2011年8月7日 21時18分 更新:8月8日 0時21分
【モスクワ田中洋之】ミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領(80)が、91年末のソ連崩壊の引き金となったソ連共産党保守派によるクーデター未遂事件から19日で丸20年になるのに合わせ、毎日新聞との単独会見に応じた。ゴルバチョフ氏はソ連崩壊後のロシアの民主化について「道半ばだ」と述べ、今後5、6年がロシアの将来を左右する重要な時期になるとの考えを示した。
また、ゴルバチョフ氏はソ連崩壊の影響について「国家がバラバラになり、経済力は半分に落ち込んだ。旧ソ連圏の経済はまだ以前のレベルに回復していない。また世界は重要な支柱の一つを失った」と指摘。一方で「ソ連は官僚的で、構成共和国のイニシアチブや可能性を抑圧していた」と述べ、ソ連体制がすでに制度疲労を起こしており、存続は困難だったとの認識を示した。