三菱重工業がサイバー攻撃を受けた問題で、ウイルスに感染した一部のサーバーのパスワードが盗まれた可能性があることが関係者への取材でわかった。営業系サーバーとみられ、同社の営業情報の一部が外部から閲覧できる状態だった恐れがある。警視庁は同社から被害届を受け、不正アクセス禁止法違反容疑などで捜査している。
関係者によると、一部のサーバーが感染したウイルスには、キーボード入力を記録する「キーロガー」と呼ばれる機能があったという。そのため、パスワード入力のキー操作が攻撃者に流出した可能性がある。
三菱重工によると、同社へのサイバー攻撃は、潜水艦を建造する神戸造船所やミサイル関連製品を製造する名古屋誘導推進システム製作所(愛知県小牧市)など計11カ所で確認され、サーバーとパソコン計83台がウイルスに感染していた。一部には、防衛省発注の装備品関連の情報も入っていたが、製品情報など業務に関する情報流出は確認されていないという。