事件【山口組組長 一問一答】(下)芸能界との関係「恩恵受けること一つもない」+(1/4ページ)(2011.10.2 12:00

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【山口組組長 一問一答】
(下)芸能界との関係「恩恵受けること一つもない」

2011.10.2 12:00 (1/4ページ)
記者の質問に答える山口組の司忍組長 =神戸市灘区の山口組本部

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記者の質問に答える山口組の司忍組長 =神戸市灘区の山口組本部

 暴力団排除条例の全都道府県での施行前に、神戸市灘区の山口組総本部で産経新聞の取材に応じた指定暴力団山口組の篠田建市(通称・司忍)組長(69)。条例に対する批判のほかに、資金源や注目される芸能界との関係についても言及した。一問一答の続きは次の通り。

 --組長の服役中に暴力団情勢は大きく変化した。この間の組織の運営についてどう思うか

 社会不在の期間中は、若い者たちに非常に苦労をかけたと思う。山口組の歴史を守ろうと思うと、時代に即応した順応性が必要だ。執行部はそれに沿って対処しており、俺自身は満足している。時代感覚を的確に捉えていない、時代を上手に理解しなくて自分らの形だけを守ろうとしている旧態依然の感覚の者が落後していったというのは事実で、新旧交代が上手にできたと思っている。前よりも組織がまじめになった。時代に即応した組織づくりをして、俺自身というより本部として求心力を増した。みんなには感謝している。

 --山口組は覚醒剤や不良外国人との接触を禁じているが、この方針を守り切れていない状況がうかがえる

 山口組は厳しく覚醒剤と不良外国人との接触を禁じている。実際、山口組が、薬物の売買や不良外国人との接触を本当にしているのならば、今以上に治安が悪化し、薬物も蔓延しているはずだろう。ただ、末端の組員の一部不届き者たちが禁止事項を破り、われわれの目を盗んで己の欲望を満たすために任侠道の名を汚していることは紛れもない事実。だから、せめてそういう組員を少なくしないといけないということで麻薬撲滅を標榜している。まず内側から浄化していかないといけないということだ。外部に対して撲滅なんておこがましいことを言っているわけではない。不良外国人たちは今、日本のやくざが行き過ぎだと思える法令、条例が施行されて以降、われわれが自粛している間に東京の池袋や新宿、渋谷、あるいは名古屋、大阪などのたくさんの中核都市に組織拠点をつくり、麻薬、強盗などあらゆる犯罪を行っている。これが今後、民族マフィアと化していったら本当に怖くなるだろう。こちらもおこがましいが、それらの歯止めになっているのが山口組だと自負している。中部地方の場合、麻薬は全部外国人がやっている。山口組の組員は一切やっていない。名古屋に錦という飲み屋街があるが、外国人を一人も入れていない。かつては外国人がいっぱいで薬物を売ったりしていたが、20年前に閉め出した。そうしたら新栄という街に流れた。全部閉め出したら、窮鼠猫を噛むで収拾がつかないのでそこだけは外国人に開放しているが、その地域の治安がものすごく悪い。外国人同士の抗争事件もここの地域だけで起きる。しかも外国人は10代の女の子を標的にしている。1人に薬を渡して、今度はその子らが友達に、と輪が広がっているため、麻薬犯罪の低年齢化が進んでいる。もしわれわれが組織的に麻薬に手を出したら、ある程度の矜持といったらおかしいが、子供には渡さない。しかし、外国人は売ってなんぼだから小学生だろうが全然関係ない。

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記者の質問に答える山口組の司忍組長 =神戸市灘区の山口組本部
記者の質問に答える山口組の司忍組長 =神戸市灘区の山口組本部
記者の質問に答える山口組の司忍組長 =神戸市灘区の山口組本部
出所する司忍6代目山口組組長を取り囲む警察官ら=2011年4月9日、東京・府中刑務所(古厩正樹撮影)
府中刑務所を出所し、JR品川駅の新幹線ホームに向かう山口組の篠田建市組長 =2011年4月9日
府中刑務所を出る司忍6代目山口組組長を乗せた車=2011年4月9日、東京都府中市(古厩正樹撮影)
山口組総本部に家宅捜査に入る捜査員ら=2009年12月04日、神戸市灘区
東京都港区で住吉会系幹部が射殺されて一夜明け、今度は渋谷区のマンションで発砲事件が起き。盾を持って警戒にあたる警察官=2007年02月06日、東京都渋谷区道玄坂
山口組総本部の家宅捜査を終えて出てくる捜査員ら=2009年12月04日、神戸市灘区

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