石巻市の避難所すべて閉鎖へ
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石巻市の避難所すべて閉鎖へ

10月11日 4時36分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東日本大震災で一時、5万人余りが避難生活を送った宮城県石巻市で、震災から7か月となる11日、すべての避難所が閉鎖されます。被災者は仮設住宅などに移り住みますが、行き先が決まらずに市が設けた「待機所」に入る人もおよそ70人いて、今後も市には、それぞれの事情に応じたきめ細かな対応が求められます。

石巻市では、震災直後のピーク時には250か所の避難所が設けられ、5万人余りが避難生活を送りましたが、その後、徐々に減り、仮設住宅の建設も完了したため、22か所残っていた避難所が、11日、すべて閉鎖されます。避難所の1つになっている石巻市立湊小学校の教室では、10日夜、被災者たちが夕食に出された弁当を一緒に食べながら、この7か月間を振り返り、別れを惜しんでいました。被災者の女性の1人は「避難所で友達になった人との別れはさみしいのですが、ここにいては、前には進めません。とても複雑な思いです」と話していました。石巻市全体で、9日の時点で避難所には272人の被災者がいて、ほとんどが仮設住宅や修理した自宅に移り住みますが、中には、車がないまま交通の便が悪い郊外の仮設住宅へ入居する人や、やむをえず浸水した地区の自宅を修復して移り住む人もいます。さらに、行き先が決まらない人もおよそ70人いて、市が公民館などに設けた4か所の待機所に入ることになります。石巻市は「避難所の閉鎖を、被災者に自立してもらうきっかけにしたい」としていますが、閉鎖後も仮設住宅での孤立対策や浸水地区に住む人たちの安全、それに待機所に移る人の住まいの確保など、市には、それぞれの事情に応じたきめ細かな対応が求められます。