英暴動:6都市に拡大…1人死亡、550人逮捕

2011年8月9日 22時18分 更新:8月10日 10時31分

ソニー関連施設の消火活動にあたる消防士=2011年8月9日、AP
ソニー関連施設の消火活動にあたる消防士=2011年8月9日、AP
英バーミンガムのショッピングセンターで、宝石店の窓を蹴破る若者=2011年8月8日、AP
英バーミンガムのショッピングセンターで、宝石店の窓を蹴破る若者=2011年8月8日、AP

 【ロンドン笠原敏彦】ロンドンを中心に英国で若者の暴動がエスカレートしたことを受け、キャメロン首相は9日、休暇を切り上げて帰国し、官邸で緊急対策会議を開いた。終了後に声明を発表し、「秩序回復のために必要なすべての措置を取る」と述べ、暴動鎮圧への断固とした姿勢を示した。

 ◇首相、鎮圧へ強い姿勢

 声明は、ロンドン市内の警察官の数を前夜の6000人から1万6000人に増強し、「犯罪者」に法的に厳しく対応する姿勢を表明。暴徒化する若者らに「あなたたちは他人の生活やコミュニティーだけでなく、自らの将来も破壊しようとしている」と自制を呼びかけた。

 暴動は、警官が逮捕しようとした黒人男性(29)を射殺したことに対し、6日に起きたロンドン北部トットナム地区での抗議デモが発端。略奪や放火は9日未明までにロンドン市内の少なくとも21カ所に拡大し、約450人が逮捕された。ロイター通信によると、南部クロイドン地区の暴動で8日に銃撃を受けた26歳の男性が9日、死亡した。

 暴動は英国第2の都市バーミンガムや中部リバプール、マンチェスター、南部ブリストルなど6都市にも広がり、逮捕者は全体で550人を超えた。

 暴動の影響で、ロンドン市内では一部のバスや地下鉄など交通網が混乱。サッカーの国際試合など2試合が中止、延期になった。

 夏季閉会中の議会が11日に臨時招集され、対策を協議する。

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