大手格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスのトム・バーン上席副社長は9月29日、米ニューヨークで親韓団体「コリア・ソアエティー」が開いた懇談会で基調講演し、「韓国の短期対外債務の割合が外貨準備高の半分以下に低下した。欧州各国が資金を引き揚げた場合、危機に直面する可能性はあるが、十分に耐えられる水準だ」と指摘した。バーン副社長の発言は、主要国の信用格付けが相次いで引き下げられる中、韓国経済の現状は良好だとの認識を示したものだ。同社は今年5月、韓国の格付け評価を行うため、韓国政府と定例協議を行っている。
バーン副社長は「韓国の外貨準備高は、危機に際し、短期的にはショックを和らげる役割を十分に果たせる。韓国は企業の収益率、財政赤字、金融部門の短期債務などさまざまな状況が良好であり、危機にしっかり耐えられる」と指摘した。
最近の貯蓄銀行の営業停止問題について、バーン副社長は韓国経済にマクロ的な影響は与えないとの判断を示した。また、バーン副社長は「住宅価格が急落すれば、不動産担保ローンが多い韓国の銀行が破綻する可能性が高まる」と警告した。そうしたリスクがなければ、韓国の格付けが上昇するとの説明だ。