社会

元検査員、記録改ざんを告発
(北海道)
やらせ問題が拡大する泊原発の3号機で、「検査記録を改ざんするよう命令があった」と元検査員が実名で告発しました。その背景には何があったのでしょうか。

原発の元検査員、藤原節男さんです。原発メーカーで原子炉の設計を手がけたあと国から原発の検査を請け負う天下り法人で検査員をしていました。藤原さんは、札幌で講演し泊原発3号機の検査で検査記録の改ざんを同じ職場の上司から命令されたことを明かしました。
(藤原節男さん)「上司は不都合な検査を削除しろと命令した。拒否した結果首を切られた」
藤原さんによるとおととし、完成した泊原発3号機の運転前の検査で、原子炉の制御に問題のあるデータが出ました。検査は原子炉の制御棒を入れることで正常値に戻りましたが藤原さんは本来より安全性は低い見ています。
(藤原さん)「このままでは臨界事故につながりかねない状態だった。それ以上制御棒を抜いてはいけませんと条件付きの合格だった」
藤原さんは、改ざん命令を拒否したと訴えていることについて、勤めていた原子力安全基盤機構は意見の相違はあったが改ざん命令はなかったと主張しています。
(藤原さん)「原子力村の解体が一番いいこと。それがないかぎり原子力発電の事故が起きるでしょう」
藤原さんは改ざんの背景に官僚と電力会社、そしてメーカーで構成する原子力村といわれる癒着の構図を指摘しました。
[ 9/30 20:28 札幌テレビ]