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「U.F.O.」女社長 25年前から粉飾か 使途不明金200億円

産経新聞 10月4日(火)15時22分配信

 服飾卸売会社「U.F.O.」(東京都中央区)による民事再生法違反事件で、大阪地検特捜部に逮捕された社長の谷絹子容疑者(61)が昭和61年の創業当初から、印鑑を偽造するなどしてつくった架空の契約書で取引があるように装い、決算を粉飾していたとみられることが4日、管財人への取材で分かった。また、同社の使途不明金が200億円を超えることも判明した。

 同社はメガバンクを含む複数の金融機関から受けた300億円を超える融資の大半を焦げ付かせており、特捜部は、谷容疑者らが多額の融資を引き出すため決算を粉飾していたとみて、融資の経緯や資金の流れを調べている。

 管財人の森本宏弁護士によると、管財人らが同社の社員や元社員約10人から事情を聴いたところ、企業の印鑑を偽造したり、サインをまねたりするなどの手口で契約書や請求書を偽造し、実際には取引のない企業と取引があるかのように装っていたとされる。

 これらの手法は、谷容疑者がUFOの前身となる会社を創業した昭和61年ごろから、約25年間にわたり行われていた。UFOが融資先に示した取引先企業には、海外の高級ブランドもあったが、取引の実態がないことは表面化せず、金融機関側も疑問を抱かなかったという。

 一方、同社の決算書によると、平成21年7月期の売上高は895億円。しかし、実際の売上高は10億円程度とみられ、237億円が、不明朗な仮払金として計上されていた。森本弁護士は「UFOの経営は、そもそもすべて一から作り上げた虚構のものといえる」と指摘している。

 特捜部は谷容疑者が夫の誠容疑者(68)らと共謀し、民事再生手続き中に業績をかさ上げした報告書を監督委員の弁護士に提出したとして、民事再生法違反容疑で逮捕したが、いずれも容疑を否認しているという。

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最終更新:10月4日(火)17時46分

産経新聞

 

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