野田政権は7日、首相官邸で「政府における情報保全に関する検討委員会」(委員長・藤村修官房長官)を開き、来年の通常国会に秘密保全法案の提出をめざす方針を確認した。機密情報を流出させた国家公務員への罰則を強化する内容。会合で藤村氏は「国民の知る権利や取材の自由に十分配慮しつつ、広く国民各層の意見を聞き、丁寧に対応して欲しい」と関係省庁の幹部に求めた。
検討委が開かれるのは、野田政権の発足後初めて。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオ映像を流出させた問題などを受け、菅政権時代に設置されていた。
三菱重工業がサイバー攻撃を受けた問題では、同日開かれた関係閣僚でつくる「情報セキュリティ政策会議」(議長・藤村官房長官)で対応を検討。防衛装備品など国の重要情報を扱う企業へのサイバー攻撃を防ぐため、経済産業省や防衛省など関係省庁の課長級で構成する分科会を設置することを決めた。