8月末で閉館した映画館「広島宝塚」があった広島宝塚会館(中区新天地)跡に建てられる新ビルに、「広島パルコ」の3館目と、「広島ワシントンホテル」が出店する。パルコ(東京)と、ワシントンホテルを展開する藤田観光(同)が27日、それぞれ発表した。13年秋の開業を予定している。
会館を所有する東宝が建設する新ビルは、地上14階、地下1階建て、延べ床面積1万2300平方メートル。1~3階に広島パルコ、4階より上層がワシントンホテルとなる。
パルコは10~12年度で売上高3000億円を目標とする中期経営計画を掲げ、都心部で中低層商業施設の出店を検討していた。広島パルコは94年に本館、01年に隣接ビルに新館を開業。広島店の売り上げ170億円(10年度)は、全国20店のうち3番目。3館目の出店で、本館、新館との相乗効果に期待する。
藤田観光によると、4階がフロントで、シングル、ツイン計266室を予定。八丁堀交差点に近く、周辺には大型商業施設や官庁、オフィスが集積し、「高い宿泊需要が見込める」としている。
広島宝塚会館は71年オープン。映画館は市民の娯楽の場として親しまれたが、ビルの老朽化などを理由に8月末で閉館し、他の飲食店も閉店した。【寺岡俊】
毎日新聞 2011年9月28日 地方版