2005年に佐賀県が行った原発のプルサーマルをめぐる討論会で、九州電力が関係者を決めた場所に座らせ、やらせ質問をしていたことが分かりました。九電側は会場を各ブロックに分けて、それぞれのブロックに関係者を座らせていました。例えば、安全性に関する質問では、具体的に列車の速度に例えるなど事前に渡された台本そのままでした。
九州電力、第三者委員会の調査では、佐賀県が主催したプルサーマル発電の導入に関する討論会で質問をした18人のうち7人が、九電が質問を指示した社員らでした。調査によりますと、この質問者は九電の社員で、「時速60キロ」や「時速62キロ」といった第三者委員会が発見した台本にある具体的な数字などを挙げながら、ほぼ台本通りの内容をメモを見ながら質問しているのが確認できます。
質問者:「今までは時速60キロで走っていたと。これからは時速62とか63で走るということで」
社員らは、会社側が事前に決めた座席に座り、用意された台本を読み上げていたということです。用意された台本や座席表は佐賀支店で破り捨てられた状態で見つかり、廃棄寸前でした。第三者委員会では、佐賀県と九電が事前にやらせを協議していたとみて、30日の最終報告に盛り込む予定です。