竜騎士ヴィエナとエルダードラゴン・アルテック
第2部をお送りしてまいりましたがいかがだったでしょうか?
自分としては(アップしておきながら)少し、消化不良気味です。
もっと「繰り糸の道化師」を遊ばしてみたかったし、
ガチムチキャラのエラックも人知れず死んでいるというなんともお粗末な展開でした。。。
第3部はそんな事がないようにしていきたいと思っております(汗
では、第3部の前に導入部を。
どうぞ~!
新たにユニコという仲間を加えた、「深淵の国」今日も日々提出される議題でソフィア、エレクトラは忙殺される。
「魔王様、こちらは首都での治安維持部隊からの報告書です。
現在聖王国時代よりもかなり、治安がよくなっていますね。
また、行商人ギルドからは要望書が届いていますね。
たしかに、行商人等もかなり増えています。
彼らも「深淵の国」に腰をすえたい、との行商人ギルドからの要望書ですが...。
基準等を定めて審査し、彼らの開店を支援しましょうか?」
「そう...ね...ぇ。
エレクトラ、に任せるわ...ぁ。」
「…」
ソフィアからは報告書が。
「お姐様、深淵の国調査団からの報告書ですが...。
砂漠の国との境にある俗称「剣闘士の町」なのですが、先日壊滅したそうです...。
たしかにあの地は砂漠の国への剣闘士を育てる為の町です。
いわゆる剣奴ですが。
その町が一夜にして焼き払われたとか。
現在調査団に詳しく調べさせていますが、もしやまた、魔族でしょうか...。
いかがいたしましょう?」
「そ、それはマスターに伺わないと...ってあぁ!?」
ソフィアとエレクトラから冷たい目線を浴びる。
「「ユニコ(ちゃん)…。
魔王様(お姐様)はどこへ行ったの…?」」
「ま、マスターは栞さんを連れて城下町の方へ行かれました(あせあせっ)」
エレクトラが頬を膨らませて愚痴る。
「ユニコが着てから魔王様はこのコを身代わりにして時々サボるようになったわ!」
ソフィアも同調する。
「彼女が悪いわけではないけど、お姐様!
疲れてらっしゃるなら私に甘えてくださればいいのに!」
「ソフィア、論点ずれてるから。」
「ソフィアさん、それは少し違うと思います…。」
クラッセは騎士団の指導で基本的には執務室近辺にはいない。
「ソフィアが…私を呼んでる気がする...!」
勘違いも甚だしい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、問題の魔王「深淵の令嬢」は現在、「視察」という名目で業務から逃げ城下町の発展を確認していた。
栞がメイド服で後に続く。
『ん~、
かなり活気があるわねぇ。
最初は滅ぼすつもりだったけど、こんなに人が集まってくるなんて。
残しておいてよかったわぁ。』
等と物騒な事を言う。
「確かに、主様の治世になってからさらに町に活気が出ているように感じますね。
行商人の多さや、居並ぶ物品もかなり種類が増えていますね。」
『私は何もしてないわよぉ...。』
照れつつ魔王はもの珍しげに周りを見る。
『…?
あらぁ?
懐かしい顔ねぇ...。』
ちょうど酒屋に入っていく奇妙な二人組みを見て魔王は呟く。
「主様?」
『栞、あの酒屋へいくわよぉ。』
「は、はい。(あせっ)」
酒屋に入ってすぐ、先の奇妙な二人組みを探す。
すぐに見つかった。カウンター席でその二人組みは今まさにオーダーしようとしている所だった。
片方は赤髪に透き通るような蒼い瞳の女騎士、そしてもう片方は隠居したような老人である。
その二人組みを見た魔王はにんまりと笑い、ツカツカと寄っていく。
『久しぶりねぇ。
こんな所でどうしたのかしらぁ?』
女騎士がにっこり笑いながら挨拶をする。
「お久しぶりね、ソナス。」
老人も声をかける。
「嬢ちゃんが国を盗った話を聞いてな、久々に山からおりてきたんじゃ。」
栞が驚く。
「主様、お知り合いの方ですか?」
『ああ栞、ごめんねぇ。
この二人は私の友達よぉ。
女騎士がヴィエナ。爺さんがアルテックよぉ。』
「あ、主様のお友達でしたか。
申し送れました。私は「栞」。
魔王様の身の回りのお世話と警護をさせてもらっています。」
「よろしくお願いしますね。」
「ホッホ、嬢ちゃんの世話と警護か。
そりゃ大変じゃろうなぁ。」
「(主様を「嬢ちゃん」だなんて...?)
あ、アルテック様は主様を昔からご存知なのですか?」
「そうさのぉ。
嬢ちゃんや、そろそろ500年くらいの付き合いか?」
『ん~そのくらいかしらねぇ。
ヴィエナと知り合ったのは200年くらいだったかしらぁ?』
「えぇ、そのくらいね。
しかし、面倒臭がりの貴方が国を、ねぇ。
最初その話を聞いたとき驚いたわ。」
『なによぉ。
まぁ、私の力というより、私を支えてくれる家族のおかげよぉ。』
「フフッ。
貴方、変わったわね。
良い方向に。」
「ホッホ、そうじゃのぉ。
良い目をしておる。
その良い目をしておれば、我らが争いあう事もあるまいて。」
栞がまた、驚く
「ヴィエナ様、アルテック様、主様とお友達ではなかったのですか...?
それに、年数を伺いますとお二人は、魔族の方なのでしょうか...?」
『フフフ、そう思うわよねぇ。
まぁ爺さんは人間じゃないけど、ヴィエナはれっきとした人間よぉ?』
「し、しかし200年のお付き合いとか...?」
「フフッ。
まぁ栞さん、貴方の思った通りよ。
普通の人間が200年以上生きれるはずがないからね。
私はね、不死鳥の血を受けて不老不死なのよ。
そして隣のアルテックはエルダードラゴン。この世界で最強の存在よ。」
「ヴィエナ、言っちゃ面白くなかろう。
まぁ栞ちゃんや、わしとヴィエナは世界のバランサーとして存在しているものなんじゃ。
滅多な事では力は開放せんから安心していいぞ。」
「は、はぁ...(スケールが大きすぎてよく解りません...)」
ヴィエナが届いた酒を少し飲んで話を切り出す。
「ソナス、聞いたわよ。
「繰り糸の道化師」に仕掛けられたらしいわね。」
『えぇ...。
まぁ色々あったけど今は大丈夫よぉ。』
「まぁ、「繰り糸の道化師」は法王によって粛清されたらしいわ。」
『でしょうねぇ。
ま、自業自得よねぇ。』
「そうね...」
『それはそうと、あなたたちが下山したのは別の理由でしょお?
まさか本当に私の国に来る為に下山したとかじゃないわよねぇ?』
「ふふ、貴方には隠し事はできないわね。
ちょっとね、とある魔族を追ってるのよ。
正確には人間から魔族に堕ちた存在だけど。」
『それがどうしたのぉ?
まさか、私の国にそんなのがいる訳ぇ?』
「そのまさかじゃよ。
元々は剣奴の町におったんじゃが、とある人物に負けた事を逆恨みしてじゃな。
魔族を殺してその肉を喰らい、魔族化した。という異色の魔族じゃ。
剣奴の町はお嬢ちゃんの国じゃし、一度覗いてから現地に向かおうか。という話になったんじゃよ。」
『その魔族は、私の国に今いるのねぇ?』
「そうね。ちなみにその剣奴の町だけど、5日前に焼失したわ。
犯人はその魔族。名をボザックと言うわ。」
『申し訳ないんだけど二人とも、
私の国の事だし、私に任せてもらえないかしらぁ?』
「それは、いいけど...。
どうするの?
貴方が自ら処理しに行くの?」
『栞、あなたが始末してらっしゃい。』
突然振られる栞。
「は、はい。
って、某ですか!?」
『そうよぉ。
そろそろあなたもクラスチェンジしてもらうわぁ。
多分、貴方なら余裕でしょうけどぉ、念の為使い魔を与えるわぁ。
おいでぇ「影狼」。』
魔王の影から巨大な影の狼が現れる。
「ゥルルルルッ」
『影狼よ、栞の配下につきなさぁい。
そして、以後は栞の命に従いなさぁい。』
「ゥオゥッ」
栞の元へよる影狼。
「影狼...よろしくお願いしますね。」
『さて、栞に命ずるわぁ。
至急剣奴の町に飛んで。
それから魔族の情報を探って頂戴。
その魔族は殺していいから。
そいつは私たちの...敵よぉ。』
「かしこまりました。必ず。」
~第3部:序章へ続く~
といった感じで第3部が開始します!
お楽しみにしてくださいませ!
自分としては(アップしておきながら)少し、消化不良気味です。
もっと「繰り糸の道化師」を遊ばしてみたかったし、
ガチムチキャラのエラックも人知れず死んでいるというなんともお粗末な展開でした。。。
第3部はそんな事がないようにしていきたいと思っております(汗
では、第3部の前に導入部を。
どうぞ~!
新たにユニコという仲間を加えた、「深淵の国」今日も日々提出される議題でソフィア、エレクトラは忙殺される。
「魔王様、こちらは首都での治安維持部隊からの報告書です。
現在聖王国時代よりもかなり、治安がよくなっていますね。
また、行商人ギルドからは要望書が届いていますね。
たしかに、行商人等もかなり増えています。
彼らも「深淵の国」に腰をすえたい、との行商人ギルドからの要望書ですが...。
基準等を定めて審査し、彼らの開店を支援しましょうか?」
「そう...ね...ぇ。
エレクトラ、に任せるわ...ぁ。」
「…」
ソフィアからは報告書が。
「お姐様、深淵の国調査団からの報告書ですが...。
砂漠の国との境にある俗称「剣闘士の町」なのですが、先日壊滅したそうです...。
たしかにあの地は砂漠の国への剣闘士を育てる為の町です。
いわゆる剣奴ですが。
その町が一夜にして焼き払われたとか。
現在調査団に詳しく調べさせていますが、もしやまた、魔族でしょうか...。
いかがいたしましょう?」
「そ、それはマスターに伺わないと...ってあぁ!?」
ソフィアとエレクトラから冷たい目線を浴びる。
「「ユニコ(ちゃん)…。
魔王様(お姐様)はどこへ行ったの…?」」
「ま、マスターは栞さんを連れて城下町の方へ行かれました(あせあせっ)」
エレクトラが頬を膨らませて愚痴る。
「ユニコが着てから魔王様はこのコを身代わりにして時々サボるようになったわ!」
ソフィアも同調する。
「彼女が悪いわけではないけど、お姐様!
疲れてらっしゃるなら私に甘えてくださればいいのに!」
「ソフィア、論点ずれてるから。」
「ソフィアさん、それは少し違うと思います…。」
クラッセは騎士団の指導で基本的には執務室近辺にはいない。
「ソフィアが…私を呼んでる気がする...!」
勘違いも甚だしい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、問題の魔王「深淵の令嬢」は現在、「視察」という名目で
栞がメイド服で後に続く。
『ん~、
かなり活気があるわねぇ。
最初は滅ぼすつもりだったけど、こんなに人が集まってくるなんて。
残しておいてよかったわぁ。』
等と物騒な事を言う。
「確かに、主様の治世になってからさらに町に活気が出ているように感じますね。
行商人の多さや、居並ぶ物品もかなり種類が増えていますね。」
『私は何もしてないわよぉ...。』
照れつつ魔王はもの珍しげに周りを見る。
『…?
あらぁ?
懐かしい顔ねぇ...。』
ちょうど酒屋に入っていく奇妙な二人組みを見て魔王は呟く。
「主様?」
『栞、あの酒屋へいくわよぉ。』
「は、はい。(あせっ)」
酒屋に入ってすぐ、先の奇妙な二人組みを探す。
すぐに見つかった。カウンター席でその二人組みは今まさにオーダーしようとしている所だった。
片方は赤髪に透き通るような蒼い瞳の女騎士、そしてもう片方は隠居したような老人である。
その二人組みを見た魔王はにんまりと笑い、ツカツカと寄っていく。
『久しぶりねぇ。
こんな所でどうしたのかしらぁ?』
女騎士がにっこり笑いながら挨拶をする。
「お久しぶりね、ソナス。」
老人も声をかける。
「嬢ちゃんが国を盗った話を聞いてな、久々に山からおりてきたんじゃ。」
栞が驚く。
「主様、お知り合いの方ですか?」
『ああ栞、ごめんねぇ。
この二人は私の友達よぉ。
女騎士がヴィエナ。爺さんがアルテックよぉ。』
「あ、主様のお友達でしたか。
申し送れました。私は「栞」。
魔王様の身の回りのお世話と警護をさせてもらっています。」
「よろしくお願いしますね。」
「ホッホ、嬢ちゃんの世話と警護か。
そりゃ大変じゃろうなぁ。」
「(主様を「嬢ちゃん」だなんて...?)
あ、アルテック様は主様を昔からご存知なのですか?」
「そうさのぉ。
嬢ちゃんや、そろそろ500年くらいの付き合いか?」
『ん~そのくらいかしらねぇ。
ヴィエナと知り合ったのは200年くらいだったかしらぁ?』
「えぇ、そのくらいね。
しかし、面倒臭がりの貴方が国を、ねぇ。
最初その話を聞いたとき驚いたわ。」
『なによぉ。
まぁ、私の力というより、私を支えてくれる家族のおかげよぉ。』
「フフッ。
貴方、変わったわね。
良い方向に。」
「ホッホ、そうじゃのぉ。
良い目をしておる。
その良い目をしておれば、我らが争いあう事もあるまいて。」
栞がまた、驚く
「ヴィエナ様、アルテック様、主様とお友達ではなかったのですか...?
それに、年数を伺いますとお二人は、魔族の方なのでしょうか...?」
『フフフ、そう思うわよねぇ。
まぁ爺さんは人間じゃないけど、ヴィエナはれっきとした人間よぉ?』
「し、しかし200年のお付き合いとか...?」
「フフッ。
まぁ栞さん、貴方の思った通りよ。
普通の人間が200年以上生きれるはずがないからね。
私はね、不死鳥の血を受けて不老不死なのよ。
そして隣のアルテックはエルダードラゴン。この世界で最強の存在よ。」
「ヴィエナ、言っちゃ面白くなかろう。
まぁ栞ちゃんや、わしとヴィエナは世界のバランサーとして存在しているものなんじゃ。
滅多な事では力は開放せんから安心していいぞ。」
「は、はぁ...(スケールが大きすぎてよく解りません...)」
ヴィエナが届いた酒を少し飲んで話を切り出す。
「ソナス、聞いたわよ。
「繰り糸の道化師」に仕掛けられたらしいわね。」
『えぇ...。
まぁ色々あったけど今は大丈夫よぉ。』
「まぁ、「繰り糸の道化師」は法王によって粛清されたらしいわ。」
『でしょうねぇ。
ま、自業自得よねぇ。』
「そうね...」
『それはそうと、あなたたちが下山したのは別の理由でしょお?
まさか本当に私の国に来る為に下山したとかじゃないわよねぇ?』
「ふふ、貴方には隠し事はできないわね。
ちょっとね、とある魔族を追ってるのよ。
正確には人間から魔族に堕ちた存在だけど。」
『それがどうしたのぉ?
まさか、私の国にそんなのがいる訳ぇ?』
「そのまさかじゃよ。
元々は剣奴の町におったんじゃが、とある人物に負けた事を逆恨みしてじゃな。
魔族を殺してその肉を喰らい、魔族化した。という異色の魔族じゃ。
剣奴の町はお嬢ちゃんの国じゃし、一度覗いてから現地に向かおうか。という話になったんじゃよ。」
『その魔族は、私の国に今いるのねぇ?』
「そうね。ちなみにその剣奴の町だけど、5日前に焼失したわ。
犯人はその魔族。名をボザックと言うわ。」
『申し訳ないんだけど二人とも、
私の国の事だし、私に任せてもらえないかしらぁ?』
「それは、いいけど...。
どうするの?
貴方が自ら処理しに行くの?」
『栞、あなたが始末してらっしゃい。』
突然振られる栞。
「は、はい。
って、某ですか!?」
『そうよぉ。
そろそろあなたもクラスチェンジしてもらうわぁ。
多分、貴方なら余裕でしょうけどぉ、念の為使い魔を与えるわぁ。
おいでぇ「影狼」。』
魔王の影から巨大な影の狼が現れる。
「ゥルルルルッ」
『影狼よ、栞の配下につきなさぁい。
そして、以後は栞の命に従いなさぁい。』
「ゥオゥッ」
栞の元へよる影狼。
「影狼...よろしくお願いしますね。」
『さて、栞に命ずるわぁ。
至急剣奴の町に飛んで。
それから魔族の情報を探って頂戴。
その魔族は殺していいから。
そいつは私たちの...敵よぉ。』
「かしこまりました。必ず。」
~第3部:序章へ続く~
といった感じで第3部が開始します!
お楽しみにしてくださいませ!