原発事故でイネの作付けが禁止されている福島県川内村の田で稲穂が実り、収穫を迎えた。東京電力福島第一原発から約25キロで、緊急時避難準備区域の場所。同区域が原発からの距離でほぼ同心円状に設定され、作付け禁止とされたことに対し、田を所有する秋元美誉(よしたか)さん(67)は「実際にコメを作って、調べてみなけりゃ分かんねえ」と、ひとめぼれを植えた。
1カ月ほど天日干しし、11月初めごろ、民間機関で放射性物質の検査をする。問題がなければ自分で食べるつもりだ。「出荷は絶対にしない」。緊急時避難準備区域は30日、解除される予定。