東京電力福島第一原子力発電所の事故直後から、国のスポークスマンとして、連日、記者会見していた経済産業省の西山英彦前審議官が、原発事故への対応のさなかの勤務時間中に女性の体に触るなど不適切な行為をしたとして、30日付けで停職1か月の懲戒処分を受けました。
懲戒処分となったのは、経済産業省の前の審議官で、現在、大臣官房付となっている西山英彦氏です。西山前審議官は、福島第一原発の事故直後から、原子力安全・保安院のスポークスマンとして国の対応について、連日、記者会見していましたが、発表によりますと、そのさなかの、ことし3月下旬から6月にかけ勤務時間中にもかかわらず、職場で女性の体を触るなどの不適切な行為を繰り返したということです。経済産業省は、職務に専念する義務に違反し、国家公務員としての信用を失墜する行為だとして西山前審議官を30日付けで停職1か月の懲戒処分としました。西山前審議官は、国のスポークスマンとして対応に当たるなか、プライベートな問題に関する一部の報道を受けて批判が相次ぎ、業務に支障が出たとして、ことし6月にスポークスマンを交代していました。今回の処分について経済産業省は「このようなことが二度と起こらないよう服務規律の遵守を徹底してまいります」とコメントしています。
枝野経済産業大臣は総理大臣官邸で行われた記者会見で「重大に受け止めて、極めて重い処分を行うことにした。今後、このようなことが2度と起こらないよう規律を徹底する必要がある。原子力災害に関わる職員にこうしたことが起こり、福島をはじめ、被災地の皆さんにおわびしたい」と述べました。