こちらフジテレビ

社長会見

更新日:2011/10/03

2011年9月度社長会見要旨

(2011.09.29)

Q.9月までの総括と、10月改編の狙いについて。

1月第1週から9月第4週までの視聴率は、ゴールデン(以下G)平均12.3%(1位タイ)、プライム(以下P)平均12.4%(1位)、全日平均8.1%(1位)。V8達成に向けて、残り3ヶ月頑張っていきたい。
7月クールのドラマは、夏場と言うこともあり全体としては厳しい結果となった。
火曜9時『絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~』は、チームの絆と信頼で犯罪に立ち向かう「潜入捜査」に焦点を当て、テンポの良い犯罪ドラマになっていた。
木曜10時『それでも、生きていく』は、世間からの評価は高かったが、視聴率はなかなか取れなかった。とはいえ、高く評価されたことは良かったと思っている。力を入れて作ったドラマなので、あまり数字にこだわらないほうがいいと思っている。
バラエティは長寿番組の内容強化や新規展開が行われた。
『ネプリーグ』、『SMAP×SMAP』、『ベストハウス123』、『とんねるずのみなさんのおかげでした』など、いずれも従来の企画を改良、新たな企画にトライした姿勢が結果につながった。
一方で、放送開始後間もない『リアルスコープ』、『その顔が見てみたい』などは、まだまだ定着していないので、更に力を入れていきたい。
また、8月6日に放送された『FNS歌謡祭 夏のうた祭り』は家族揃って楽しめる番組として、支持を得たと思う。
10月改編の目的は弱点の補強だが、この4月改編、1年前の10月改編でもさまざまな施策を打ってきた。レギュラーのバラエティは、すぐに結果はでないが、ここに来て方向性が見えてきた。10月改編の新番組は日曜7時の一枠だけ(『ほこ×たて』)に見えるが、長年試作してきたことが今改編でやっと開花しそうである。
さらに金土日の週末強化も1つの狙い。その芽は十分出つつある。どうしても夏場はドラマの数字が上がらない。それを踏まえ10月は、月曜9時『私が恋愛できない理由』など含め、しっかり立て直し、"ドラマのフジテレビ"と言われるようにしていきたい。バラエティは、前述した『ほこ×たて』が、これまでにない新しい家族そろって楽しめるバラエティ番組を目指している。新しい柱となって欲しい。

Q.日曜9時『僕とスターの99日』の狙いについて

日曜9時は、家族皆が安心して感動でき、温かい気持ちになり、明日からまた頑張ろうと思えるような企画を狙っている。前々回『マルモのおきて』が大ヒットしたが、今回は、夢を持ち続けているさえないボディガードと大女優というありえないカップルのラブコメディ。人を愛することの尊さ、大切さが伝わり、家族皆で安心して見られる番組になればいいと思っている。

Q.震災後半年が経過したことを受けての所感

死者・行方不明者約2万人という未曾有の大災害から半年過ぎたが、災害からの復興、復旧はまだこれからであると認識している。そういう中で、震災をまだまだ忘れないという気持ちを込めて、レギュラーの報道情報番組などで日々取り上げている。
特別番組としては、8月12日金曜プレステージ『わ・す・れ・な・い東日本大震災155日の記録』、9月19日15時~『被災地に生きる!子供たちの闘い193日記録』など、震災関連の報道をしてきたが、今後もフジテレビは系列各局と協力して、引き続き震災報道に力を入れていく。3月11日以降、震度4以上の地震が、9月28日までに283回発生している。平年は40回程度と言うことなので、相当多い。M8程度の余震が来ることも予想されている。慣れは恐ろしいので、まだ十分注意しながら啓発していきたい。報道局も大災害に備えて28日にカットインの訓練を行った。災害時は放送を継続するのが第一の役割で、直下型地震がきても放送ができるよう体制を整えていく。また原発報道においても、最新の状況を逐一報道していく。

Q.地デジ完全移行後2ヶ月が経ったが、問題点や視聴率の変化について

44都道府県でアナログ放送を終了して2ケ月が経った。終了間際は小型テレビやチューナーが家電店で品薄になったこともあったが、大きな問題はなく順調に進められたと認識している。総務省のコールセンターへの問い合せも、終了時には1日12万件と多かったがその後徐々に減ってきている。国民のみなさまの大変なご協力により、大きな問題なくアナログ停波できたと思っている。残る課題は、東北3県におけるデジタル移行だが、これは粛々と進めていく。さらに新たな難視地域の恒久対策を進めて行きたい。
停波後はテレビ離れで視聴率の低下が一層進むと言われたが、8月、9月のHUTは8月のG帯が昨年比+0.7%、P帯+0.5%、全日+0.3%、9月がG帯+0.5%、P帯+0.3%、全日+0.8%と、すべての時間帯でアップしている。心配していたが、無事乗り越えられたのではないかと思っている。

Q.最新の営業概況について

スポットは7月が前年同月比(以下同じ)100.2%、8月は101.0%、9月は106.0%、10月の見込みは104.4%、11月は105.0%と回復してきた。タイムも少しずつ回復基調にある。9月はタイムとスポット、トータルで7ヶ月ぶりに前年を上回りそうだ。予想以上に回復が早かったと思う。
数字的には9月からある程度の確保ができるという見通しが立っている。10月改編のセールスもほぼ売り切っている状態で、スポンサーの広告意欲もかなり回復している。食品、飲料、自動車などの広告意欲が強い。ネットを利用してビジネスしている人が、ビジネスの内容紹介などでテレビを利用しており、売上シェアが増えている。この勢いは当面続くと思われる。

Q.最新の映画事業の概況について

「夏休み映画」として公開した『アンダルシア~女神の報復』『ロック~わんこの島』はともにほぼ終了。『アンダルシア』は、28日までで公開14週、96日間で観客動員数154万7,000人。興行収入は18億4,200万円。内容的な評価の高さを裏付ける形となった。
『ロック』はフジテレビ映画としては初めて両陛下にご鑑賞いただき、大変光栄に感じている。こちらは公開10週、68日間で観客動員数73万1,000人、興行収入8億3,500万円。
大ヒットとなった『アンフェアthe movie』の第2弾『アンフェア the answer』が、9月17日(土)に公開、公開2週目、12日間で観客動員数98万8,000人、興行収入12億5,500万円と前作を超える勢い。女性客が多いのが特徴と聞いている。
10月29日には三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』が公開される。期待している。

Q.「お台場合衆国」が終了したが、総括を伺いたい

大震災で開催するか悩んだが、被災地の支援と節電というテーマで実施を決定した。"日本を元気に"ということで実施し、被災地の方々や来場者に笑顔になっていただき、結果、開催して良かったと思っている。入場者数も減少を覚悟したが、昨年より多い419万6,029人と前年比102.7%という多くの方々にご来場いただいた。完全自家発電で運営したサンサンアイランドのソーラーパネルの発電量は、18,531.0kWh だった。使用したソーラーパネルの一部は被災地に送らせていただく。

Q.最新の事業概況について

『ボローニャ歌劇場』は、キャストが事故で亡くなられたり、病気になったりと来日キャンセルが相次ぎ、代役で公演を実施したが、各所から高評価を受け、9月25日に無事終了した。
『ダイハツ クーザ』の大阪公演は28日までで78公演を行い、22万人のお客様に来場いただいた。前回の『コルテオ』に迫る勢いで、あと54公演、事故のないように気を引き締めていきたい。
10月2日からドラマ『大奥』の舞台版第2弾が明治座でスタートする。テレビ版と同じ出演者に集まっていただいたので大変楽しみにしている。

Q.フジテレビOn Demand(FOD)の最新概況について

FODは好調に推移しており、上半期も、黒字を達成できる見込みになっている。
主力である地上波ドラマの見逃しサービスによる売上げが安定してきているほか、アニメ『ワンピース』も収益に大きく貢献している。
来期には、在京民放キー局および電通と共同で、インターネットTV上における放送局独自のVODサービスの提供も検討している。多くの利用者にフジテレビの番組を楽しんでもらえればと考えている。

Q.島田紳助氏が暴力団と関係していたと言うことで、芸能界を引退したが、編成に与える影響はどうか?

フジテレビも、『クイズ!ヘキサゴンII』を放送していたが、収録済みで放送できなかった回もあり、影響を受けた。番組は28日で終了した。今後新しい企画を立ち上げる予定。

Q.先月、今月とフジテレビに対するデモが行われたが、フジテレビとしてコメントはあるか?警備体制は?何か影響は出ているか?

デモに関しては、フジテレビとして特にコメントはない。8月のデモは「お台場合衆国」開催中でもあり、来場者の安全確保のため、警備を増員して対応した。けが人等はいなかった。直接的な影響は今のところ見られない。