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「鉄の釜石」一層アピール 市立歴史館が営業再開
 | 営業を再開した釜石市立鉄の歴史館 |
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東日本大震災の影響で休館していた「釜石市立鉄の歴史館」が営業を再開した。鋳造体験やミニSLの運行など一部のイベントは実施できない仮営業の状況だが、館内の見学は可能。市は今後、早期の本格営業を目指す方針だ。
鉄の歴史館は、近代製鉄発祥の地・釜石の歩みに光を当てる市の代表的な観光施設。震災で建物の外壁が崩落したり、アンモナイトのレプリカが設置場所からずれたりしたが、釜石湾を一望する高台に位置するため、津波の被害は免れた。震災直後は、付近の住民の一時避難場所や自衛隊の活動拠点となった。 再開に向けて7月ごろ準備に入り、8月上旬に営業を始めた。夏休み期間中は営業に関する問い合わせが相次ぎ、家族連れなどでにぎわった。 日本で初めて鉄鉱石からの本格的な製鉄に成功し、近代製鉄をけん引した釜石。鉄の歴史館によると、市内で復興作業に当たっている県外のボランティア関係者も来館し「釜石の歴史を知ることができ、自分たちも勇気づけられた」との声も寄せられたという。 釜石市産業振興部の小林俊輔部長は「苦しい時期だからこそ、市民が誇れる歴史を再確認できる施設の存在は大きい」と話している。
2011年09月16日金曜日
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