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[27453] 【ネタ】穴掘りまどか(まどか☆マギカ 魔改造)
Name: 回転回◆61d6b8cc ID:8a5b5581
Date: 2011/04/28 23:06
空は黒く濁り大地は荒れ果てている、倒壊したビルに人の気配がない街。


まるで世界の終末のよう、ピンクの髪を二つに結んだ少女はその光景にぎゅっとポケットにしまっていたものを握り締める。


やがて爆発音が聞こえた、鹿目まどかはその方向に目を向ける。黒髪の少女が手にした銃でナニカに立ち向かっていた、それは歯車。


回転している逆さまの女性、顔は見えない。まどかは知らないが彼女こそ最強最悪の魔女、ワルプルギスの夜。たった一人の魔法少女だけで勝てる程、甘くはない。それでも黒髪の少女は銃で撃つ、狙い撃つ。


だがその攻防は終わりを告げた、魔女の反撃。圧倒的な力、吹き飛ばされる少女。まどかは思わず少女に駆け寄ろうとする、助けたい。


足は止まった、目の前に佇む白い小動物によって。何でこんな場所に、その疑問はすぐに氷解する。


《仕方ないよ、彼女だけでは荷が重すぎた》


知っているのだろうか、あの異形と戦う少女の事を。答えはイエス、そして小動物インキュベーターは告げる。運命に抗う力が自分に備わっている、と。


本当に自分にあるのだろうか、そんな力が。小さい頃から土いじりが好きでドリルで穴を掘っていた自分が、思い出す。夕日が暮れた公園で、出会った漢の言葉を。


「そうか、お前も……そのドリルは天を突くドリルなんだよ!」


熱い人だった、背中に羽織ったマント。頭にかけられていた橙色のサングラス、別れ際の言葉は今もまどかの胸に響いている。


――うまくは言えねぇ、けど! これだけは言える、ドリルはお前の魂だッ!


そうだ、最初から答えはそこにあったんだね。まどかはいつも持ち歩いてる小さなコアドリルをポケットから取り出して、頷いた。


「もう、迷わない」


《……だから僕と契約して、へ?》


小動物の声を無視してまどかは駆け出す、熱い気持ちを抱えながら。そんなまどかに呼応するかのように地下から小型のメカが突き破ってきた!


それは顔、額にドリル。まどかはコクピットにジャンプして乗り込む、ドリルを回す!


そして叫ぶ。


「ラガン・インパクトオォォォッ!」


ワルプルギスの夜に、ドリルが突き刺さった。爆発。


「え?」


《え?》


戸惑う黒髪の少女と小動物、当然だ。彼女等にしてみれば、まどかにこんな力があるなんて知らない。幾度繰り返してきた少女さえも、小動物はぽつりと宣う。


《わけがわからないよ……》


意見が合うのは癪だけど、黒髪の少女も今だけはインキュベーターに同意した。


そんな二人を余所にまどかは指を天へ差し、吠えた。


「私が穴掘りまどかよ!」


プロローグ『ドリルはお前の魂だッ!』





[27453] 魔改造よりクロスの気がしてきた話
Name: 回転回◆61d6b8cc ID:a8e2e792
Date: 2011/10/07 20:38
巴マミは事故で家族を亡くした、自身も死にかけた。助けを求める手を伸ばし、それに目を付けたのがインキュベーター。宇宙の寿命を延ばすため魔法少女の素質がある少女のエネルギーを回収するために、マミと契約する。その前。


小さな掌に輝く緑色の光、具現するのはドリル。それは命の力、この日マミは魔法少女と螺旋力に目覚める。そう、穴掘りまどかにある素質を見抜き彼女を支える姐貴として!


「いい事? まどかさん、私を信じなさい。貴女を信じる私を信じるのよ!」


「はいっ!」


結界を張った魔女の縄張りで熱く語るマミに返事するまどか、そんな二人に美樹さやかの突っ込みが入る。


「いやいや! 意味わかんないから!」


ここはおかしな空間、じゃなかったお菓子の魔女が生んだもの。病院で発動したそれを狩るためにマミは魔法少女に変身、手にしたマスケット銃でティロ・フィナーレした後まどかに口上を述べたのだった。だが魔女はまだ、生きている。


ゆらりと、その姿を変化させマミの頭を噛み砕こうとした。気付いたマミは瞬時に躱すが致命傷を負う、赤い花が咲く。血溜りに倒れるマミにまどかとさやかは真っ青になる、私を信じなさいと豪語した姿が嘘のよう。取り乱す二人、迫る魔女、超シリアス。拘束を免れたほむらが駆け付けるより先に。


「あ、あ、あ……アネキ!」


「マミさん! ってまどか、いつからマミさんと姉妹関係になったのよ!?」


シリアスになれない二人だった、それでも魔女は迫る。その時、不思議なことが起こった。血溜りに倒れたマミの手がぴくりと動く、「寝てる場合じゃないわね、後輩のためにも」そう呟くがどう見ても瀕死状態、寝てる云々じゃない。


憧れのマミさんの死に我を失うまどかに喝を入れたのは当人!


「えっ」


「えっ」


《えっ》


さやかが、ほむらが、キュゥべえが戸惑う。何せ動けないはずのマミが起き上がりまどかにビンタしたのだから、それで目が覚めるまどか。


「私は倒れない、まどかさんが私を信じてくれるかぎり!」


さっき倒れてたじゃん、どう見ても瀕死だってば! とさやかは内心思う、ほむらは何この展開と首を傾げる。


「魔法少女の醍醐味を見せてあげる、まどかさん! 合体よ!」


「任せて下さい、おいでラガン!」


まどかの叫びに現われる小型ガンメン、ラガンのドリルがマミの背に具現されたガンメン魂のグレンに突き刺さる。グレンとはマミの螺旋力が生み出したメカ、その二つが合体した。


「幾多の世界でマミられようとも気合いと根性で乗り切る! 魔女に会ったらぶっ飛ばす、魔法少女に会ったらお話を。心の花が凛と咲く、颯爽合体グレンラガン」


それは鋼の巨人だった、魔法少女とか魔女とか超越した存在。


「私たちを誰だと思っていますか!」


超展開に突いていけないさやかが思考回路がショートした、ほむらは現実逃避した。キュゥべえはハッと何かに気付く、このエネルギーこそ僕らが求めていたものでは? と。


魔女が牙を剥き飛び掛かる、グレンラガンはすかさず魔女の顔にキック。吹き飛ぶ魔女、まどかはコクピットでマミの言葉を聞く。後から思えば遺言だった、最後の力で呟くマミ。


「まどかさん、貴女のドリルは宇宙を救える……忘れないで。どんなときでもそのドリルで明日を掘り続けなさい」


そして必殺、起き上がる魔女にマミの魂の叫び。


グレンラガンの右手から巨大なドリルが出現、マミの掌のコアドリルが輝く。


「ギガドリルブレイク!!」


突き進む先は魔女の本体、穴が開き大爆発!


「さよなら……友達」


その日まどかは大切なものを失った、さやかは茫然と呟く。


「あのロボットが魔法少女の醍醐味……そんなのってあり?」


奇跡も、魔法もあるんだよ位のインパクトが見滝原に吹き荒れる。





公式漫画の裏表紙でほむらが最後に残った道しるべが「合体よ」って言った結果がコレだよ!




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