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グルーポン、米リテール業界の「現体制」に宣戦布告

石塚 しのぶ
ダイナ・サーチ、インク 代表取締役
石塚 しのぶ/経営戦略
2.5
65
2011年10月7日 08:36

「限定期間内に一定人数が手を挙げればディスカウント・ディールが成立」というモデルで、「共同購入型クーポン」という市場をつくりだしたグルーポン。最近、株式公開の申請に伴う会計上のトラブルや、強力な競合の出現に悩まされている。そのグルーポンが、物品販売に進出し、米リテール業界の大御所たちに挑戦状を叩きつけようとしている・・・。

共同購入型クーポン」のグルーポンが、物品販売に進出した。

初めてグルーポンの存在を知った頃、その強みは、「ローカル・ベースのサービス・ビジネス」支援だと定義していた。つまり、ご近所のレストランやスパといった、比較的小規模で、どんどんウェブ化、ソーシャル化する世の中においてマーケティングに苦戦しているローカル・ビジネスを支援するということに大きな意義があると思ったのだ。

そのグルーポンが、物品販売に進出した。それも、グルーポンクーポンを購入して、それをローカル店舗に行って還元する、というタイプのものではない。あくまでオンライン販売だ。グルーポンの登録顧客にはメールでセールの開始が知らされるが、そのメールからクリックスルーしてクーポンを買い、商品の提供サイトに行って購入を完了する。

アメリカのビジネス系ニュース・サイトは、『グルーポン、ダイレクトEコマースに参入』と報じる。提供商品を見るところ電化製品やエクササイズ機器、キッチン家電など、いわゆる「ガジェット」と呼ばれるものが主流のようだ。つまり、アマゾンウォルマート、ベスト・バイなどといった「米リテール業界の大御所」たちに真っ向から立ち向かうことになる。

リゾート・ホテルを中心にディスカウント・クーポンを提供するグルーポン・ゲットアウェイ」や、ユーザーの位置情報を利用し、最寄のディスカウント情報を提供するグルーポン・ナウ」など、最近のグルーポンは、株式公開を睨んでのアグレッシブな事業拡張に余念がない。しかし、今回のグルーポン・グッズ」は、ローカル「サービス」をキーワードに事業展開してきたグルーポンにとって、いまだかつてない大きな飛躍であるといえる。

現時点では、全米展開されているわけではない「グルーポン・グッズ」。ほとんど前触れもなく、都市ごとにロールアウトしていくという慎重な市場導入だ。あくまで本格導入ではなく、トライアルという意図もあるのだろうか。

グルーポンは、グローバル規模では1億3,400万人の登録顧客をもつ。これらの顧客のメール・アドレスを握っており、この膨大なオーディエンスにリーチする「潜在性」をもっていることが、グルーポンにとって今のところ最大の武器だ。

先日、私が住むロサンゼルス地域でローチンされた「グルーポン・グッズ」だが、ある日の品揃えを覗いてみた。

デジタルカメラ、エレキ・ギター・セット、エクササイズ・ウェアなどこの日の提供商品は六種。平均すると50%ちょっとのディスカウント率だ。見たところ72時間限定セールのようだが、対象がモノなので当然在庫に限りがあるらしく、セール開始から24時間以上が経過した時点で「売り切れ」の表示が出ているものもある。ざっと計算してみると、セール初日の売上は1億円程度といったところだろうか。

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シリーズ: ビジネス・モデル

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