福井県高浜町に「保寧の家」、韓国人女性が私費で運営

 福井県大飯郡にある高浜町を歩くと、思いがけない建物を目にする。こぢんまりとした2階建ての日本家屋に、ハングルで「保寧の家‐韓国文化交流センター」と書かれた看板が掲げられているのだ。

 一見、政府の関連機関のようだが、ある韓国人女性が10人余りの日本人ボランティアと共に私費で運営していることを知ると、誰もが驚く。忠清南道保寧市の出身で、高浜町教育委員会で国際交流員として働く朴栄先(パク・ヨンソン)さん(46)が作った施設だ。朴さんは、ブラスバンドによる交流コンサートを企画するなど、保寧市と高浜町の友好増進に大きく貢献している。

 「保寧の家」の1階には、韓国に関するパンフレットや写真、ハングル教育資料などが展示されており、2階ではサムルノリ(韓国の民俗打楽器による演奏)の体験や韓服(韓国の伝統衣装)の試着ができる。1カ月に100-200人の子どもが、家族や教師とここを訪れるという。朴さんは施設を運営するため、月給の半分に当たる150万ウォン(約9万7000円)ほどを毎月費やしている。

 朴さんは1996年、日本外務省が主催した交流事業で日本を訪れた。その際、日本人から「韓国でもパソコンを使うのか」「今でも日常的に韓服を着ているのか」などと聞かれ、衝撃を受けるとともに「韓国をきちんと知ってもらおう」と考えたという。音楽を専攻していた朴さんは、韓国で開かれた文化イベントで高浜町の音楽家たちと出会ったことを機に「福保(福井+保寧)演奏団」を結成するなど、交流を広げた。2007年に高浜町の国際交流員に応募し、採用された。

 朴さんは、日本で活動しながら「文化センターのような施設があれば」と考えるようなり、7年間放置されていた今の建物を借りて保寧の家を作った。地域のために尽力する姿は、日本人の心を動かした。日本の友人たちがボランティアとして、開館時間の午前10時から午後3時まで、保寧の家の運営を支えている。

高浜= キム・ドンソク記者
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