鹿児島県出水市の市民交流センターが、脱原発を訴えるドキュメンタリー映画の上映会場としての使用申請をいったん認めた後に「上映内容が施設の使用目的に反する」として拒否していたことが分かった。問題とされたのは「脱原発 いのちの闘争」(西山正啓監督)で、福島第1原発の事故後、九州の脱原発運動家による九電との交渉や佐賀県への申し入れなどで構成する内容だった。
関係者などによると、9月28日に出水市内の女性が映画の内容を伝え、10月30日の使用許可を申請し、仮予約。しかし、センターを管理する市が難色を示し、9月30日に「市民の交流という施設の目的にそぐわない」として、使用を認めないことを女性に伝えたという。
センターは市の公共施設で、市条例は市民が交流の場として多目的に活用することなどを設置目的としている。出水市は九電川内原発がある同県薩摩川内市に隣接し、30キロ圏内に市民の半数近くが含まれる。【村尾哲】
2011年10月2日