放射性物質を取り除く除染に伴って出る汚泥などの「中間貯蔵施設」を福島県など8つの都県ごとに設置する方針を環境省の事務次官が示したことについて、福島県の佐藤知事は「県側には何の連絡もなく、混乱を招いている」として、環境省に抗議しました。
環境省の南川秀樹事務次官は、28日に福島県を訪れた際、除染に伴って出る大量の汚泥や土などを一時的に管理する中間貯蔵施設を、福島県をはじめ東京や千葉など東北と関東の8つの都と県に設置する方針を記者団に明らかにしました。これについて、福島県の佐藤知事は、30日に開かれた県議会で「南川次官の発言の内容は、県や市町村にも全く説明や連絡がなかった。県民の混乱を招いていて、誠に遺憾だ」と述べました。そのうえで、今後このようなことがないよう、県の生活環境部長を通じて環境省に抗議したことを明らかにしました。佐藤知事は、環境大臣を兼務する細野原発事故担当大臣にも、直接、申し入れを行うことにしています。