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'11/10/1

広島市都心、崩れた4店体制




 来年3月に天満屋八丁堀店が閉店することで、広島市中心部で1974年から37年間続いてきた4百貨店体制が崩れる。郊外型の大型ショッピングセンター(SC)の出店が相次ぐ中、八丁堀店の閉店は中心部の集客力の低下を象徴している。

 市中心部では、1929年に福屋八丁堀本店がオープン。54年に天満屋八丁堀店、73年に広島三越、74年にそごう広島店が開店し、4百貨店体制となった。その一角が消えることで商業地図が大きく変わることになる。

 ある百貨店の店長は「ともに長年営業を続けてきただけに残念」と話す。一方で「郊外に大型SCが増える中、今の百貨店が本当に顧客に満足してもらえているかどうか見詰め直す時期にきている」と受け止める。

 日本百貨店協会によると、2010年の広島県内の百貨店売上高は計1724億円。広島都市圏で大型SCの出店が相次ぐ前の2000年には計2692億円で10年間で36%、1千億円弱減った。

 都市圏では、大型SCの開発が相次いだ。04年に中四国地方最大級の大型SCイオンモール広島府中ソレイユ(府中町)がオープン。その後も大型SCの出店は続き、さらにイオンが15年までに佐伯区五日市町石内に大型SCの出店を検討している。

【写真説明】電車通り沿いに百貨店4店がある紙屋町(手前)と八丁堀地区=奥(撮影・天畠智則)




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