中国は複数のシステミックリスクに直面、注意深い監視が正当化される=バンカメメリル
[香港 29日 ロイター] バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは、中国が不動産市場の崩壊や焦げ付き債務、資本流出など、複数のシステミックリスクに直面しているとの見解を示した。
バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのストラテジスト、デイビッド・チュー氏はリポートで、これら「潜在的なシステミックリスクに対する注意深い監視が正当化される」と述べた。同氏からコメントは得られていない。
これを受け、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では中国国債の5年物CDSCNGV5YUSAC=MGスプレッドが10ベーシスポイント(bp)拡大し、180/190bpとなった。その後は176/186bpまで縮小した。
また、海外投資家の間では、中国のシステミックリスク見通しや欧州ソブリン債危機をめぐる懸念が著しく高まっていると複数のアナリストが指摘する。米景気減速も見通しに影を落としているとみられている。
アナリストらは、これらの懸念が、オンショアとオフショア市場双方で対ドルで軟調となっている人民元相場の動きにも反映しているとの認識を示した。
中国光大銀行のエコノミスト、Sheng Hongqing氏は「中国に対する弱気な見方が強まっている」と指摘。「前回は、中国民間企業の株式に対するものだった。今回は中国経済全体をめぐり弱気な見方が台頭している」と述べた。
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