世界が広がったり。それはできれば小さいうちの方が感性が豊かだから」

「子どもたちのために」という思いは同じですが、英語が苦手な日本人にとっては永遠のテーマなのかもしれません。

９日、徳島県と高知県の県境にある山で子どもを含む１３人が「道に迷った」と通報がありましたが、１０日朝全員が無事下山しました。

下山できなくなっていた１３人は１０日午前８時半すぎ、徳島県三好市の登山口から５キロほど入った林道で警察などの捜索隊に発見されました。
子ども４人を含む全員がケガもなく元気だということです。
１３人はきのう夕方、高知県との県境にある山・三嶺を下山中「道に迷った」と消防に通報し、その後連絡が取れなくなっていました。

下山した人は「暗くなったので子どもがいるし動かない方がいいだろうと、野営することにした。交代して（たき火の）火を切らさないようにした」と山中で一夜を明かした状況を語りました。

１３人はいずれも香川県在住で、うち１１人は会社仲間と子どものグループ、２人は夫婦だということです。

奈良の東大寺が所有する国宝や重要文化財などを展示する「東大寺ミュージアム」が10日、寺の境内にオープンしました。


東大寺ミュージアムは、寺が所有する貴重な宗教的文化遺産を境内で一般公開するために建設されました。

法華堂の本尊・不空羂索観音立像。高さ３．６メートルと圧倒的な存在感を誇るこの仏像は修理中の法華堂から移されたもので、天平時代の傑作と言われています。

本尊の両脇には日光・月光菩薩立像も安置され展示室は法華堂の内装をイメージし赤い柱と白壁で「祈りの空間」が演出されています。

東大寺ミュージアムでは、国宝１２件と重要文化財２４件をはじめとする６０件の宝物が特別展示されていて、朝早くから多くの人が見学に訪れていました。

東日本大震災で、津波に流された種から成長した野菜が、神戸で展示されています。

まるまると実ったカボチャにトウガン、そしてヒョウタン。東日本大震災の津波で、宮城県東松島市の住宅の庭に流れ着いた種が成長したものです。野菜は、被災地に救援物資を贈っている神戸のＮＰＯ法人に届けられ、被災地支援のための「手作り市」で展示されています。ＮＰＯは、東北の被災地に向けたメッセージを集めていて、日持ちするトウガンは阪神大震災から丸１７年となる来年１月１７日に振舞うことにしています。訪れた人は「この野菜、食べたいな」、「被災地どうし交流があるだけでも、東北の人も神戸に野菜がきてると喜んでもらえる」などと話しました。

野菜が展示されている「手作り市」は、１０日午後３時まで開かれています。

滋賀県甲賀市では手裏剣投げなどの技術を競う忍者選手権が開かれました。

「全日本忍者選手権大会」が行われたのは、滋賀県甲賀市にある「甲賀の里・忍術村」です。
９日は県内や京阪神などから約１００人が集まり、手裏剣投げや石垣登りなど５種目の競技に挑戦しました。
参加者らは色とりどりの装束に身を包み会場を走り回ります。
水の上を駆け抜ける「水上走りの術」や、あめんぼのように池を歩く「水ぐもの術」では、池に落ちる忍者が続出しました。
悪戦苦闘する忍者の姿に、観客たちも大きな歓声をあげて秋の１日を楽しんでいました。