三菱重・三菱商、インドネシアで低品位炭をガス化

2011年 09月 29日 18:14 JST
 
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 [東京 29日 ロイター] 三菱商事(8058.T: 株価, ニュース, レポート)と三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)は29日、低品位炭から代替天然ガスを製造して発電などに利用するプロジェクトでインドネシア政府と協力すると発表した。

 同国に埋蔵される石炭をガス化する際に大量に発生する二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)も行う。2012年3月までに事業化調査(FS)を終え、低品位炭を天然ガス化するプラントは17年の開始を目指す。

 三菱重工が設計・製作するプラントで、水分が多く燃料効率が低い低品位炭から代替ガスを合成し、既存パイプラインを通じて消費地のジャワ島へ輸送する。インドネシア政府から候補地を提案され、2カ所ほどに絞り込んでいるという。実施が決まればインドネシアのパートナー企業と組んでプロジェクトを推進する。プラントは年間1000万トン規模の低品位炭をガス化する装置となり、プラントの設計から機器製造、建設を含めた受注金額として2000億円規模を想定する。

 CCSでは枯渇した油田に、低品位炭をガス化する際に発生するCO2を回収・貯留する。プロジェクトが採算に乗るかどうかは、石炭の調達価格やCO2の回収に対する経済的な価値がどの程度になるのかに左右される。三菱重工の担当者は「パートナーとして決まりつつある企業は、石炭の価格は長期で固定するという事前約束になっている」と説明する。同プロジェクトによる温暖化ガス削減量が、京都議定書における日本の温暖化ガスの削減実績として適用されることも検討される見通しだ。

 (ロイターニュース、浜田健太郎)

 
 
 
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