大学の学費の半額化を求めるデモ隊が29日夜、ソウル・明洞一帯の道路を占拠し立てこもった。これにより渋滞が発生し、10時30分ごろから約2時間、ソウル市中心部の交通がまひ状態に陥った。警察は水大砲(放水砲)を発射し、解散命令に応じないデモ隊メンバー38人(29日午後11時30分現在)を現場から連行した。
韓国大学生連合に所属する大学生など約2500人(警察の推計=主催者側の発表では約3000人)は、この日午後7時ごろから、ソウル市の清渓広場で、大学の学費の半額化を求める集会を開いた。集会には、ソウル市長選挙への出馬を表明した朴元淳(パク・ウォンスン)弁護士や、野党・民主党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)最高委員などが出席した。朴弁護士は「皆さんはこれ以上引き下がることができないところまで来ている。皆さんの切羽詰まった状況、街頭へ出てこざるを得ない現実に思いを寄せ、認識していきたい」と述べた。
午後10時20分ごろ、集会を終えた参加者のうち約700人が、地下鉄2号線乙支路入り口駅の交差点に移動、往復8車線の道路を全て占拠し立てこもった。
警察はデモ隊を解散させるため、水大砲を発射した。しかしその後もデモ隊による道路の占拠が続いたため、警察は30日午前0時ごろ、時間を置いて水大砲を発射するなどしたが、デモ隊のメンバー約100人は道路に寝そべって抵抗した。警察の関係者は「一部のデモ隊が都心の大通りを占拠し立てこもったのは明らかに違法だ。デモ隊の主導者を追跡し検挙する方針だ」と話した。