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発言内容
都民のみなさんへ(9月)
みなさん、こんにちは。
今日は、2020年のオリンピック招致について申し上げます。
東京は、この春に、次の次の更に次、2020年のオリンピック招致に名乗りを挙げたのは、たった一つの理由。それは、IOC(国際オリンピック委員会)の決めたルールで、今年の9月1日までに名乗りを挙げないと、立候補する資格がないんです。ですから、一回ともした松明の灯をここで消すわけにはいかないと思うから、名乗りを挙げました。
いかに、この間叶わなかったオリンピックの夢を2020年に、この東京で実現するかということですけれど、この間の招致ゲーム(2016年オリンピック・パラリンピック招致)で、私は、つくづく色々な苦い苦い勉強をしましたが、それを、日本の推進体である日本体育協会、あるいは、日本オリンピック委員会(JOC)、こういった組織がオリンピック招致ゲームのメカニズムというものを十分承知してかかりませんと。また、それに対応できるような組織力を作って行かないと、これは非常に難しいと私は思います。
日本人は、オリンピックというスポーツの祭典、世界一の祭典、これを、非常に理念的に捉えて見ますけれども、確かに、オリンピックそのものは素晴らしいし、美しい世界。これは、人間の世の中の大きなビジネスもそうですけれども、まして政治になりますと、本当に裏の裏は決して表じゃなく、更にその裏があって全く実態が見えにくいものになるんです。私は、この前の招致運動に、東京の代表として行って、つくづくそれを感じました。だから、オリンピックは嫌だという人もいるかも知れないけれども、それは少数の人でしょう。多くの人は、それを知りませんから、とにかく、力が足りない、主催者の責任だということになるかも知れない。
この間、コペンハーゲンで、結局、最後はリオデジャネイロに決まったんですが、シカゴが落ち、その後東京が落ちて、結果としてマドリードも落ちて、リオデジャネイロに決まった。そう簡単に、にこにこ笑って「平和だ」「ピースだ」「人道愛だ」ということだけで、ことは決まりません。世の中は、大概、そうじゃないですか。人間の作っているこの現実というものの複合性と言いましょうか、複雑性と言いましょうか、そういう物事の実態というものを、ここで考えてかからないと、後で吠え面をかくということになります。
ということを私は、日本の体育協会、JOCに言っているんです。東京に乳母日傘(おんばひがさ)でやって下さいと言っても、これは東京の力が及ぶところじゃない。大体、私は、知りもしない人間に「あの人と握手しろ、あの人と抱き合ってハグしろ」と言われても、どこの誰だか分からない。握手する前に聞かされて、にこにこして握手しても、向こうもにこにこして握手しますよ。日本だってODA(政府開発援助)を使って、そのODAを政府がうまく使って、条件闘争の中に持ち込む。それくらいの才覚をしないと外交は外交にならないと思うけれども、日本の外務省はそれをやらない。政府もそれをやらさない。そういう、フレキシブル(柔軟)な複合的な物事の考え方、行動の出来る人間が、だんだん日本にいなくなった。みんな理念的になって、「ピース」といえば通じると思うけれども、とてもそんなものでは通じない。私たち十分承知してかかろうじゃないですか。それじゃないと、日本はいつまでも甘く見られて、なかなかオリンピックの招致というのは難しいと思います。
その前に、日本の体育協会、それからJOCが、もっとしっかりしたチームワークを作らないと、自分で。私じゃない、彼らが出向いて行って、総理大臣を引っ張り出す、そのくらいのことをしなければ。東京オリンピックが成功したのは池田(勇人)内閣だったけれども、池田さんはすぐ癌で死んだ。あの時、池田総理は、自分の後継者になった佐藤栄作という大物の政治家をオリンピック担当の大臣にしたじゃないですか。それくらいのことをしなければ。それをさせるのは、東京じゃない。私も努力します。しかし、当事者の体育協会、JOCがそれじゃなかったら、政府を動かさなかったら、どうにもなりません。そういうことを、一つ、皆さん、十分承知して、このオリンピック招致運動にかかわろうじゃないですか。皆でうまい具合に肩組みましょう。ラグビーだって、スクラムを組んで下で蹴飛ばしているものもいるらしいけれど。それが実は、スポーツとは言わないけれど、スポーツ招致、オリンピック招致とか、複雑なゲームの実態ということを皆さんにご報告して、その認識の上に、一つみなさん、JOCにも日本体育協会にも声援を送って下さい。