科学【from Editor】世界遺産とトンデモ科学+(2/2ページ)(2011.9.28 07:50

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【from Editor】
世界遺産とトンデモ科学

2011.9.28 07:50 (2/2ページ)

 十数年前に英国の生物学者ルパード・シェルドレイクが提唱した「形態形成場仮説」だ。外部の集団と教えあったり真似(まね)しあったりしなくても、どこかでいったん「形の場」ができあがれば、他の同一種は時間や空間を超えた「形の共鳴」というプロセスで導かれていくという仮説である。

 例えばロンドンの実験室でラットの集団にある行動パターンを学習させると、まったく交流のないニューヨークの別のラットはもっと短い期間で身につけるという。これは進化には科学の力をもってしても解き明かすことができぬ、何やら大きな力が働いているというオカルト風な発想であり、このためシェルドレイクの著作は科学誌から「焚書(ふんしょ)もの」と糾弾された。しかしこの仮説、小笠原の固有種をみるとあながちホラ話と決め付けられないような気もする。

 今ではすっかり下火になってしまったが、当時はニューサイエンスやらトンデモ科学やら、真偽はともかく想像力をかき立てられる著作でにぎわっていた。秋の夜長、浮世離れした世界につかってみた。(地方部次長 大野正利)

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