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宮城米 知事が安全宣言 放射性物質検査終了

 宮城県は29日、2011年産米の放射性物質検査が終了したと発表した。収穫後の本検査は作付けのある県内33市町村計381地点で実施。3市9地点で放射性セシウムが検出されたが、いずれも国の基準を下回り、ほかは「不検出」だった。村井嘉浩知事は、県内全域で安全性が確認されたとして、県産米の安全を宣言し、販売促進に全力を挙げる考えを示した。
 県は同日、本検査最後となる七ケ浜町(旧七ケ浜村)の1地点の検査結果を公表した。採取した玄米は「不検出」とされ、放射性セシウムが存在しないか、測定下限値の1キログラム当たり20ベクレル未満だった。県は農家への出荷・販売の自粛要請措置を解除。これで県内全域で出荷が可能になった。
 調査終了を受け、村井知事は臨時記者会見を開き、「全地点で安全性が確認された。消費者には安心しておいしい県産米を賞味してもらいたい」とアピールした。
 出荷再開について、全農宮城県本部の渋谷潤太郎副本部長は「ことしのコメは特に品質、食味が高い。全国の消費者に安心して食べてほしい。震災と台風を乗り越えて作ったコメだけに、農家の喜びはひとしおだ」と話した。
 県は、本検査を1950年当時の旧市町村単位で実施。97.6%に当たる372地点で「不検出」だった。白石市(旧越河村)、気仙沼市(旧津谷町)、栗原市(旧栗駒村、旧岩ケ崎町、旧鳥矢崎村2地点、旧文字村、旧大岡村、旧津久毛村)で101.6〜20.3ベクレルが検出されたが、国の暫定基準値(500ベクレル)を大幅に下回り、重点調査区域に指定される200ベクレルにも達しなかった。
 県は10月6日、仙台市内で農協グループなどと販売開始セレモニーを開催。11月にかけ、東京、大阪、名古屋でPRイベントを計画している。
 岩手県が全33市町村で実施したコメの放射性物質調査で、セシウムは検出されず、同県産米は29日、初出荷された。
 福島県では、22市町村が出荷可能になり、一部出荷が始まった。予備検査で、二本松市の1地点で暫定基準値と同じ放射線量が検出され、県は市内の検査地点を急きょ追加し、調べている。


2011年09月30日金曜日


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