ここから本文エリア 新型ロケット エンジン良好2011年10月01日
2013年夏に1号機打ち上げを予定している新型ロケット「イプシロン」のエンジン試験が30日、能代市浅内の宇宙航空研究開発機構(JAXA)能代ロケット実験場であった。午前10時半、カウントダウンを合図に点火されると、ノズルから炎とガスが約30秒間にわたって噴き出し、白い煙が約100メートル先までたちこめた。 イプシロンは、小惑星の微粒子を持ち帰った探査機「はやぶさ」を打ち上げたM5の後継ロケット。発射機会を増やすため、開発費を抑えた小型の機体を目指している。そのためイプシロンの上段エンジンは基本的にM5と同じエンジンを流用する。しかし、メーカーの撤退などで材料の一部は変更せざるを得ず、その影響を調べるのが試験の目的だった。 終了後、実験主任を務めたJAXA宇宙科学研究所の徳留真一郎准教授(46)は「正常にデータを取得でき、結果は良好だった。今後、正確な測定をしてイプシロンのエンジンの設計を確定したい」と話した。 試験に使った円筒形のエンジンは直径60センチ余りで、実物の4分の1の大きさ。それでも、着火時の「ボンッ」という音はすさまじく、130メートル以上離れた見学場所にいても腹部に振動を感じた。 能代での本格的な燃焼試験は約1年半ぶり。近くの能代南中学校は全校の約250人が見学した。2年生の山平翔君(14)は「音と炎がすごかった。広くて研究のしがいがあるから、将来は宇宙に関わる仕事がしたい」と話した。
マイタウン秋田
|
ここから広告です 広告終わり ここから広告です 広告終わり |