今日は、昼間はお稽古がなかった。
10月に使う炭の準備をした。
ほとんど10月は毎週伝授のために炭を使う。
私の勘違いで、10月まで用意してあると思っていた炭は、残りが少ない。
今日は慌ててしまう。
さて、風炉の炭をどこに仕舞ったか思い出せない。
引っ越しの慌ただしさで、助手の青年に任せていた。
今はその青年は遠くに行った。
兎に角、すべての戸棚を調べる。
どこにもないので、最後はいよいよ床下収納の中を調べた。
なんと、炭関係のものはまとまって揃っていた。
青年の整理の仕方に感心した。
青年がいなかったら、あの引っ越しは大変だった。
真夜中まで掛かったのである。
今の私には、茶室の畳を上げることも大仕事。
炭の箱から10月の分の炭をだし、ついでに炉開きと初釜の準備までしてしまう。
風炉の選んだ炭は、手早く洗い、乾かす。
時間的にギリギリであった。
畳を元に戻すのも大仕事である。
すべて明日の為に掃除をした後、またお掃除のやり直し。
毎年のことだが、今年は新教室なのでなかなか勝手が違う。
いろいろ、問題があり伝授をする気分ではないのだが、今日は心を空にして自分に鞭を打つ。
今回の伝授の生徒さんが個人教授を申し込んできた。
いろいろ相談して、教えているうちにその方のお点前のお蔭で新たに伝授の元気が湧いた。
心が信を発して、その信が心をとらえるという、お経の一節が我に返るきっかけを作ってくれた。
若い生徒さんの一途な求道心の賜物である。
本当に、侘びとは正直で慎み深く奢らぬ様といった利休さんの教えを若い生徒さんは体現してくれた。
老いて子に学ぶ思いであった。
もう、伝授も目の前に迫る。
一切の雑念を、捨てなければいけない。
私は、炭のお道具は初釜まで見据えて準備。
忙しい10月である。
今日は中置き。
炉開きと続く。
茶人のお正月。
炉開きは冬支度。
明日は、新しい教室の炉の灰を準備する。
この灰は、近くにない2キロの距離をバケツをもって灰を取に行く。
灰はふるうつもりだが、見てみないと何とも言えない。
茶道具の倉庫化した、実家にあるのである。
灰の出来具合を見て、どうするか決めよう。
それにしても、長い古今伝授。
今までにない経験で右往左往。
こんな超忙しい秋というのも初めて、よく一人でやっていると毎晩ご褒美にソフトドリンク。
唄で大いに、夢を見る。