毎日見ているネット。URLやドメインって普段何も気にせずに使っていますが、サイトによって、「.com」だったり、「.jp」だったり、「ne.jp」だったり、「co.jp」だったりといろいろ違います。この違いって皆さんどれくらい知っているのでしょうか。ということで、COBS ONLINEの読者にアンケートをしつつ、入り組んだ話についてはドメインについて詳しい日本レジストリサービスの園木さんにお話を聞きました。
調査期間:2011/8/30~2011/9/3
アンケート対象:COBS ONLINE会員
有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)
まずは、アンケートから。
Q.ドメインとは何か分かりますか?
説明できる 16.0%
なんとなく 57.7%
分からない 26.3%
説明できると言いきった人は16%。「ドメイン聞いたことあるけど……」という人は8割強もいます。
――園木さん、小学生でも分かるようにドメインの説明をお願いします。
園木さん「ドメインはインターネット上の住所にあたります。いわゆる、ホームページのアドレスやメールアドレスに含まれている「△△△.jp」といった部分のことです。ホームページにアクセスしたり、メールを送ったりする際に、相手を特定するために用いられるので、インターネットでは欠かすことのできません」
――聞かれたら、ネットの住所と答えればいいですね。
続いて、読者の方にこんな質問をしてみました。
Q.urlについている「.com」や「.jp」の意味が分かりますか?
説明できる 22.2%
なんとなく 51.1%
分からない 26.7%
こちらも約8割が「なんとなく……」という感じですね。
――園木さん、同様に、「.com」、「.jp」のご説明をお願いします。
園木さん「ドメイン名は『.』で区切られていて、一番右側の部分をトップレベルドメイン(TLD)と言います。TLDは2種類あって、国や地域を表す『ccTLD(カントリーコードトップレベルドメイン)』と分野に応じたドメイン『gTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)』があります」
――なるほど。分かったような、分からないような……
園木さん「すいません。具体的に言った方が分かりやすいですよね。例えば、ccTLDは、日本であれば『.jp』、イギリスであれば『.uk』、アメリカ合衆国だと『.us』などで、250以上あります。gTLDは、商業組織の『.com』、ネットワークの『.net』など20程度あります」
――へぇ! アメリカ合衆国のサイトは「.com」だと思ってましたが、「商業組織」という意味だったんですね。続いて、「ac」、「co」、「go」、「ne」の意味は何でしょうか?
園木さん「『.jp』には、組織の種別が一目でわかるように属性型JPドメイン名というものがあります(下記参照)。例えば、企業向けの『△△△.co.jp』といったものです」
★属性型・地域型JPドメイン名
ac.jp:大学など高等教育機関
ad.jp:JPNIC会員
co.jp:企業
ed.jp:小中高校など初等中等教育機関
go.jp:政府機関
gr.jp:任意団体
lg.jp:地方公共団体
ne.jp:ネットワークサービス
or.jp:企業以外の法人組織
――「go.jp」は政府で、「ac.jp」は大学、「lg.jp」は地方公共団体って決まってたんですね。
園木さん「そうなんです。また、『属性型JPドメイン名』以外には、組織や個人がいくつでも登録できる『汎用JPドメイン名』があり、商品名、サービス名、映画名、個人のブログのアドレスなどで利用されています」
★汎用JPドメイン名
ASCII:組織・個人問わず誰でも使える。例:example.jp
日本語:組織・個人問わず誰でも使える。例:日本語ドメイン名.jp
――ふぅ。だんだん、難しくなってきました……。最後にURLのトレンドがあれば、教えてください。
園木さん「『日本語ドメイン名』を使うサイトがでてきています。例えば、7月に盛り上がったテレビ朝日の世界水泳の公式サイトは『世水.jp』でアクセスできました。検索とも相性がいいといわれていることもあり人気で、広告やTVで目にするようになってますね」
――園木さん、ありがとうございました。
園木さんいわく、ドメイン名の空きの有無で商品名やサービス名が変わることもあるそうで、ドメイン名の重要度が日ごとに増しているそうです。例えば、海外の有名な写真共有サービス「Flickr」は、「Flicker.com」のドメイン名があいてなかったから「e」なしの「Flickr.com」を登録し、サービス名も「Flickr」にしたとか。
おもしろいですね。「さらに知りたい!」、「興味ある!」という方は、下記関連リンクからどうぞ。
(COBS ONLINE編集部)
(著:COBS ONLINE編集部)