- HOME >
- 子宮頸がん予防ワクチンの危険性に関する問い合わせについて
最近、私の事務所には、「子宮頸がん予防ワクチンは危険なのですか?」という問い合わせが多く寄せられています。
頂いたご質問やご意見には誠心誠意お答えしたいと思っておりますので、ここでは、私が何故この政策に取組むのかを含めて、
私の考えを皆さまにお知らせしたいと思います。
私が国会議員を目指した理由のひとつに、「子宮頸がん予防ワクチンと検診の無料化」を実現させたいという思いがありました。
この政策を実現させたいという想いは、私自身が、2年前に子宮頸がんを患い子宮を摘出した経験が元となっています。
私には、「子どもを産めないという辛い経験は私だけで十分」、「私と同じ経験を他の方々にはさせたくない」という強い思いがあります。
私は、健康な子供を作るためには「母体となる女性は健康でなければならない」、また、子宮頸がんの治療で子宮を失う
女性を増やすことは「少子化問題を深刻にする」と考えています。そして、私は、日本の女性を子宮頸がんから守り、
「女性の健康維持」「少子化」の問題を解決する手段として、子宮頸がん予防ワクチン接種の普及が有効ではないかとの考えに至りました。
以下に、私が子宮頸がん予防ワクチンの有効性についての知識を普及するにあたって、学んだことを記載致します。
- 子宮頸がんは、発癌性のヒトパピロ-マウイルス(HPV)というウイルスの持続的な感染が原因となって発症することが 研究者により明らかとなっている(参考:Bosch FX et al.: J Clin Pathol. 55, 244-265, 2002)。
- 多くの場合、発癌性のHPVウイルスは、感染しても自然に排除されるが、ごく一部のケースでは、ウイルスが排除されず、 数年から十数年間かけて前癌病変の状態が続き子宮頸がんを発症する(参考:川名敬ほか:化学療法の領域. 22 1521-1528, 2006)。
- 世界保健機関(WHO)は、「性的活動年齢に達する前の若年者に子宮頸がん予防ワクチンを接種し、
HPV の初回感染を予防すべき」との考えを示している。WHOワクチンポジションペーパー(英文)
(http://www.who.int/immunization/documents/positionpapers/en/) - 社団法人日本産科婦人科学会、社団法人日本小児科学会、特定非営利活動法人日本婦人科腫瘍学会の3学会による 「ヒトパピローマウィルス(HPV)ワクチン接種の普及に関するステートメント」が発表されており、本ステートメントでは、 HPVワクチンの接種が強く推奨されている。(http://www.jsog.or.jp/statement/index.html)
- 子宮頸がん予防ワクチンの副反応については、以下の様なことがこれまでに分かっています。
グラクソ・スミスクライン(株)より承認申請されたサーバリックスは、承認申請において検収された
動物試験では、妊娠機能に影響を及ぼす結果は示されていない。また、承認審査の段階で海外の市販
後の状況を含め、国内外の臨床データを評価しているが、サーバリックスについて不妊を疑われる様
なデータは認められていない。
更に、我が国の市販後においても、適宜、国内外から副作用情報を集める体制があるが、その報告制
度の中でも不妊の副作用報告は確認していない。従って、動物データ及び臨床からのデータ、その両
方から不妊を疑わせるデータはない。
(2010年8月5日参議院予算委員会 平山佳伸大臣官房審議官発言より)
私は、上記の考えから、子宮頸がん予防ワクチンの公費助成の実現を目指したいと考えています。
しかし、接種を決めるのはあくまでも、皆さまご自身であり、強制するものではないと考えています。
私の役目は、接種したいと思った方が、経済的な理由で接種できないという現状を変えることだと考えています。