第78回 大賀 典雄 氏
5.指揮者としての大賀典雄氏
−−大賀さんは今も指揮を続けておられるんですよね、5月に軽井沢大賀ホールで東京フィルハーモニーのコンサートもなさると伺っています。お体のほうもずいぶん回復なさって。
大賀:いやいや、わからないですよ(笑)。ただ、ハワイでのソニーオープンは、始めたのが私のときだったので毎年その時期にはハワイに行っています。
−−ハワイではゴルフもおやりになるんですか?
大賀:いやいや、最近はもう全然。今や打ったって家内のほうが遠くに飛ぶんですから。(笑)。
−−(笑)。
大賀:家内は物欲はないけどゴルフだけは一生懸命やりますね。一昨日かな? 家にいないなと思ったら朝早くからゴルフに出かけていましたよ(笑)。
−−オーケストラを指揮されるときの醍醐味はなんでしょうか?
大賀:醍醐味はほんとうにみんなが一緒に演奏することですね。オーケストラというのは弦楽器が4種類、あとは管楽器がたくさんあるんですよ。そうしたら管楽器には息をさせなければいけない。息をさせるときはみんながばらばらにするんじゃなくて全員で息をして、次にいくことが大切だと言うんだけど、最近の若い指揮者は息をさせないんですよね。カラヤンは息をさせる箇所を全部楽譜に書き込んでいましたよ。
−−あれだけ大勢の人たちを統率するわけですから指揮者も大変ですよね・・・。
大賀:(机の上に置かれたMusicmanを手に取り)この本はどういったものなんですか?
−−音楽業界のタウンページのような書籍で、レコーディングスタジオの情報なども載っています。ちなみに乃木坂のソニーのスタジオも掲載されてます。
大賀:こんなにたくさんレコーディングスタジオがあるんですか?

−−はい(笑)。でも乃木坂のソニースタジオは世界で一番すごいスタジオですよね。
大賀:アナログとデジタル双方に対応出来る機材を備えたスタジオなので、そういう意味ではアナログの良さも残ったスタジオですよね。
−−最後のアナログの最高級スタジオですよね。
大賀:(机の上のICレコーダーを見て)今はこの大きさのレコーダーで録音できてしまうんですね。
−−この大きさで何時間も録音できて、音質はCD並だそうです。
大賀:世の中次から次へ新しいものが出てきますね。
−−我々の世代でもなかなかついていけないぐらい目新しいものが出てきますね。あと安くなったんですよね。
大賀:あまりにも小さなところに強引に押し込んだ最近の機械は非常に人工的な音なので、もう少し満足に音の圧縮ができたらいいのになと思いますけどね。
−−本日はお忙しい中ありがとうございました。東京フィルハーモニーの軽井沢のコンサートのご成功もお祈りしております。
大賀:いやいや、わからないですよ(笑)。ただ、ハワイでのソニーオープンは、始めたのが私のときだったので毎年その時期にはハワイに行っています。
−−ハワイではゴルフもおやりになるんですか?
大賀:いやいや、最近はもう全然。今や打ったって家内のほうが遠くに飛ぶんですから。(笑)。
−−(笑)。
大賀:家内は物欲はないけどゴルフだけは一生懸命やりますね。一昨日かな? 家にいないなと思ったら朝早くからゴルフに出かけていましたよ(笑)。
−−オーケストラを指揮されるときの醍醐味はなんでしょうか?
大賀:醍醐味はほんとうにみんなが一緒に演奏することですね。オーケストラというのは弦楽器が4種類、あとは管楽器がたくさんあるんですよ。そうしたら管楽器には息をさせなければいけない。息をさせるときはみんながばらばらにするんじゃなくて全員で息をして、次にいくことが大切だと言うんだけど、最近の若い指揮者は息をさせないんですよね。カラヤンは息をさせる箇所を全部楽譜に書き込んでいましたよ。
−−あれだけ大勢の人たちを統率するわけですから指揮者も大変ですよね・・・。
大賀:(机の上に置かれたMusicmanを手に取り)この本はどういったものなんですか?
−−音楽業界のタウンページのような書籍で、レコーディングスタジオの情報なども載っています。ちなみに乃木坂のソニーのスタジオも掲載されてます。
大賀:こんなにたくさんレコーディングスタジオがあるんですか?
−−はい(笑)。でも乃木坂のソニースタジオは世界で一番すごいスタジオですよね。
大賀:アナログとデジタル双方に対応出来る機材を備えたスタジオなので、そういう意味ではアナログの良さも残ったスタジオですよね。
−−最後のアナログの最高級スタジオですよね。
大賀:(机の上のICレコーダーを見て)今はこの大きさのレコーダーで録音できてしまうんですね。
−−この大きさで何時間も録音できて、音質はCD並だそうです。
大賀:世の中次から次へ新しいものが出てきますね。
−−我々の世代でもなかなかついていけないぐらい目新しいものが出てきますね。あと安くなったんですよね。
大賀:あまりにも小さなところに強引に押し込んだ最近の機械は非常に人工的な音なので、もう少し満足に音の圧縮ができたらいいのになと思いますけどね。
−−本日はお忙しい中ありがとうございました。東京フィルハーモニーの軽井沢のコンサートのご成功もお祈りしております。
(インタビュアー:Musicman発行人 屋代卓也/山浦正彦)
「“78”と聞いて何を思い浮かべましたか?」インタビューが始まり、大賀さんから突然の問いかけでした。思いもよらない始まり方にとても驚きましたが、淡々と音響の理論やCDの原理を話されている姿はとても楽しそうで、当時、CDの開発に情熱を傾けていた頃と変わらない、同じような気持ちで現在もいらっしゃるのだろうと感じられました。CDの開発や、ホールの寄付、カラヤンとの信頼関係など常に偉業を成し遂げながらも慢心することがない大賀さんは、失礼ながら、お年とは思えない好奇心を今も衰えることなくお持ちになっており、短いながらも和やかにインタビューを終えることが出来ました。5月には軽井沢春の音楽祭で指揮するコンサートを控えており、これからも様々な形でご活躍が期待されます。