Doll arms
(スーパーロボット大戦 セツコ・オハラ)

■1

太陽系第3惑星。
現地では地球と呼ばれるその星に我がゼ・バルマリィ帝国が
本格的侵攻をかけて数ヶ月が経とうとしていた。

我々がこの星に目をつけたのは、
地球人が戦闘兵器として高い需要を誇る事にある。
現に地球連邦政府の部隊であるハガネ・ヒリュウの面々の躍進劇は
我々の想像を遥かに上回る危険な戦果だった。

その凶暴性は最終防衛機構セプタギンを発動させるに至り…
破壊不可能なはずの同機構の完全停止にまでも至ったのだ。
ここまで戦闘力に特化した人種は銀河でも、そうあるものでは無いのだ。



その地球人を軍事兵器として運用する為、有能な素材確保に奔走する。
それが俺に課せられた任務だった。

地球上でただひたすらに戦闘を繰り返し、
我々の兵器と互角以上に渡り合える者を捕獲、
洗脳を施し帝国の忠実な兵士として仕立て上げる任務をこなす日々。

だが実際には噂に聞くハガネ・ヒリュウ程の戦闘力を持つ人間は少ない。
自然と獲得される素材の質も貧相なモノだった。
補充しても消耗品のように撃墜されていく洗脳兵士達を見て俺は…
自分の任務の無意味さを感じずにはいられなかった。


出来る事なら。
俺の背中を任せられる優秀な副官となれる素材が欲しい。
一度味方に引き込めば、どこまでも共に戦い抜いてくれる、そんな素材が。


しかし、実際の地球人は脆く儚い。
俺の琴線に触れる逸材は存在し得ないとさえ思えてくる。
この任務の不毛さを改めて実感していた、そんなある日。

俺は戦場で彼女と出会った。 


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