東北に「節電の冬」迫る…企業経営に影響も
読売新聞 10月9日(日)17時43分配信
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東日本大震災と新潟・福島豪雨で発電所が相次いで停止している中で、冬季は暖房向けと復興の本格化が電力需要を押し上げる。東北電力は発電所の復旧を急いでいるが、今夏に続いて今冬も節電を要請する方針で、東北地方の企業経営にも影響を与えそうだ。
東北電力が今冬に確保できる供給力は1300万キロ・ワットで、昨冬の最大使用電力(1470万キロ・ワット)に対して170万キロ・ワット足りない。7月末の新潟・福島豪雨で被災した水力発電所も停止したままだ。
北海道電力は東北電力に30万キロ・ワットを融通してきたが、冬季に電力使用のピークを迎える。今夏は東北電力に最大170万キロ・ワットを融通した東京電力は6%の供給余力を確保できる見通しだが、今夏並みに融通できるか見通せない。今冬の厳しい需給を見越して東北電力は「自主的な節電を要請したい」(海輪誠社長)との構えだ。来夏の供給力は今冬より150万キロ・ワット増える見通しだが、当面は綱渡りが続く。
政府が今夏、東北、東京電力管内の大口契約者を対象に、ピーク電力を15%削減することを義務づけたことで企業は生産設備の休止などの負担を強いられた。
トヨタ自動車の子会社、セントラル自動車(宮城県大衡村)も今夏は土日操業に踏み切った。「土日は取引先と連絡をとれないこともある」(同社)など、土日操業は経営効率の低下にもつながりかねない。
最終更新:10月9日(日)17時43分
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