単なるメモ程度
前回書いたことと、参考レベルの扱いが少し違っています
理解が間違っているかもしれません
ICRP publication 111に従うなら、参考レベルの設定には住民や自治体との議論も必要だし、決定過程を記録に残さなくてはならない。住民の自助努力が強調されているが、そのために政府が情報や援助を提供することが必要。
住み続けるための参考レベルは1から20mSv/yの範囲で、なるべく低い値に決める。決め方は議論だが、たぶん現実的に可能かどうかという観点は重要なのだと思う。状況に応じて決めるのであって、状況に拘わらず「安全基準はこれこれのはずだ」という議論はこの話とずれている
参考レベルは、各個人の被曝量がそれ以下になるように努力するという目安。また、被曝量低減の努力を続けることは明記されている。参考レベル以下なら何もしなくてよいと考えるのは完全な誤り。
参考レベルは「安全」を保障するものではない。あくまでもさまざまなリスクと生活のバランスで決める。放射線リスクだけがリスクではなく、人によっては避難によるリスクのほうが大きい場合もある
労災認定された被曝レベルを根拠にする人がいるが、「平時の労働基準」と「緊急時の保護基準」は違っていて当然なので、根拠とするべきではない。救済と保護は違う。(追記:労働基準と労災認定もたぶん違う。労災認定は因果関係が立証されたという意味ではない)
また、平時の基準は目標値であって、緊急時の基準と違うのは当然。平時には充分に低い基準を設定できるのに対し、緊急時には他の条件との兼ね合い。
ICRPは放射線リスクについて、「閾値なし線形モデル」を採用しているので、どんなに小さな被曝でもリスクはある。しかし、だから被曝量は0にせよとはならない。この場合「どの程度のリスクまでは許容できるか」によって基準が決められる。
「閾値なし線形モデル」であっても、基準の線は引く
20mSv/y以下のところでは普通に屋外活動してよいとした高木文部科学大臣のコメントは間違っているとしか思えない。文部科学省が出している文書には、さまざまな注意が書かれているので、大臣発言ではなくそちらを見る。屋外活動していいからといって、外で弁当を食べるなどは、明らかにやりすぎ
あくまでも被曝量低減の努力を続けることが重要。ある程度のロードマップを示さなければ混乱するのは当然で、高木大臣が何も理解していなかったように思えるのは問題
[追記]
江川紹子さんのブログに掲載されている本間俊充さんのインタビューがわかりやすいですね
http://www.egawashoko.com/c006/000330.html
僕の理解が違っているかもしれないので、こちらもぜひ一読を
[追記]
舌足らずですね。なかなかむずかしい。
だいじなことが抜けているかもしれない。
前にも書いたとおり、目標は平常時基準の1mSv/y。ただ、それは「いつまでに」ということではなく、「いずれ」だと思う。もちろん、早いほどいいので、低減努力を続けることが重要。
[追記]
言わずもがなですが、子どもや妊婦には特に注意することはもちろん重要。
この記事に対するコメント[109件]
1. 地震屋さん — May 9, 2011 @17:11:37
大臣が理解しているかどうか、よりも、官僚機構が理解しているか、が大事で
20mSv/yrの記者発表文書(官僚作文)見ると、
下げる努力はすると書いてありますので、省として理解はしているのだと思います。
どのような方策で下げるか書いていない、という批判は的外れで
お国は予算の裏付けのない施策を発表するような組織ではないです。
というわけで私は心配していません。
(郡山市などの行動を非難するものでもありません)。
きくち May 9, 2011 @18:14:48
いずれにしても、「子どもに20mSvの被曝を許容するのか」という不毛な議論になってしまっているのは、最初の政府発表が稚拙だったからだと考えています。
「子どもに20mSvの被曝を許容するのか」と問われたら、「許容していない」になるに決まっているわけで、20という数だけに捉われた議論は不毛ですね。小佐古さんの辞任会見も、意味を誤解しているとしか思えない。
参考レベルをどういう理由でいくつに設定して、どうモニターして、どう低減していくか。ですよね
3. 地震屋さん — May 9, 2011 @18:30:01
他方、政治家や目立つ官僚を叩くことがジャーナリズムである(民主主義であるも可)だと
勘違いされている方も多いように思います。
誰かの子女がどこの会社にいる、というような報道を含めて
不毛な議論にしか関心がない人も多いのが、この国の現状でしょうか。
4. nono_sub — May 10, 2011 @03:47:57
日々のご助力本当に感謝しております。ありがとうございます。
地震屋さんの周囲ではもしかしたらきちんと情報を認識している方が多いのかもしれませんが私の周囲では携帯やテレビ、新聞が主な情報源である事が多いようです。
twitterの有用性も報じられている事からtwitterを利用する方も増えてきましたが、デマかどうかよくわからず上手く利用できていない人も。
そのため大臣の発言の影響は無視ができません。
「このまま対策もされず安全宣言のみが出されていく」という不安から疎開を考える方もいます。
もし、費用の面で対策が出来ないのであれば基準値を根拠とせず正直にそう伝えて欲しいなと感じます。
がんばっぱい!と復興を目指しても除染に対して一つにまとまる指針もつくりにくい状態です。
「除染対策費」として僅かながら寄付をしたとしても、現在大半の学校が20mSv/y対象外で低減策が必要がないとされているために歯がゆい気持ちにもなります。
もちろん、官僚の皆さん、政府の方々、大臣が限られた予算の中で最大限の努力をされているのだと信じておりますし、感謝もしています。
ただ、腹を割った話し合い、正しい情報を政府からきちんと説明して頂けたらと思います。
復興の為に国と地元が協力できるような状態にならないものかと願うばかりです。
きくち May 10, 2011 @10:03:20
また、20mSv/y以下は低減対策不要というのもおかしいです。参考レベル以下でも低減努力は続けるべきものです。ただ、優先順位は「高いほうから」だと思いますが
6. 地震屋さん — May 10, 2011 @11:23:48
1mSv/yという数字が独り歩きするのもまた問題かと思います。
事故前の値を持っていないサイト(学校)が多いのが面倒ですね。
7. clarahaskil — May 10, 2011 @11:07:22
"When the radiation source is under control contaminated areas may remain."
"Authorities will often implement all necessary protective measures to allow people to continue to live there rather than abandoning these areas."
"In this case the Commission continues to recommend choosing reference levels in the band of 1 to 20 mSv per year, with the long-term goal of reducing reference levels to 1 mSv per year (ICRP 2009b, paragraphs 48-50)."
ここでは,
"the Commission continues to recommend choosing reference levels in the band of 1 to 20 mSv per year"
となっていて,"1-20 mSv/year" の中のどの値を推奨するとは書かれていません。しかし,ここで参照されている "ICRP 2009b, paragraphs 48-50" を調べてみると,もう少し詳しい記述がされていました。
この ICRP 2009b という文献は,ICRP publication 111 ("Application of the Commission’s Recommendations to the Protection of People Living in Long-term Contaminated Areas after a Nuclear Accident or a Radiation Emergency")
のことだと思われますが,その paragraph 50 を全文引用します:
"As the long-term objective for existing exposure situations is ‘to reduce exposures to levels that are close or similar to situations considered as normal’ (ICRP, 2007, Para. 288), the Commission recommends that the reference level for the optimisation of protection of people living in contaminated areas should be selected from the lower part of the 1–20 mSv/year band recommended in Publication 103 for the management of this category of exposure situation."
"Past experience has demonstrated that a typical value used for constraining the optimisation process in longterm post-accident situations is 1 mSv/year (see Annex A)."
"National authorities may take into account the prevailing circumstances and also take advantage of the timing of the overall rehabilitation programme to adopt intermediate reference levels to improve the situation progressively."
ここには,'reference level" の推奨値は "the lower part of the 1-20 mSV/year band" とはっきり書いてあります。また過去のケースで用いられた典型的な値は,"1mSV/year" である,とも述べられています。
こういう情報が関係者にきちんと共有されているのかどうか疑問に思いましたので,ご紹介しました。
8. Katase — May 10, 2011 @15:49:23
ICRP publication 111は日本語訳が日本アイソトープ協会から提供されており、既にkikulogでも紹介されています。
英語が苦手な人でも読みやすいと思いますので、見落としている方のために再度紹介しておきます。
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html
また、新たにICRP Publication 109の日本語訳も提供されましたので、こちらも紹介します。
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,1,html
9. 憂鬱亭 — May 10, 2011 @19:29:57
このエントリーも含め、管理人様と常連の皆さんの投稿を読むと、
私が住むのとは別の「福島県」があるのかと思ってしまいます。
私の投稿で気持ちを害された皆さんには、何重にでもどのようにでも謝罪します。申し訳ありませんでした。
ですが、現実に福島県に暮らしている人たちを見捨てないでください。
国も文部科学省も県も県教育委員会も、
福島県民で「避難区域」「屋内退避区域」「計画的避難区域」の外の人たちには、
ただの一度も放射線防護措置を採るようなアナウンスは出ていません。
出されたものといえば、県のアドバイザーによる繰り返しのことばだけです。
「年100ミリシーベルトまでは、身体にはまったく影響がありません。」
「屋内にいるほうが健康には害が大きいので、子どもはどんどん外で遊ばせてください。」
「マスクの着用は必要ありません」
「どうしても気になる人だけ、雨や雪には当たらないでも良いでしょう。そんな心配はする必要がないと思いますが。」
それを受けて、福島県は毎時3.8マイクロシーベルトを下回った学校では、屋外活動制限を解除しています。何時間外にいても良い、という判断です。
公園についても、毎時3.8マイクロシーベルトを下回った場所については、県は自治体に使用制限を解除するよう要請し、福島市、郡山市でも次々に使用制限が解除されています。
福島県の方針は「年20ミリシーベルトまで被爆しても良い」です。
低減の方法など勿論、示されていません。
福島県の親の会(有志)が文部科学省に話をしにいったとき、
文部科学省から出てきた低減の方法は「モニタリングすること」だけでした。質問した人が再確認したのですが、「他にはありません」という返事でした。
子どもを外で遊ばせるかどうかは、全く保護者の判断に任せられています。子どもにマスクをさせるかどうかについても、本人と保護者の判断です。特に中学校高校においては、通学時にマスクをする生徒は少数派です。
校庭の表土の処理についても、保護者が学校や教育委員会に働きかけて行われるところしか、ほとんど目にしません。
今日、表土処理の全校実施が表明された二本松市・本宮市、大玉村でも、表土処理後の目標数値は毎時1.9マイクロシーベルトで、処理後は屋外体育が実施される可能性が非常に高いと思われます。
福島県内には、
もともと原発に懐疑的だった人以外の科学者で、
被爆低減を薦めてくれる科学者の声は全く届いていません。
国際的な基準の使い方は、正しくはこのようだと、
福島県民に分かる形で示してはいただけないでしょうか?
あるいは、原発を受け入れている県だから、
それくらいは自力で何とかしろと、
皆さん、お考えなのでしょうか?
県のアドバイザー、長崎大学大学院教授の山下氏は、
県の広報、自治体の広報、県内ラジオ、県内テレビ、地方新聞の
全ての媒体を通して、
福島県民に「年100ミリシーベルトまで安全」を繰り返しています。
それを、20ミリ以下に押さえようというだけでも、
県内では少数派になります。
ましてや、「できるだけ低く抑えたほうが良い」などと言えば、
大人でも子どもでも「だったら早く出て行け」と言われています。
私の息子もクラスメートにそういわれました。
そのクラスメートは、放課後、校庭で普通に遊んでいます。
今後更なる大事故にでも発展しない限り、
誰がなんといっても、多くの福島県民は、子どもも含めて福島県に残るでしょう。
せめて、具体的な低減に繋がるようなアドバイスをいただけないでしょうか。
「マスクは有効だ」とか「極力雨の日は外出を控えろ」とか、
そのようなレベルのことでさえ、県は認めません。
どうか、アドバイスをください。
お願いします。
10. トンデモブラウ — May 10, 2011 @20:23:09
とりあえす、私の娘の家内は山下教授の意見に従って、今週にでも疎開しますけど。(自動車は疎開先で登録する予定。福島No.は危険じゃよ。)
11. 通りすがり — May 10, 2011 @21:45:32
>「マスクは有効だ」とか「極力雨の日は外出を控えろ」とか、
>そのようなレベルのことでさえ、県は認めません。
福島県教育委員会のHPにマスクは『ほこりを吸い込むことを避けるためには有効』、
『雨が降ったら、傘をさしたりレインコートを着たりして雨に当たらないようにすること』と出てます。
その他の具体的な低減策は↓下記、福島県教育委員会のHPでご確認下さい。
http://www.pref.fks.ed.jp/sinsai/advice/advice.html
12. するめ — May 11, 2011 @09:47:57
ここに来られる方のほとんどは「科学的に正しい/妥当だろう」ということの意味を理解しておられると思います。でも、それが正しく伝わっていない、という現状があるわけです。菊池先生のブログを読んでいる人はごく僅かだろうし、他のトンデモブログとどちらが信憑性があるかなんて、分からない人の方が多いんです。
おそらく実際に被災者の方々が接することになる県や市の職員、学校関係者もそんな人達でしょう。そして、彼ら自身も被災者だったりするわけで、たとえば「教育育委員会のサイトにはこう書いてますが」と言っても、現場の人からすると「そんなこと言われても…」というのが本音でしょう。
さらに、科学や理性とは別のところで、「嫌なら出て行け」的なコミュニティーのあり方が出来つつあるわけです(もちろん、ここは人文系科学の出番かもしれませんが)。
もちろん、ここはそのようなことを議論する場ではないのかもしれませんが、先生やここに来られるような方と、憂鬱亭さんのように感じておられる被災地の方々とを「どうやってつなぐか」という方法も考えねばならないように思います。正しいor間違っている。間違っているから批判する、というだけでは解決しない問題だと思います(「だけ」では解決しないという意味で、必要ないという意味ではありません)。
13. 地震屋さん — May 11, 2011 @11:36:28
不安であること
危険であること
この区別はしたほうがいいと思います
14. com — May 11, 2011 @12:27:48
話の流れ上、どこに付けるか迷いましたが、とりあえずここに。
武田計測先端知財団(http://www.takeda-foundation.jp/index.html )で開催しているサイエンスカフェ形態(イベント名は「カフェ・デ・サイエンス」)なイベントにたまに参加していますが、臨時開催で「放射線の人体への影響を科学的に考える」というのに参加しました。
講師は長瀧 重信さん(長崎大学名誉教授)。
大震災の直前に、チェルノブイリ事故の健康に対する影響についての発表が国連科学委員会からなされ、その結果からチェルノブイリ事故と今回の福島を比較したそうです。あ、文責はcomにあることをご了承ください。科学的に言えることは…
1.急性放射線障害
チェルノブイリでは事故直後(com註:1ヶ月以内と思われ)に数十人(com註:30人程度?)が亡くなっている。一方で福島は急性放射線障害自体が0(現時点)。
2.事故後の作業員
チェルノブイリでは作業者の平均的な被曝線量が100mSv(com註:100mSv/年かと思われる)で、健康に影響は無かった。一方で、福島は現時点でまだ該当者はいない。
#人数をメモしてませんでしたが、疫学的に判断できうる十分な数のようです。
3.周辺住民
チェルノブイリでは汚染の酷い地域の平均的な被曝線量が50mSv(com註:50mSv/年かと思われる)以上、汚染がそれほどでもない地域の平均的な被曝線量が10〜20mSv(com註:10mSv/年かと思われる)では、小児の甲状腺ガンを除いて健康に影響は認められなかった。
#人数をメモしてませんでしたが、疫学的に判断できうる十分な数のようです。
#福島の数値をメモしてませんでした。
一方で、規制する側としては、線引きをどこでするのか、という議論と共に、被曝線量を低減する努力は必要。結局、目の前のリスクを回避することで、より大きなリスクを将来に引き受けることの無いよう、またこの逆で、将来のリスクが費用対効果でより最小になりうる対策を採ることが必要だ、と理解しました。
comからは、世界中の原発労働者のデータより、化学物質の暴露による健康被害のようなデータは得られていないのか?と質問しましたが、残念なことに、そこまで判断しうるデータは得られていない、とのことでした。
15. fisker — May 11, 2011 @16:33:20
細かいことですが…
チェルノブイリでの作業員平均被曝線量の100mSvは恐らく/年ではなく、累積ではないでしょうか。この文脈で1年当たりの線量率はあまり意味がありません。また、福島第一発電所では先月時点で累積線量が100mSvを超えた人が東電社員中心に10数名と報道されていたと思います。
規制側の線引きについては仰るとおりだと思います。ただ、被曝によるリスクは主に年齢によって異なりますし、被爆を避けることによるリスクはそれこそ個人ごとに全く異なります。予測線量率だけで一律に線引きするのでなく、ある程度柔軟な対応が求められるでしょう。
16. SF物理マニア — May 11, 2011 @17:32:50
内容は、以下にあるものと同様だと思います。
http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g3.html
チェルノブイリーについては、信じるかどうかは各位の自由ですが
以下の情報もあります。
チェルノブイリ原発事故の「死者の数」と想像力
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No110/Kagaku2006.pdf
チェルノブイリ、100万人の犠牲者
http://yoshikosato.com/blog/jp/?p=952
17. fisker — May 11, 2011 @18:34:44
地震屋さんのおっしゃる通り、不安と危険(逆に言えば安心と安全)は厳密に区別するべきです。とは言ってもそれは行政が肝に銘じることであって、普通の住民としては不安なものは不安ですよね。
技術系の人間の癖で、誠実であろうとすればするほど奥歯に物が挟まったような言い方しかできず、「全く心配ありません、ご安心下さい」とは言えないのですが何とか説明を試みます。
「100mSv/年までは身体にまったく影響なし」というのは本当か嘘かと言えば明らかに嘘ですが、色々心配して対策のために余計な手間を掛けたり、子供がちゃんとマスクをしないのを叱ったりする(うちの子はすぐアゴにかけてます)くらいなら、影響はないものとして気にしない方がよい、というのであれば全くの嘘とは言えません。
私の勤務先は福島からは遠く離れた某電力会社の原子力関係グループ会社なのですが、全国の電力会社による応援部隊の一員として常時数名を派遣しています。主に20km圏外でのモニタリング等を担当しているのですが、現在は20km圏内であっても発電所から北西方向の一部地域を除いてほとんどの場所で線量率はピーク時から2桁ほど下がっていて、1日野外で作業していても被曝実績は数μSv/日程度です。これは、通常の発電所作業で着用するデジタル線量計なら検出限界以下の値で、防護服もマスクも必要ないレベルです。(発電所でも通常は普通の作業服姿です)
個人の被曝は行動パターンによって全く異なり、例えば同じ校区の小学生でも子供によって、あるいは同じ子でも日によって数倍程度のばらつきは普通にあります。そのため、定点でのモニタリングには線量率の変化を知るという大きな意義があるのですが、個人の被曝量の推定にはあまり役に立ちません。その目的であれば、属性ごとに何人かをサンプル抽出してガラスバッチ式の個人線量計を常時身につけてもらう方が有効でしょう。
ここからは全く感覚的な話で申し訳ないのですが、これまでの同僚の報告から察するに、福島県内でも計画的避難区域等の指定を受けていない地域では、何も気にせず普通に普段通りの生活をしていて、事故直後を含めた1年間で累積被曝量が10mSvを超えるような個人はほとんどいないのではないでしょうか。この程度であれば、「全く犠牲を払わずに取れる対策」以外は取らず、気にもしないというのが総合的なリスクを最小化する方法と言えるでしょう。子供でも、全く負担感なくマスクをしたり、普通に手洗いうがいなどができる子はそうすればいいでしょう。うちの子みたいにいいかげんなのは却ってストレスを与えるだけなので何もしないでいいでしょう。
元々何の過失もメリットもなく、ただあるデメリットが別のデメリットより小さいから気にするな、と言われても納得できないでしょうし、原子力産業に関わる1人として申し訳なく思っています。
ところで、私自身応援部隊にずっと志願していたのですが、来月あたりようやく順番が回ってきそうです。被災者の方々が少しでも元の日常を取り戻せるよう、微力ながらお手伝いさせて頂きます。
18. 憂鬱亭 — May 11, 2011 @21:10:53
子どもをしかり続ける不安、ですか。今日、私も昼休みに教室の窓を全開にした「こども」をしかりつけてしまいました。
「こども」たちは、今自分たちが置かれている環境が特殊なものであるとは受け止め切れていません。
いっそ、私のような教員がいない環境で、マスクもせず、窓を全開にし、雨にぬれながら通学し、砂埃をたて、毎年と同じように屋外プールに入ることのほうが、「こども」たちのストレスが増えず、健康に良いのかもしれません。ここでいう「こども」とは高校生ですが。
そして、実際、状況は上記のようなことになりそうです。
窓を開ける生徒はほとんどが運動部の男子生徒で、その部屋には女子生徒もいますが、嫌だと思っても「閉めてほしい」とは言えないようです。教室内でマスクをつけている生徒はほとんどいません。
最新の山下教授作成のリーフレットは下記のものです。
http://www.fmu.ac.jp/univ/shinsai_ver/pdf/faq_230501.pdf
山下教授は福島県立医科大学の特認教授に就任し、
以前とほぼ変わらない主張を繰り返しています。
明日も、県内向けの山下教授のテレビ番組があるようです。
年間100ミリシーベルトまでは影響がないと明記してあります。
マスクは必要ないようです。
毎時3.8マイクロシーベルト(当初は10マイクロシーベルトといっていたことまで書いてあります)までは外で遊ばせて、まったく差し支えないそうです。
県民の多くは、山下教授が繰り返す言葉で「安心」しようとしています。
でも、不安は消えません。冗談めかして、「私、将来子ども産めないかも」とか、「私ら、もう結婚できないんだって」などと、女子高生が言う環境を何とかしてあげたいのですが。
やはり山下教授がある全国テレビ局の取材のインタビューで言ったように「避難する場所がありますか?」ということで、福島県の子どもたちは被曝し続けるしかなく、将来の健康不安におびえ続けるしかないのでしょうか。
改めて、お願いします。
福島の子どもたちを見捨てないでください。
お願いします。
きくち May 11, 2011 @23:00:31
しかし、以前の枝野官房長官会見はそういう趣旨ではなかったと思います。文部科学省も決して20mSv/yならまったく普通どおりでよいとは言っていないのではないでしょうか。
いずれにしても、ICRPは明確に「被曝量はできるだけ減らすこと」としています。今は決して「普通」なのではなく、外で活動したあとは手を洗ったりうがいをしたりするなどの注意はするべきだし、埃は吸わないに越したことはないはずですし、可能な限り室内に持ち込まないようにするべきなのだと思います。
20. ワカシム — May 12, 2011 @05:04:10
はじめまして。一民間人の若島と申します。
>ここからは全く感覚的な話で申し訳ないのですが、これまでの同僚の報告から察するに、福島県内でも計画的避難区域等の指定を受けていない地域では、何も気にせず普通に普段通りの生活をしていて、事故直後を含めた1年間で累積被曝量が10mSvを超えるような個人はほとんどいないのではないでしょうか。この程度であれば、「全く犠牲を払わずに取れる対策」以外は取らず、気にもしないというのが総合的なリスクを最小化する方法と言えるでしょう。子供でも、全く負担感なくマスクをしたり、普通に手洗いうがいなどができる子はそうすればいいでしょう。うちの子みたいにいいかげんなのは却ってストレスを与えるだけなので何もしないでいいでしょう。
感覚的にということですから、複数の背景知識に裏付けられた直感的な判断に過ぎないというお断りだと思いますが、それが、一定の合理性や信頼度を担保するには、関連する知識がなくてはならないと思います。
皆様は、放射線に関する知見は、私など足元にも及ばないと思いますが、現実に起きていることについて言えば、東京ですらピンポイントで6μSV/hが計測され、新宿の芝生上1m地点では継続して0.2μSV/hが計測され続けている状況です。
※http://www.youtube.com/watch?v=5ISyzwNCHL0
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1022
他にも、文部科学省の発表と実測の値の差が大きすぎて悩んでいる方は結構います。ですから、もし福島どころか東京ですら、実測と公式発表に「大きな」ズレがある事例が複数報告されている状況を、背景知識に織り込まずに主張されているのであれば、それはささやかながらも問題があるコメントだと考えます。※経験的に、それくらいのばらつきは折込済みの専門家の直感的判断であれば、参考にしたい見解です。
ただし、20mSV問題にしても、http://www.skept.org/fusin2.html で取り上げていますが、内閣府参与の広瀬氏が支持した専門家として名前を挙げた人物が、むしろ反対していたことなども、菊池様が紹介した江川氏(個人的に嫌いな人ですが)のブログにて明かされていますし、決定のプロセスが議事録のない2時間の電話会談であったり、独自計測の数値発表を禁止する通知を出すなど、アフォかとしか思えない要素が、こびり付いています。
そして福島県の小学校では、線量計を教員のみが持ち、また、校庭の角を代表に、放射性物質の蓄積が懸念されるスポットのリスクは考慮されていませんし、内部被曝は無視されていて、また給食では、福島産牛乳を子供達が飲んでいるわけで、公衆衛生上のリスクは、実際のところ、もっと高いという懸念がぬぐえません。
私としては、もう2ヶ月経つのに、児童の安全面について判断を下す材料も検討も、不足しすぎなままのように思えます。
だから、制限値を3.8μSV/hより下げると、休校が増えるという問題は確かにあるかと思いますが、私はあと1ヶ月でいいから、休校になるデメリットを受け入れながら、安全すぎに寄った判断、たとえば専門家が許容する10mSV/yなどにしておく必要があるのではないかと、強く思います。
菊池様の
>外で活動したあとは手を洗ったりうがいをしたりするなどの注意はするべきだし、埃は吸わないに越したことはないはずですし、可能な限り室内に持ち込まないようにするべき
せめてこれは、いま暫く妥当なことだと強く主張します。
もちろん危険をムダに煽る連中に乗る気は皆無ですが、それとは別の次元で真剣に考えるべき事態だと思っています。
21. zorori — May 12, 2011 @06:12:47
>他にも、文部科学省の発表と実測の値の差が大きすぎて悩んでいる方は結構います。
放射線の測定値にはバラつきがあるそうです。
放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリングの注意事項
http://www.geocities.jp/environmental_radiation/measurement.htm
22. Katase — May 12, 2011 @08:48:13
>東京ですらピンポイントで6μSV/hが計測され、新宿の芝生上1m地点では継続して0.2μSV/hが計測され続けている状況です。
6μSV/hが計測されているYouTubeの動画ですが、コンクリートの上に直に置いているじゃないですか。それ、ダメですよ。(測定したのは素人さんですね)
コンクリートに含まれる成分から、元々放射線が出されています。値が高いのは、それが原因でしょう。
(参考)
・放射線科学センター:暮らしの中の放射線「自然放射線の量」
http://rcwww.kek.jp/kurasi/page-41.pdf
P44
>コンクリートや骨材自身が天然の放射性同位元素を比較的多く含
むため、木造建築より建物から発生する放射線の量は多くなります。
ご紹介の原子力安全資料室も、計測値について次の様にコメントしています。
・原子力資料情報室(東京都新宿区)での放射線の測定結果
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1022
>4/13 11:00 コメント追記:
自治体が発表している日々の環境放射線量と当室が測定している数値に大きく差があることについて、多くのお問合せがよせれています。
これは主として土・コンクリートの中に含まれている天然のウラン238、トリウム232、カリウム40などの量が同じ東京都内でも違うため、それらの放射性物質から放出される天然放射線の影響により、測定値に差がでるものと考えられます。
原子力資料情報室の方の計測では、コンクリートから離して1m上で測定していますが、それでも多少の影響がでている可能性がありますね。
紹介した、放射線科学センターの暮らしの中の放射線「自然放射線の量」の中に一部の例が示されていますが、測定する地点によって元々のバックグラウンドの放射線量が違ってきます。
望ましくは(バックグラウンドを知るために)原発事故前から測定しているが良いのですが、途中からでも別に良いので放射線量を同じ地点で継続して観測していけば、その値そのものではなく「測定値の変化」によって原発からの放射性物質の飛散量の評価をすることが可能だと思います。
でも、単発で(しかもコンクリートに直置きで ^^;)測定しても、トンチンカンな空騒ぎをしてしまう事になりそうです。
23. fisker — May 12, 2011 @09:52:24
ある場所に線源が固まっている場合、線源から一定距離での線量率は比較的安定しています。ところが今回のような事故の場合、線源自体が不均一な濃度で空間中、あるいは地面などに偏在しています。こうした環境では、全く同じ機器、同じ場所で同時刻に測定しても方向が違うだけで計測値が異なることも有り得ます。計測器や測定方法が異なれば測定値が異なるのはむしろ当然でしょう。モニタリングのデータはなるべく測定条件を揃えた多くの測定点での相互比較や、同一測定点での径時変化を知るのに役立ちますが、それ以外の目的に使用する際にはこのばらつきに注意する必要があります。放射線作業従事者の場合、個人の被曝線量は個人線量計で管理するのが基本です。
個人線量計にも色々種類がありますが、よく使われるのはガラスバッチ式線量計です。これは線種ごとに反応するフィルムのようなものを納めたもので、従事者は作業従事中常にこれを身につけることになっています。被曝量は表示されるわけではなく、定期的に業者に出して計算してもらっています。放射線施設等の管理区域で作業する際には、これに加えてアラーム付デジタル線量計を身につけます。福島第一で数が足りずに全員に渡せなかったというのはこちらの方です。ガラスバッチ式ほどの精度はありませんが、被曝線量がデジタル表示ですぐに確認でき、設定した値を超えるとアラームを鳴らすこともできます。
今回の事故による影響地域での個人被曝量を推定するには、サンプル抽出した個人にガラスバッチ式線量計を常時身につけてもらうのが有効だと思います。ガラスバッチ式線量計の単価はそんなに高くないと思いますが、回収、解析に多くの手間と時間が掛かるため全員に配布するというのは現実的ではありません。
なお、汚染サーベイなどに用いられるGM検出器、いわゆるガイガーカウンターですが、こちらは定期的にキャリブレーション(校正)しなければ正しい値を得ることはできず、一般の方が単体で購入してもそれほど役に立つ物ではありません。
ちなみに内部被曝についてですが、食品に関する他のリスクへの対策と同じで、サンプル抽出による検査で対応しているはずです。現在市場に流れている福島産野菜、牛乳には問題となるような汚染は見つかっておらず、今後今以上に汚染されると考える合理的根拠もありません。基準を超える放射性物質を含む食品が消費者の口に入る可能性はもちろんゼロではありませんが、公衆衛生上のリスクとしては食中毒など他のリスクに比べて十分低いと言えるでしょう。
24. Ely — May 12, 2011 @09:13:36
>でも、不安は消えません。冗談めかして、「私、将来子ども産めないかも」とか、「私ら、もう結婚できないんだって」などと、女子高生が言う環境を何とかしてあげたいのですが。
http://www.jcr.or.jp/woman/Protection/protect.html
日本放射線科専門医会の女性医師向けのページです。
被曝のリスクが明らかな職業と同じには考えにくいかも知れませんが、参考になりませんでしょうか。
だから大丈夫、というのではなく、被曝をできるだけ少なくする努力は必要ですが、無闇に心配するのはかえってよくないと思いますので。
25. ワカシム — May 12, 2011 @09:45:21
>コンクリートに含まれる成分から、元々放射線が出されています。値が高いのは、それが原因でしょう。
ああすいません、東京でも6μSV/hあるんだから危ない、という含みで解釈されたのでしたら、失礼しました。それは本意ではありません。
あくまで、6μSV/hに限らず(というか普段からこんな数値って出るんでしょうか、という疑問はありますが)足立区の公園のベンチとか福島の校庭の溝なども、ちょっと大きいんじゃないのか、というケースがあるので、福島県内の児童の被曝によるリスクは、より高いように思えてならないという話の一要素として書いたものでしかありません。他の要素は、内部被曝が勘案されていない件などです。
ただ、基本的に公式発表の範囲から数倍単位で逸脱した第三者の計測値が、基本的にほぼ全て参照の価値なしという解釈ができそうなら、私の書いたことは純粋に他の要因の話に絞って理解してください。
26. Katase — May 12, 2011 @10:31:38
>ただ、基本的に公式発表の範囲から数倍単位で逸脱した第三者の計測値が、基本的にほぼ全て参照の価値なしという解釈ができそうなら、私の書いたことは純粋に他の要因の話に絞って理解してください。
なぜ、そんな極端な話に?
計測するなら、同じポイントで継続して計ることが肝心だろうと書いたつもりですが。
私のこれまでのコメントを調べて下さったら分かると思いますが、学校や個人が参加して多くのポイントで細かく測定して情報を出し合い、比較するのは良いことだと言ってきています。
但し、正しい計測方法も調べずに、単発で計って「こんなに高い値が出た〜」と驚いてネットに挙げて騒ぐのはちょっとマズいのではと指摘しただけです。
参考までに紹介しておきます。
・「測定器は較正(校正)が必要〜数値に踊らされないために〜簡易放射線量測定器でできるだけ良い測定を行うコツ」
http://togetter.com/li/128217
それと、次に紹介するものは、測定器の使い分け、地域による違い、一部の人が疑問視していた屋上と地表面の違いなど、有用な情報が書かれています。
・東京都健康安全研究センター「空間放射線量の測定について」
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/sokutei/sokutei.html
27. SF物理マニア — May 12, 2011 @10:56:27
確かに6μSV/hは異常です。
以下のデータ(2003当時@KEK)を見てもせいぜい、0.05μSV/hです。
http://rcwww.kek.jp/openhouse/hakarukun/hakarukun.html
推定ですが、放射能降下物が表面近くに堆積しているのではないかと思われます。粘土層への固定化のような状況になっているのかも知れません。
その場合には、表面層を削りとる等の除染処理が必要にいなると思われます。
28. Katase — May 12, 2011 @11:24:32
だから〜、6μSV/hなんて異常な値が出たのは、コンクリートに直に計測器を置いて計るという初歩的ミスをしているからなんですってば。
私のコメントを読んで下さいね。
何故これが不正確な値なのかを解説したのに、その直ぐ後に、この誤った計測値をわざわざ取り上げて、不安を煽る様な事はしないで下さい。
29. com — May 12, 2011 @12:01:14
fiskerさん、ご指摘ありがとうございます。
記憶をたどりながら書き込んでいたため、全体の整合性を考えていませんでした。大変失礼しました。
SF物理マニアさん、
あの、迷惑なので可能な限りレスしないで欲しいです。
「地球温暖化懐疑論批判」のコメント欄で、質問攻めにしたcomを「自己中」と根拠無く称し、無視宣言したのは、他ならぬSF物理マニアさんですよ?お得意の、都合が良いときだけレスし、都合の悪く/旗色が悪くなるとレスしない、という芸風なSF物理マニアさんと議論するのは、ほぼ間違いなく徒労に終わるので。
#あ、独り言をつぶやいている、というなら問題なしです。
30. ごんべえ — May 12, 2011 @12:47:25
「6μSV/hなんて異常な値が出たのは、コンクリートに直に計測器を置いて計るという初歩的ミスをしているから」という解釈はたぶん間違っていて、(普通のコンクリートでそんな値が出るわけがない)、コンクリート上に少し低くなっていて土ぼこりがたまるところが局所的に放射性物質の量が多くなっているのを示していると見るべきでしょう。
何を測ろうとしていたかは明示されていないと思いますが、平均的な空間線量を測ろうとしたわけではなくて、hotspotを示しているのでしょう。そのため、ちゃんと前後で離してある状態での数字まで含めての映像と思われます。素人の画像として無視するのがいい態度とは思えません。
31. SF物理マニア — May 12, 2011 @12:48:59
誤解があるようなので補足します。
計測方法は、問題がないと思います。
放射線源との距離が近くなるので測定値が大きくなるのは当然です。
問題は、放射能がコンクリートに固定化されるのかということです。
固定化されなければ、降雨時の排水によりなくなるのでOKです。
固定化される場合は、除染処理が必要。
件のデータはおそらく降雨直後の測定であり、異常値になったとと思われます。
件のデータのほかにも直置き測定データを見ましたが、それらは大きな値でなかったので、おそらく固定化作用はなく水に流されるだろうと推定します。ということでご了承いただきたいです。
32. wings4 — May 12, 2011 @13:02:22
(2) これは「正しい」値なので、地表面やビルからの放射の影響をなるべく受けないようにしている。
(3) 現時点では放出された多くの放射性物質は地表近くに存在している。
(4) 故に「正しい」値には、地表面の放射性物質由来の放射は含まれていない(少なく反映されている)
であるとすれば(間違っているならお教え下さい)、よく見かける;
「観測地点での『正しい』空間放射線量は判ったが、<私>が生活しているところから何キロも離れたところで計った『正しい空間放射線量』が『問題ない』からといって、何故うちの子を砂場で遊ばせても問題ないといえるの?」
「知りたいのは<私>にとって安全かどうかだ。だから『正確で正しい空間放射線量』は別にどうでもいい。他によりどころがないから仕方がない、多少不正確な数字でも「安全 そ う 」か「危険 そ う 」かの判断の為に私は個人の簡易的なサーベイの結果を参考にしよう。」
「今知りたいのは『正しい』空間放射線量ではなく、<私>が実際に地面含めて浴びてる放射線量。バックグラウンドが元々高かったのがさらにトータルが嵩上げされてるのなら、すぐに引っ越しを考えなきゃ!」
「地べたに置いて計るはマズいだろうけど、<正しい空間線量>で現時点のリスクの「正しい」判定ができるというのもどうよ? 今GM向けるべきなのは空じゃなくて地表面とか水たまりでしょ」
的な意見も『合理的な』判断といえるような気がしますが。
猪瀬直樹Blogの記事の評価を見ていてこう思いました。
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.inosenaoki.com/blog/2011/04/post-3.html
http://twib.jp/entry/5Hb4Pb
#13の地震屋さんの御指摘と同じですが、「カガク的に安全」と「安心」の間の乖離を埋める行政の努力がまだ足りないような気がしてなりません。
33. Katase — May 12, 2011 @13:17:24
「ホットスポット」ということですね。空間線量と比較して多い!としているのかと思ってしまいました。
動画のコメントには、
>屋上には事故後の灰が溜まっています。
とありますが、チリを測定したつもりということですね。
そのコンクリートが元々どれくらいの放射線を出しているのか不明ということと、特に測定器の校正がきちんとされているかが気になります。
測定器が狂っていたら数値の意味はありません。
とりあえず、高い部分があるとして考えられる事は、放射性物質を含んだ雨が降った後、コンクリートの窪みに水たまりの様になって、その部分に集まった所が乾いたという事がありそうですね。
東京でも一部の場所にホットスポットの様な所があるとすれば、細かく計測して確かめた方がいいと思いますが、誰がいつ、どの様にして測定したかを明らかにして、記録をきちんと付けて情報を出した方が後から確認もできるのでいいと思います。
ただし、東京都の空間放射線量は現在通常の範囲内の値ですし、昨日の雨で若干上がったものの、通常の範囲内の上限程度の様です。
大半の場所では気にしなくてもいいと思います。
34. 某大学放射線施設職員 — May 12, 2011 @13:31:41
件の測定器(Inspector,おそらく米国キャンベラ社製)についてですが、結構古くからある測定機器です。(現在はあまり見かけません)
動画の測定値を見ていると、地表1m付近での空間線量では0.15μSv程度地表面密着で6μSv程度と確認しました。
空間線量的には実際の数値と同等程度の数値であり、機器の健全性はある程度保たれてはいると思われます。(機械的に健全というだけであり、校正が行われているかは別です)
地表面に密着状態での数値ですが、正直高いという印象です。私どもも子供達相手に測定器を持たせて色んなところを測らせたりするのですが、そういった際に得られる数値より高い印象は否めません。
ただ、機器の使い方が正しく行われたかどうか・・・そこには疑問が残っております。
具体的にはGMサーベイメータでは、検出窓部分にキャップや蓋があり、それを装着するとγ線、外すとβ線を測定するようなものがあります。(例としてはアロカ社製TGS131など)
この場合、表示される数値の単位切替(μSvとcpm)を行わなければ、β線まで測定している状態(γ線も遮蔽がない状態)での測定となり、通常の数値よりはるかに大きいものとなります。
アロカ社HP(TGS131)
http://www.aloka.co.jp/products/data/radiation-002-TGS-131-PS-1202
基本的にγ線の線量については、キャップ等を付けた状態で計算がなされ、表示されますのでキャップがなければ大きな値になることは言うまでもありません。
件の測定器については現物がありませんでしたので確認が出来ませんが、昔の測定器で、μSv、cpmの切替スイッチが見えましたので、β、γ両方測定可能な測定器ではないかと推察しました。
こういったことは測定したご本人しか分からないことだと思います。
また、その数値について正確なものという判断も出来ません。
このあたりは、実際に使い慣れた者が測った信頼できる数値を元に議論されるべき内容かと思い、書き込みをさせていただきました。
あくまで推察の域を出ない書き込みであることを最後に書かせていただきます。
35. Katase — May 12, 2011 @16:34:51
>誰がいつ、どの様にして測定したかを明らかにして、記録をきちんと付けて情報を出した方が後から確認もできるのでいいと思います。
もうちょっと詳しく書くと、
測定者(+連絡先:メールアドレスなど)、測定した詳しい場所(地図)、測定日時、測定に使用した測定器、測定器の使用方法、測定器の校正をどの様に行ったか、測定した値、etc.
をきちんと記録して提示する必要があると思います。できれば、同じ所で日時を変えて継続して測定したデータがあるといいと思います。
実験の記録の仕方の基本と一緒で、他の人がそれを見て測定の仕方が正しいかどうか確かめたり、その場所へ行って再測定して検証ができる様に、その測定につていての情報が開示されている必要があると思います。
もし、不慣れな人や測定ミスで異常な値が出ていたのであれば、(測定に慣れている)他の人が検証することで判別できると思います。
どこの誰か不明な人物が、詳しい場所もいつ測定したかも分からず、本当に正しく測定できているのかも確認できない測定器で出したデータでは、そのまま信用するのは難しいと思います。
各個人で測定して公表する際は、これらの点に留意した方がいいと思います。測定器の校正の仕方などについては、2つ前の私のコメントにリンクしてある所で紹介されています。
36. wings4 — May 12, 2011 @17:37:48
> 測定者(+連絡先:メールアドレスなど)、測定した詳しい場所(地図)、測定日時、測定に使用した測定器、測定器の使用方法、測定器の校正をどの様に行ったか、測定した値、etc.
いわゆる「柏-金町ホットスポット仮説(俗説?)」の根拠のひとつは
「放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング」
http://www.geocities.jp/environmental_radiation/
のようですが、同一測定器(はかるくんCP-100)で、放射線・原子力教育関係者(リストあり)…等、Katase さんの挙げられた条件にニアリーイコールですが、どう校正してるかは不明なので、比較データとしては使えない、ということでしょうか。(たしかに「俗説」のように、柏・流山・金町など、距離的に近い場所で比較的高めにみえるのですが、気のせい?)
また、観測点同士での比較には校正が必須と言うことだと、
#33> ただし、東京都の空間放射線量は現在通常の範囲内の値ですし、昨日の雨で若干上がったものの、通常の範囲内の上限程度の様です。
#33> 大半の場所では気にしなくてもいいと思います。
この「東京都の空間放射線量」というのは、どの校正されたデータ群のことでしょうか(言葉を換えると「大半の場所」というのはどこのことでしょう)。
37. SF物理マニア — May 12, 2011 @18:22:40
原子力安全委員会から出されています。
http://www.nsc.go.jp/anzen/sonota/houkoku/houkoku20080327.pdf
38. Katase — May 12, 2011 @20:40:52
私が想定したのは、素人を含む個人が放射線を測定してデータを公開する場合です。この場合は、やり方をよく知らずに不適切な測定をしているケースがあると思いますので、変な値が出された場合などに、第三者の検証を受けられる様にしておくのが良いと思います。
(もし間違いが分かれば、正しい測定の仕方の指導を受けて、次回からきちんと測定ができる様になります)
注意事項の追加として、測定者は(プライバシー保護の為に)必ずしも実名や住所などを出す必要はなく、ネット上のハンドルネームの様なものでも良いと思います。ただし、その場合も、問い合わせ確認が出来るように、メールアドレスなどの連絡先(ややこしそうならば、測定値に関する連絡専用に新たに取得してもいいと思います)は公表しておいた方がいいと思います。
「放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング」には、ご紹介のサイトを見ると
>本ホームページは、放射線・原子力教育関係者の有志によって運営しています。
とあり、放射線測定に慣れた人達がグループとしてやっている様ですので、素人が単独で行うのとは違ってくると思います。
校正の方法までは書いていませんが、そこはちゃんとやっているのではないでしょうか。
>できる限り正確な測定値を目指していますが、測定器の種類や精度、測定者等の違いによって多少の誤差があります。その点、ご留意下さい。
と書いてありますので、同じ測定器を使っていても測定者によっては多少の誤差はあるのだろうと思います。
ただし、専門家のグループで行っているので、万が一変な値を出したら互いに指摘しあうと思いますので、そんなにズレた測定値は出していない様に思います。
>この「東京都の空間放射線量」というのは、どの校正されたデータ群のことでしょうか(言葉を換えると「大半の場所」というのはどこのことでしょう)。
「東京都の空間放射線量」は文部科学省が出している公式の測定値を見ました。
「大半の場所」とは、もしあれば「ホットスポット」(東京都内に実際にあるかどうかまだ良く分かりませんが)以外の大半の場所を指してそう書きました。
39. wings4 — May 13, 2011 @11:11:12
>「東京都の空間放射線量」は文部科学省が出している公式の測定値を見ました。
Kataseさんが依拠している、「公式の測定値」というのが具体的にどれのことなのか伺いたかったのです。
文科省のHPのトップにある「全国の放射線モニタリングデータ」が示している「東京」の値をクリックすると「東京都(新宿)」とあります。ようするに
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/hourly_data.html
このデータですが、Kataseさんが参照されているのもこの値ということでよろしいでしょうか。
合わせて同じHPの「全国大学等の協力による空間放射線量測定結果」PDF版の方をみると、「東京都」として出ているのは文京・府中・目黒。港・八王子で、0.04〜0.13μSv/h。単純平均で0.07、ここ最近の「東京都(新宿)」の値は0.065μSv/hですから、新宿の値はいい感じに平均的な値の様に思えます。
よく見かける論拠として、「文科省のモニタリングポストの値は地上降下物の影響が出にくいようにして計測しているから、実際の生活で受ける放射線量より少なく出ているのではないか」というものがあります。
「放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング」
> そんなにズレた測定値は出していない様に思います。
この計測値がある程度信頼できるとすると、もっとも高めに出ている「金町2」や「柏」「流山」周辺の 0.3〜0.4 μSv/h は0.4*24*365=3.5mSv/y。
単純計算で新宿の値の5.7倍です。
慌てて言い添えておきますが、この測定はおそらくバックグラウンド込みなので、世界平均の2.4mSv/yを減じると1.1mSv/yですから、この数字自体は私も問題とは思えません。
(いまさらなんですが、ICRPの「目標は平常時基準の1mSv/y」というのは、バックグラウンド除いた、原発事故がゲタを履かせた分の空間線量なんですよね?)
でも、確かに「公式の測定値」は「そんなにズレた測定値は出していない様に思」える値とかなり開きがあります。
1.なぜ、「東京都」23区総面積621平方キロのリスク評価(ホットスポット以外の大半の場所は気にする必要がない)を新宿(・文京・府中・目黒の4カ所)の観測数値で担保できるのか。
2.地上からの影響が少なめに出ている空間線量の測定値(バックグラウンド抜き)で、「実際の人が生活している」状態(バックグラウンド込み)のリスク評価が担保できるのか。
これらの点については如何でしょうか。
40. Katase — May 13, 2011 @11:48:36
全般的に、ある程度信頼できる所が出している放射線の測定値をいくつか見ても、東京都の現状では、放射線が健康に与える影響の心配は特に不要だと思います。
測定場所によって、放射線の自然バックグラウンドの値がそもそもバラツキがあるので、東京周辺地域内でも、測定地点が異なるのであれば、どこもかしこもほぼ同じ値になる方が逆に不自然でもあります。
私はどちらかというと、東京周辺などよりも、今は福島の比較的放射能汚染が高めの地域の測定に関心と神経をより注いだ方がいいと思っています。
福島県の各学校・幼稚園・保育園の他に、通学路などの周辺、子供達の遊び場となる公園、その他に放射性物質を含んだ降下物が堆積していそうな所などは、注意深く調べてもし放射線の値が高い所が見つかったら子供達を近寄らせない様にして、なるべく早く除染の対策をしていった方が良いと思います。
今、東京の放射線値の測定地点によるいくばくかの違いにあまりに神経を尖らせるのは、少し過剰にも感じます。
文部科学省のモニタリングポストのデータなどだけでは不安と感じる人達が、自主的に色々な地点で測定して互いに公表して参考にし合うことで安全性を確認できるのならば、良い事だと思います。
41. Katase — May 13, 2011 @12:16:26
>この計測値がある程度信頼できるとすると、もっとも高めに出ている「金町2」や「柏」「流山」周辺の 0.3〜0.4 μSv/h は0.4*24*365=3.5mSv/y。
その地域にやや多めに放射性物質が堆積した可能性がありますが、
私の経験から思い当たることとしては、以前に柏市周辺に住んでいた事もあるのですが、砂埃がとても多い地域で、風に飛ばされてきた細かい砂埃で干していた洗濯物がよくじゃりじゃになった経験があります。
砂埃は春先に多かった様な記憶があります。
金町ではどうか分かりませんが、柏市や流山市では降下した放射性物質を含んだ土の表面が風で飛ばされて舞い散って空気中に多めに含まれていた可能性があり、それで空間の放射線量が他の地域よりも高めに測定されたということもひょっとしてあるではないかと思っています。
42. Katase — May 13, 2011 @13:06:13
日本経済新聞に、市販のガイガーカウンターなどについての解説記事がありました。
http://s.nikkei.com/j7nuv2
詳細は記事の方を読んで頂きたいのですが、
>専門家は「個人が市販のガイガーカウンターで測定した放射線量と公的機関のモニタリングポストなどによる測定結果を、横並びに比較することは現実的ではない」と口をそろえる。
>産総研の斎藤科長は「放射線量が以前よりも増えたか減ったかを比較する目安としては使える」と指摘する。
精度などから、公的機関のモニタリングポストと市販のガイガーカウンターでは値の信頼性がかなり違っていそうです。
>ガイガーカウンターを含むサーベイメーターを活用する際には、それぞれの特徴をしっかりと理解する必要があるだろう。
とのことです。
43. wings4 — May 13, 2011 @14:22:43
どうも私の問いかけとかみ合っていない(直接の御返答にはなっていない)ような気がするのですが;
#40 > 今、東京の放射線値の測定地点によるいくばくかの違いにあまりに神経を尖らせるのは、少し過剰にも感じます。
Kataseさんが「少し過剰に感じる」=Kataseさんは「文部科学省のモニタリングポストのデータなどだけで」安心と判断し、ホットスポット以外の大半の場所は気にする必要がないと主張された、その根拠を確認したかったのです。
#40 > 文部科学省のモニタリングポストのデータなどだけでは不安と感じる人達が、自主的に色々な地点で測定して互いに公表して参考にし合うことで安全性を確認できるのならば、良い事だと思います。
「不安と感じる人達が、自主的に色々な地点で測定して互いに公表して参考にし合う」測定では、Kataseさんが要求されている「校正必須」をはじめとする諸条件を満たすのが難しいと思われるので、結局「どこの誰がどうやって計測したかわからないような計測は信じるに足りない」という、どうどう巡りの話になるのではないかと危惧します。
住民の「安心」を担保するのは行政(国や自治体)の責務だし、色々「正確でない」計測数値が出回っているのは、行政がその責務(住民のニーズを満たすこと)を全うできていないからだと思うですが。
#40 > 私はどちらかというと、東京周辺などよりも、今は福島の比較的放射能汚染が高めの地域の測定に関心と神経をより注いだ方がいいと思っています。
東京を例に取ったのはあくまでも話の流れ上ですので、私は東京周辺を重視しろなどと書いたつもりはありません(多分他の人も。「安全なはずの東京でさえ、こんな例がある」という例えの話だと私は理解しました)
(余談ですが、#41のKataseさんの風が大きく影響しているという推定では、当該地域では同一レベルの空間線量がずっと計測されている説明が付かないと思います。単純に他の場所より濃度が高かったプルームが降雨でどかんと降ってきて、寿命の長い核種が地面に留まっているというモデルの方が観測結果と合致していると思います)
Kataseさんの論点が今ひとつ理解できないのですが、「関心と神経をより注」ぐ、その「主語」は誰なのでしょう?
「文科省」ですか? 「東京都」ですか? 「正しい測定の仕方の指導」を受けた「不安と感じる人達」ですか? それともそれ以外?
「文科省」であるのなら私の観点とも合っていますが、彼らは調査と勧告はするが「除染の作業」はやらないと言っていたはずです。
「東京都」であるのなら、東京都が福島県の除染を手伝うというようなことが出来るのかどうかは判りませんが、趣旨は理解できます。
「不安と感じる人達」であれば、ではその「正しい測定の仕方の指導」を行うのは誰なのか?と疑問がループしてしまうのですが。
44. Katase — May 13, 2011 @14:57:51
柏市と流山市の砂埃の話は、ちょっと思い付きでしただけなので、あんまり信憑性は無いと自分でも思います。
べつに何も考えて見てもいないのではないというつもりで、ちょっと書きました。
私は、行政の人ではないので、私に苦情を言われても何としようもないのですが、もしwings4さんが東京都民の方でしたら東京都に要望を出す権利がありますし、行政に対してより細かい計測をしてくれる様にと要望を出されたらいいと思います。また、街頭などで署名を募ってもいいのではないでしょうか?
個人が市販のガイガーカウンターを使用する上での問題点なども、先のコロントで紹介しましたので、参考にして下さい。
45. zyx — May 13, 2011 @16:37:11
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/06/1305799_0325_1.pdf
46. wings4 — May 13, 2011 @16:36:31
そう受け取られるようでしたら、もはや何も申しますまい。
場を汚して失礼しました。
47. Katase — May 13, 2011 @16:57:49
>私がKataseさんに苦情をいっていると!
いえいえ、私に「行政に対する苦情」を言われてもという意味です。
私がもし担当者でしたら、都民の声としてまとめて審議するのですけれどね。
48. 地震屋さん — May 15, 2011 @18:59:26
東京駅の銀の鈴の下で何マイクロシーベルト/毎時でした、池袋西口のバスターミナルで何マイクロシーベルト/毎時でした、
っていう比較可能な測定値を複数出してくれると
機器+測り方で信頼性の順位が出せるかもしれません
49. captnemo — May 16, 2011 @08:51:52
高度な測定技術などいらないと思われる、単純な測定器である体温計も、なかなか、、、、
kamome.lib.ynu.ac.jp/dspace/bitstream/.../KJ00004473969.pdf
小学生に低体温(生命にかかわらない「低体温」の定義はない)が増えているという報告が出だした時期と、電子体温計の開発、普及時期が一緒であることから、測定方法方法そのものも含んだ(当然なのですが)研究です。
これが報道されて、電子体温計(予測型)は実際(水銀体温計で長時間で測定)より低く示すことが、知られるようになった(少なくとは私は知った)。
他にも面白いことが書いてありますが、上記も含めて、「低体温」で検索してでてきた多くのサイトは、そんなここと(測定機器と測定方法)おかまいなし。
食事や生活習慣の改善をいうのは、悪いことではないが、
食事をすると体温は上がる、体を動かすと体温は上がる、皮下脂肪が多いと測り始め(短時間測定)は低い値がでる、などの原因と結果が逆転していて、
きちんと食事をして体を動かせば「低体温=不健康」から抜け出せる、などと。
体温の測定方法に言及していないのは、測定方法についての知識が普及して、当然の前提になっているせいかもしれませんが、原因と結果が逆では。
50. ゆうじ — May 23, 2011 @20:19:12
様々な分野の研究者の方々が来ておられると思います。
そこで質問です。
小出裕章氏は、研究者としてどの程度のレベルの方なんでしょうか?
ご自身は、原発に反対してるから昇進できなかったという趣旨の
事を言っておられます。
じゃあ、原発に反対していなかったら、旧帝大ではなくとも
地方国立大の教授になれる程度の研究業績はあるのでしょうか?
単に「逆張りしていたら当たった」だけなのか、
原子力工学の発展に寄与する何らかの成果をあげてきた方なのか。
前者であれば、氏に対する評価を考え直したほうがいいと思います。
逆張りだけなら誰にでもできる事です。
51. かとう — May 24, 2011 @12:31:32
>ご自身は、原発に反対してるから昇進できなかったという趣旨の事を言っておられます。
これは、どこから得た情報ですか?
くだらない陰謀論に捻じ曲げられた情報源じゃないでしょうか?
小出さん本人は、教授、助教授(今だと准教授)への所謂昇進試験(公募されている教授、助教授に応募していない)を自分の意思で、今まで一度も受けていらっしゃいません。
5/13に大阪で行われた「原発「安全神話」溶融」でもその質問が出て、自ら回答をされていらっしゃいます。
その発言は以下の通りです。
「私は教授になりたいと一度も思ったことはありません。私は、1974年に京都大学原子力実験所に助手の公募に応募して採用してもらいました。今まで37年間、最下層の教員です。多分ギネスブックに申請したら載せてもらえるんじゃないかな(笑)この37年間、私は誰にも命令を受けず、誰からも命令を受けた事はありません。そして誰にも命令をした事はありません。自分の好きなことだけを遣り通すという事が出来た。とってもありがたい立場だと思っています。教授なんかになったら大変です。雑用を山ほど抱えて、そして命令を山ほど出さなければならない。という事になりますので、私は今のこの立場が一番快適だし、このまままっとうしたいと思っています。」
もしニコニコ動画のアカウントをお持ちなら、
http://live.nicovideo.jp/watch/lv49374520
を自分で視聴してみればいいかと思います。
1:13:30過ぎからその質問がされています。
52. エム — May 24, 2011 @21:11:11
ってはっきり1−10ミリシーベルトのことですね。英語的に。
20ミリシーベルト未満のなるべく低い値、でさえありませんね。
53. よしき — May 25, 2011 @08:24:17
> ってはっきり1−10ミリシーベルトのことですね。英語的に。
そうですか? "the lower half"ならそうかもしれませんが、上限は明示されていないと思います。近くにいたネイティブスピーカー(エンジニア)聞いたところ、「7くらい、まあ1/4か1/3くらいのところがthe lower partだな」といっていました。
54. エム — May 25, 2011 @19:03:15
少なくとも、上限は10というよりも、より厳しく、それ以下の値でなければならない、ということですね。
55. よしき — May 26, 2011 @02:38:43
そうなんですが、どのくらい「厳しく」するのかというあたりが読む人の判断に委ねられているところが微妙ではあります。
56. かとう — May 26, 2011 @09:07:21
そういう言い回しも存在するのなら、わざわざ「1-20mSv/yの範囲で少ない方」という書き方であれば、普通に上限が20mSv/yで、7mSv/y以下が望ましいというニュアンスだと思いますが。
英語は全く駄目なので(だからと言って、日本語が堪能なわけではないですが)どなたか上記の素朴な疑問にお付き合いください。
57. かも ひろやす — May 26, 2011 @09:35:46
58. エム — May 26, 2011 @10:21:56
2009のICRPの勧告では「the reference level for the optimization of protection of people living in contaminated areas should be selected from the lower part of the 1-20 mSy/year band recommended in Publication 103 for the management of this category of exposure situation.」とあります。
このうちshould be selected from the lower part of the 1-20 mSy/year band recommended in Publication 103を訳しますと、大体「Pubulication 103で勧められた1から20ミリシーベルト/年の帯域の低いほうの部分(既に議論になっているように、少なくとも10には達しない低い部分)から選ぶべきである」となると思います。
一見もって回った言い方ですが、もしかしたら、まずPubulication103で勧められた1から20という帯域があって(文から推測するにこれは2009の勧告以前に既に勧められていたものかも知れません)、それは、緊急の一時的な場合と長く住み続ける場合を区別していない場合の許容範囲であったが(あるいは、原子力の職場で働く人と住民用を区別しない範囲であったが:どちらかは私は全文は確認していないので分かりませんが)、長く住む住民用の基準をあらためて考えると、長く住む住民にはこの帯域の前半の部分から選ぶべきだ・・・と、例えばそういうような考えの変遷(というか、最大限譲歩したおりの許容範囲の中でも住民用はこのより限られた範囲であるべきだよ、との明示化)がここに反映されているのかな、とも推測します。全文を読んでいず全くの推測でしかないので、申し訳ないのですが、皆さんでもご確認いただければと思います。
59. Katase — May 26, 2011 @12:38:52
"should be selected from the lower part of the 1-20 mSy/year band"
というのは、いきなり20mSv/yearという様な上の値から検討を始めずに、 1-20 mSy/yearの範囲の中で、低い値から適用可能か順に検討していって選ぶべきだという意味にも取れると思うのですが、どうでしょうか?
(もし、低い値の範囲だけから選定すべしということでしたら、もっと具体的にamong the lower part of the 1-20mSy/ year band"という様に範囲を示すのではないかとも思ったりします)
60. エム — May 26, 2011 @13:17:22
among だと、そこから選び出す(それこそがfromの起点としての意味です)、という意味が作れません。また、もしfrom
among the lower partだと、part がこの場合複数ではないので不可ですね。やはりfromが最も適切です。
61. Katase — May 26, 2011 @13:29:43
http://www.egawashoko.com/c006/000330.html
によると、
>まずは20mSv/年を越えそうな人がいれば越えないように努め、1〜20mSv/年の範囲の中でできるだけ低いところを参考レベルに設定して、人々の被曝線量がそれより低いレベルになるよう改善を図っていく。
本間氏は、「できるだけ低いところを参考レベルに設定して」という解釈の様です。
"できるだけ低い"というのは、"from the lower part〜"で、なるべく低い所から検討してという意味なのかと思います。
>3月21日にICRPが出した声明も、日本政府に対して、許容線量を20mSv/年に引き上げろと言ったわけではありません。ICRPの勧告では、できるだけlower part(低いところ)を目指せと言っています。1〜20mSv/年の範囲で、どこを参考レベルに設定するかは、まさに政府の判断です。
1〜20mSv/年の範囲の中から、実施可能であるできるだけ低い値を政府の判断で参考レベルに設定するという解釈なのではないかと思います。
今回の福島の場合は、最大値の20mSv/年が選定されたのですが、この決定の経緯がもっと低い値を設定することを色々と検討した上で、やむを得ず上限値の20mSv/年とされたのかどうかが問題なのではないかなと思います。
62. エム — May 26, 2011 @14:37:54
"できるだけ低い"というのは、"from the lower part〜"で、なるべく低い所から検討してという意味なのかと思います
それが、英語的には、実は間違った解釈だから、大変だと思うのです。
from the lower partは、できるだけ低い、にはなりえません。10以上にはなりえません。
1−20から出来るだけ低いところを選びなさい、なら、
The reference level〜(中略)〜 should be the one as low as possible of(ここのofには自信ありませんが、まあこういうものかと) the 1-20 band などになるかな、と思います。
63. keiji — May 26, 2011 @15:23:22
> "When the radiation source is under control contaminated areas
> may remain."
> "In this case the Commission continues to recommend choosing
> reference levels in the band of 1 to 20 mSv per year, with the
> long-term goal of reducing reference levels to 1 mSv per year
> (ICRP 2009b, paragraphs 48-50)."
これは、「放射線源が制御されて、なお、汚染地域がある場合」のことですね。
このときの基準値は1-20 mSvの幅から選択せよ、ということですね。ただ、条件として、長期的な目標として1 mSvまで下げなさいと勧告しています。カッコ書きの(ICRP 2009b, paragraphs 48-50)は、長期的目標値としての1 mSvの参照文献として挙げているように読めますが。
> "As the long-term objective for existing exposure situations
> is ‘to reduce exposures to levels that are close or similar
> to situations considered as normal’ (ICRP, 2007, Para. 288),
> the Commission recommends that the reference level for the
> optimisation of protection of people living in contaminated
> areas should be selected from the lower part of the 1–20
> mSv/year band recommended in Publication 103 for the
> management of this category of exposure situation."
長期的目標としては normal 値に近づけなさい。それは、1-20 mSv の下の方ですよ、と読めますが。
64. Katase — May 26, 2011 @15:40:11
私としては、個人的な感覚として、放射線の被曝量の基準は妊婦や子供達は一般の大人の1/2から1/3程度までにし方が良いのではないかなと思っています。実際には、避難指示の範囲などの政治的な絡みなどが参考値の選定に考慮されたりするのだろうと思いますが、参考値を20mSv/年にした決定の経緯をもっと詳しく知りたいですね。
因みに、参考値を決めたからといって、この値を超えない様に維持していけば良いという考え方は、勿論ICRP111の理念に反していて、常に放射線被曝量の値を下げるように手段を講じていくのは参考値の設定とセットの考え方になっています。
65. エム — May 26, 2011 @18:51:15
ICRP自体が、純粋に第三者的なきびしい監督機関かというとそうでないところもあるようですからね。又聞きに過ぎませんが、ICRPのそもそもの基準が放影研(放射線影響研究所)に基づいているらしく、これは日本の機関であってホームページによると(ttp://www.rerf.or.jp/intro/establish/index.html)「財団法人放射線影響研究所(放影研)は、日本国民法に基づき、日本の外務省および厚生省が所管し、また日米両国政府が共同で管理運営する公益法人として1975年4月1日に発足しました。」とあります。
「いつでも元気 2004.2 No.148 根底が崩れた原爆症「認定基準」 欧州・日本で衝撃の研究発表―沢田昭二さん(名古屋大学名誉教授)に聞く」ttp://www.min-iren.gr.jp/syuppan/genki/148/genki148_5.htmlで、沢田氏は次のように述べています。「日本政府は、被爆者に対し何もしなかった。於保医師が「自分の患者にこういう症状がある、調べてほしい」とかけあったが、アメリカのABCC(原爆傷害調査委員会=放影研の前身)はとりあげない。本当は日本政府がやるべきことでした。もし政府が、日本の科学者に被爆者調査をさせる体制をつくっていれば、六千万人もよけいにがんで死ぬ事態にはならなかったと思う。日米両国政府の無作為は、人類的な犯罪でもあったといわなければなりません。」とあります。ABCC→放影研→ICRPと通じているわけですね。
それにしても、ともかく、the lower part of ~は、10未満のはずです。このへんは文法書で「絶対比較級」というあたりで調べられると明らかになると思います。1−20の下のほうとは言っても、定冠詞のtheがついている=特定化されている、ということですから、どこでも何かと比べて「下のほう」であればよいわけではなく、あくまで10未満という特定化された範囲、ということになると思います。そのへんが、「下の方」というのみの訳ではとても誤解を生み易いな、と思っています。そのままで通している政府のいい加減さ(あるいは意図的?な曖昧化)は、許せません。
蛇足ですが、私の62の書き込みの若干の訂正、1−20から出来るだけ低いところを選びなさい、なら、The reference level〜(中略)〜 should be the one as low as possible within the 1-20 bandというあたりの文になるかな??、と思います。
66. zorori — May 27, 2011 @05:53:06
「厳密に有る数字以下でなけらばならない」のなら「should be selected」といったり、幅のある書き方をしないように思うのですけど。 そもそも、基準ではなくて勧告、ガイダンスなのでは。基準なら幅のある書き方はしないと思います。
日本語の「1−20の下の方」も上中下なら「まあ、1−6くらい」、上下なら「1−9くらい」という「感じ」がしますけど。
67. yamaguchi — May 27, 2011 @08:23:17
ならば単に、lower、middle、upperの区分けと解釈していいんじゃないですか?
68. エム — May 27, 2011 @09:59:01
the lower partだから、10以上はありえないとおもいます。その範囲での、「まあ」「くらいのところ」でしょう。だからネイティヴの人も、10以上の例は出していないのだと思います。
>日本語の「1−20の下の方」も上中下なら「まあ、1−6くらい」、上下なら「1−9くらい」という「感じ」がしますけど。
本当にこう判断してくれる人ばかりだと良いのですが・・。lower middle upper のlowerとして、判断してくれれば良いのですが、20よりなるべく低く、というのだけだと、10以上でもOKと判断する人も居る懸念がありますので、今回問題提起させていただきました。
「厳密に有る数字以下でなけらばならない」だからこそ、”should”be selectedなわけです。基準か勧告か、というのはどちらにしろ、10以上はありえないという意味では、厳密に幅は制限を持たせられているし、10未満と言う幅があるのは、実際にはどれほど放射線をあびるとまずいのか、というのがはっきりわかっていないから、ということとかと考えます。また、厳密な数字を出すと、まさに、それでなければならないし、それ以下ではあってはならない、というおかしなことになってしまいます。
それゆえ、10未満であり、そこからselectedされるべきとなっているのだと思います。
69. かとう — May 27, 2011 @11:57:38
「10mSv/y未満で、出来るだけ低い値」
と書くんですが、英語はそれを表現するのに、
「should be selected from the lower part of the 1–20mSv/year band 」
とわざわざ『20mSv/y』という数字を出さないといけない、不自由な言語なんですね。
70. エム — May 27, 2011 @13:16:18
>一見もって回った言い方ですが、もしかしたら、まずPubulication103で勧められた1から20という帯域があって(文から推測するにこれは2009の勧告以前に既に勧められていたものかも知れません)、それは、緊急の一時的な場合と長く住み続ける場合を区別していない場合の許容範囲であったが(あるいは、原子力の職場で働く人と住民用を区別しない範囲であったが:どちらかは私は全文は確認していないので分かりませんが)、長く住む住民用の基準をあらためて考えると、長く住む住民にはこの帯域の前半の部分から選ぶべきだ・・・と、例えばそういうような考えの変遷(というか、最大限譲歩したおりの許容範囲の中でも住民用はこのより限られた範囲であるべきだよ、との明示化)がここに反映されているのかな、とも推測します。全文を読んでいず全くの推測でしかないので、申し訳ないのですが、皆さんでもご確認いただければと思います。
71. さんちゃん — May 27, 2011 @13:25:06
72. エム — May 27, 2011 @13:37:26
73. かとう — May 27, 2011 @13:56:43
10mSvが上限だという為にそういう言い回しをしなければいけない英語は特殊だと言う事ですね。
英語ネイティブ以外は、その表現ではおそらく上限は20mSv/yだと思ってしまうと思います。日本語が堪能なフランス人とかドイツ人とかに聞いてみたいですね。
74. かとう — May 27, 2011 @14:05:07
「放射性物質:校庭の土壌処理、国が経費負担へ 文科省方針」
http://mainichi.jp/select/science/news/20110527k0000e040063000c.html
75. さんちゃん — May 27, 2011 @14:59:58
http://mainichi.jp/select/science/news/20110527k0000e040063000c.html
>「年間1ミリシーベルト以下を目指す」
この年間1ミリシーベルトって自然放射線量を含まずでいいんですよね?
日本の平均自然放射線量はたしか年間約1ミリシーベルトで、それ以下にするなんて無理ですし。
でも、放射線量計測ってどっちかなんて区別つかないよなぁとか、前の基準は合わせて21ミリシーベルトだったのかとか・・・・。
ICRPの基準は「1-20mSv」なので考慮されていそうな気もするが。
76. かとう — May 27, 2011 @15:20:44
ですので、線量計で量った値から、元の自然放射線分を引いて、それが1-20mSv/yという事ですね。
下のURLの表の一番右の欄の値に、0.114μSv/hを足した値以下にしましょう、という事です。
現在、都道府県庁所在地では、福島以外は1mSv/y以下はクリアしてますね。ただ、水戸市はちょっとぎりぎり(って言うほどぎりぎりじゃないかな)ですので、茨城県はもう少し細かく市町村単位で測るべきですね。
(PDF注意) http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/26/1306490_052619.pdf
77. zorori — May 27, 2011 @15:43:04
>この年間1ミリシーベルトって自然放射線量を含まずでいいんですよね?
あと、医療用放射線量も。
ただし、厳密にいうと、自然放射線を考慮する場合もあるようです。
屋内ラドンは日本ではあまり問題にならないようですが。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-04-01-05
-------ATOMICAより引用--------
ICRPの勧告する放射線防護の基本的考え方は、原則的には「人工的に管理された放射線源」に適用されるものであり、自然放射線被ばく及び医療被ばくは適用の範囲外とされてきた。しかし、近年世界各国で屋内ラドン濃度が調査された結果、きわめて高ラドン濃度を有する家屋が見いだされたため、ICRP Publication 39「自然放射線源に対する公衆の被ばくを制限するための諸原則」(1983年)において従来の考え方が変更され、現在では、救済措置によって経済的・社会的に容易に被ばく線量を低減できる場合には、自然放射線源に対しても線量制限体系を適用するべきであると考えられている。
------------------------------
78. Vulkan — May 27, 2011 @22:15:34
茨城県の常時監視データ
79. さんちゃん — May 28, 2011 @18:03:55
自然放射線を含まないんですね。なら、ICRPの基準は「0-20mSv」でもいいようなとか思っちゃいますが。
80. keiji — June 8, 2011 @09:08:36
そこで、グラウンドの線量が0.22μSv/hで福島の基準値1mSv/yを上回るという話だったのですが。
しかし、0.22μSv/h x 24h x 365d = 1927.2μSv、つまり、年間2mSv弱です。 でも、日本の自然放射線量は1.4mSVらしいから、それを引くと1mSVを下回るんですよね。ただ、東京は自然放射線量が低いらしいから、それを基準にすると1mSvを上回るかもしれません。
ただ、子供がグラウンドに24時間居るわけじゃありませんからね。
フジテレビは、しりたがり という番組を10時からやっていて、この番組でICRP基準の話をきちんと解説していたので、同じ局でどうなってんのかな と思いましたが。
わたしの解釈が間違ってるんでしょうか?
81. com — June 9, 2011 @17:36:11
kenjiさん、
もしかして、子供が対象だから、という理由で、安全係数(子供だと3倍?)を掛けている…とかでしょうか?
その番組そのものを視聴したわけではないので、何とも言えないのですが…。
話は変わって…
日本学術会議副会長の唐木英明さんの、ICRP基準解説が非常に判りやすかったです。
http://www.foocom.net/column/karaki/4274/
これを読んだ後だと、1だ、10だ、という議論が、数字だけの議論に思えてしまいます。
82. tty — June 9, 2011 @21:09:40
83. keiji — June 10, 2011 @09:49:03
> 倍?)を掛けている…とかでしょうか?
そういうことではなさそうでしたね。単に、0.22μSv/hという計測値から1mSv/y超という結論を導き出しているようでした。そして、福島の基準を超えていると強調していましたね。
> 番組を見ていないのですが、とくダネに出ていたのは、「伊藤俊也」で
> はないでしょうか。
伊藤隼也氏でした。まちがいました。ただ、この方の解説は江東スラッジプラントの放射線量が高いのは問題だという話でしたので、それは間違ってはいないのでしょう。
この問題はほかの番組でも取り上げられましたが、付近の線量と子供への影響を強調したのはトクダネだけでしたね。
それはともかく、スラッジプラントに放射性物質が集まっているということは、逆に他の地域の放射性物質は少なくなっている、と考えていいのですかね。それとも、それほどの影響はないのでしょうか?
また、この放射性物質の集中は時間の経過とともに減少すると考えていいのでしょうか?
さらには、処理して固形粉末化したスラッジの処分が問題になりますね。
セメント化してあまり人の近付かない場所の護岸にでも使うのではダメなのかしら?
まあ、反対運動が起るでしょうね。
84. com — June 17, 2011 @17:25:06
前回の投稿に引き続き、FOOCOM.NETより引用です。
ICRPの話になると必ず出てくる100mSv、1mSv/y等の考え方について、優しく解説してあります。特に真新しい情報ではないですが。
http://www.foocom.net/secretariat/observer/4335/
ご一読を。
85. +α — June 22, 2011 @03:21:35
今回は、皆様のお知惠を拜借に参りました。
京大の今中氏は「チェルノブイリ事故による死者の数」(http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/imanaka-2.pdf )において、「10万人から20万人くらい」という死亡予測数を主張しています。
この中で、山中氏は、チェルノブイリ事故によるリクビダートルの死亡者数を計算するに途中で、「平均被曝量120ミリシーベルトの集団での過剰死亡は0.31×0.12=約4%となり」として、3.7%を4.0%に修正して計算を行っています。
経理屋としては、計算途中で、端数調節をするなどという行為は「論外」の所行なのですが、理系の場合はOKなのでしょうか。
昔、数学で、有効数字2桁の計算で出た数字を、有効数字1桁の数字に改変するような行為は、間違いだと習った記憶があるのですが。いかんせん、30年以上も前の話なので確証が持てません。
お教え頂けましたら幸いです。
86. ちがやまる — June 22, 2011 @12:35:41
10万円くらいの加減乗除で1円まで正確に計算するのは、とても精度の高い計算になると思います。
ところが0.31を0.12にかけるといくつ?という計算では、かける数もかけられる数も小数点から見て2けた目に誤差が入ってます。おっしゃる通り計算の途中で数字をまるめるのはよくない事とは思いますが、信用できるのがせいぜい1けた目であるので概数を出してみるためにわかりやすい数字におきかえてみる、という目的では問題ないように思います。
島根県と愛知県のそれぞれの人口に一定の死亡率をかけてどの位違うか比べたい、などという場合には、年齢構成の影響なんかも考える必要があったりして計算に使った数字の正確さだけを気にするわけにもいかなくなりますから、ざっくりこの程度、という見方をしておけばいいのではないでしょうか。
87. yamaguchi — June 22, 2011 @12:56:54
+αさんの残業手当は、時間給(給与月額÷月所定労働時間)を円単位に切り上げてから、残業時間が掛けられていると思いますよ。
同様に、遅刻早退控除は時間給を円単位に切り捨ててから控除時間を掛けているのではないでしょうか?
完全月給/年俸制なら別ですが。
88. 技術開発者 — June 22, 2011 @17:57:46
>理系の場合はOKなのでしょうか。
理系文系を問わず、不確かさの小さい数を扱うか、不確かさの大きい数を扱うかの違いのような気がしますね。経理の場合、実際の支払いにおいて例えば100万円を支払う訳でして、100万円±10万円を実際に支払う事はできないし、その内訳においては、10万円のもの10個を購入したから100万円支払うのであって、10万円±2万円のものを10個±1個購入したという計算で支払うなんて話はなかなか無いわけですね。
本来は、有効数字を何桁にするかという事にこの不確かさの話が絡むわけですね。例えば1割の不確かさを含む数字、例えば121±12.1を有効数字5桁で表して、120.98±12.098とする意味はあまりないし、混乱の元であるので、まあ2桁、書いて3桁というところですね。不確かさが数字で表せる場合は、±で後ろに不確かさの範囲を付けると、その有効数字の丸めた意味がよくわかる訳です。問題は不確かさが数字では表せないけど、自ずとそのレベルがわかっている場合に、不確かさを考慮した丸め方というのはあると考えます。
89. com — June 23, 2011 @11:01:30
ちがやまるさんから総論、yamaguchiさんからは経理計算?、技術開発者さんからは分析化学、それぞれの観点からの意見が出されたので…comは工場での実験を想定した意見をば。
+αさんのコメント85 June 22, 2011 @03:21:35より。
>経理屋としては、計算途中で、端数調節をするなどという行為は「論外」の所行なのですが、理系の場合はOKなのでしょうか。
理系とか文系とかではなく、時と場合を弁えていればokかと。
comの実際の仕事であった例を出すと…
工場で実験中に、現場の担当者から「内径10mmの配管10mのvolumeはざっくりとどれくらい?」と聞かれた場合、「10を2乗して1/4にして…円周率を大体3として断面積出して…10m掛けると…単位がm3(立方メートル)だから、1000掛けて…0.75リッターですな」と暗算します。円周率を3ではなく正しいのを使うと、0.78リッターなので、求められている返答として大差なければこれで終了です。
一方で、実験を計画している段階で、「内径10mmの反応管の耐圧はどれくらい?」等の質問を受けた場合、上記の暗算で済ますわけにはいきませんので、求められている精度と、計測機器の精度…等を考慮した上で有効数字を設定し、計算していきます。
ここから先はcomの見解ですが…
さて、実際に引用されている今中氏の文脈から、有効数字を厳密にするべきかどうか…ですが、する必要があるのですか?
このPDFファイルは恐らく、何かの講演をweb用にupしたものか、最初からweb用に簡略化していたものか、どちらかと思うのですが…。
その中で、例えば
>全死亡に関する1シーベルト当りの過剰な相対死亡率は3.1*10^(-1)(原文:0.31) であった。ここではとりあえずこの値を採用すると、平均被曝量1.2*10^2(原文:120) ミリシーベルトの集団での過剰死亡は3.1*10^(-1)*1.2*10^(-1)=3.7%(原文:0.31×0.12=約4%)となり、1991〜1998 年の5.0*10^3(原文:4995) 件の死亡のうち1.9*10^2(原文:200) 件が被曝によるものとなる。
と、する必要があるのでしょうか?
#ん?なんか有効数字の計算が怪しい?(><
無論、これが科学論文であれば、原文の丸め方をするとリジェクトされるかもしれませんが、3.7%に該当する人数…約185人を、約200人に丸めてしまうことが、そんなに違和感があるのでしょうか。
まぁ有効数字の部分はジョークなのですが、185人を200人としても、意味や数値・集団の規模は想像できますし、ましてや「捏造」「改竄」等とするレベルでもないかと。
90. +α — June 26, 2011 @16:04:26
前回の投稿において、私の書き方が稚拙なため、私が確認しようとしたことが曖昧になってしまいました。まことに申し訳ありません。
まず、今中氏の文書は、「「チェルノブイリ原発事故の実相解明への多角的アプローチ:20年を機会とする事故被害のまとめ」(共同研究報告書)」という、外部向けの公式文書です。(http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/CherTYT2004.htm )
内部文書や私的なメモといったものならともかく、外部に出す公式文書で、特に理由の説明もなく、計算過程で、端数処理をするという行為が、理解でないというのが、そもそもの疑問でした。
しかし、根っからの文系のため、理系の文章作法が分からず、そのへんの事を確認しようと思ったのが、前回の投稿の目的でした。
その際、今中氏の文章が、外部向けの公式文書である旨を、明記しなかった上、有効数字という、余計な要素を入れてしまい、誤解を招く投稿であったことを、お詫びします。
改めて、皆様のお知惠を拜借させて頂きたく、お願いします。
理系の場合は、「研究報告」という、外部向けの公式文書において、
「平均被曝量120ミリシーベルトの集団での過剰死亡は0.31×0.12=約4%となり」
というように計算途中で、理由の説明もなく、端数処理をしたり、
「60万〜80万のリクビダートルすべてが亡くなったとして、その4%を事故処理作業にともなう被曝が原因とすれば、全部で約3万人ということになる。」
というような、正確とは言い難い計算を行うことは、容認されるのでしょうか。
度々のお願いで、まことに恐縮ですが、お教え頂けましたら、まことに幸いです。
91. 技術開発者 — June 27, 2011 @14:50:35
>というような、正確とは言い難い計算を行うことは、容認されるのでしょうか。
たまに皮肉を言わないと私らしくないので、最初に皮肉を言うと「ソ連は科学的社会主義の国だから、全てのデータは科学的に管理されていて、何一つ間違いはない」と信じていますか?いえね、1960年代にはそう信じている人が沢山居たんですよ、日本にも。
なんていうかな、今、ネットで検索すると「福島はチェルノブイリよりも酷い」とかいろいろと出てくるのね。思わず、「日本人はソ連の発表したデータを間違いないものと信じて居るんだなぁ〜」と思いたくなったりします。
チェルノブイリというのは広島・長崎、スリーマイルつ並ぶ放射性物質放出事故だから、そのデータというのは貴重でして、関係する研究者は誰もが正確に計算したいわけです。でもね、「正しいと思われる基礎データ」がもともとに無いんですよ(笑)。
まず、ソ連は事故を外国には隠そうとしました。最初に気が付いたのはスゥエーデンの原発のモニタリングだったと思います、「うちの原発は出して無いのに、南東の方から放射線の数値が上がっている」なんてね。やがて、ソ連周辺の色んな所が放射線の観測結果を出しはじめて、そして「ソ連の中で何か起きたらしい」と成ったわけです。でもって外国から圧力がかかるまで、ソ連は事故について何一つ国際社会に言わなかったのね。でもって、外国から責め立てられて最初に言ったのが「約1億キュリーほど大気中に出た。その半分以上は希ガス性の放射性物質である」なんてね。もちろん、その後も外国はひたすら圧力をかけて色々情報を出させたんだけど、そのデータがどこまで信用出来るのか、誰にもわからなかったのね。なにせ、出た量そのものから「ひたすら小さく言おう」はソ連の方針だったし、出た物の内訳も「できるだけ被害の軽い物と言おう」だったからね。
「リクビダートル」と言う事故の後始末作業員にしても、本当のところ何人なのか誰にもわからない。作業したのは1986年から1988年くらいの間なんだけど、「あなたは後始末作業に従事しましたね」と登録作業がおこなわれたのはソ連が崩壊した1991年からなんです。なんていうかな、日本という国に住んでいると、世界中どこでも国は国民を把握しているものだ、なんて幻想に駆られるけどそんな国は珍しくてね。
1986年当時のソ連という国の実情は、「闇市国家」だったんですよ。表の市場には何も無いけど闇市にいけば何でもあるなんてね。でもって、闇市にそれほど物が揃うのは、実は労働者も表の工場で働いている以外に「闇生産」をしていたからなんだけどね。それと同じ事が土木建築作業にも起きていて、政府が「作業員募集」ってやるよりも、闇市で「儲けになる作業があるぞ集まれ」とやる方が作業員が集まったりした訳ね。でもって、実はそうやって集めているから、実の所、「働いたのは誰か」を特定するのは結構難しかったのね、あくまで申告にたよるしかない。
でもって、その作業員が浴びた放射線だけど、そんな記録なんてまともなものはありゃあしないんですよ。線量計の数も限られていたし、その線量計の配置だって無茶苦茶だからね。とりあえず、炉心からの距離とおこなった作業とかから、1990年代になって推定値を出した訳だけどね。
なんていうか、事故直後の記録がトンでもなく怪しくて、1990年代になって、諸外国の専門家が現地調査したり、「こんな作業をどのあたりでした」と作業員が自己申告した結果からの推定値でいろいろと計算している訳ですね。
つまり、もともとのデータの「不確かさ」がかなり大きい訳です。経理で言うと「領収書の取れない交際費の計算」みたいなものね。そんなときには概数で計算するしかないものですよ(笑)、公式の報告でもね。
92. captnemo — June 27, 2011 @14:34:32
「根っから文系」の方々は、「ご教示」といわずに「ご教授」というのですか。(ベタでごめんなさい)
有効数字は「余計な要素」では、無いとおもいます。
私的メモや、内部文書で、必要以上(無意味)に桁数(精度)をとった計算を書き留めておいても、外部に発表するとき清書するにあたって、発表の目的にあった適切な(首尾一貫した)桁数(精度)にするのが、逆に、あたりまえでしょう。
com ― June 23, 2011 @11:01:30さんのおっしゃったことに尽きていると思うのですが、屋下に屋を架すならば、
>計算途中で、理由の説明もなく、端数処理をしたり、
結論から逆にたどって必要な端数処理をしたのが後でわかるから、いちいちここで『結論からいって、この精度で十分』などと理由の説明はいらない。
また、「60万〜80万のリクビダートルすべてが亡くなったとして、その4%を事故処理作業にともなう被曝が原因とすれば、全部で約3万人ということになる。」
のどこが「正確とは言い難い計算」になるのでしょうか。
もとが、「60万〜80万」即ち、60万よりは多いが、80万よりは少ない人数(「70±5」ですらない)だから、被曝が原因は「『約』3万人」で、十分、正確だと思うのです。
「根っからの文系」のかたは、この「60万〜80万のリクビダートル」うんぬんは、どうすれば、(無意味でない)「正確と言いうる」計算になるとおっしゃるのでしょうか。
きくちさんが、「少ないものを、、、」でお書きになった「デーモン小暮閣下の年齢」と同じことです。
10万46でも、10万47でも、はたまた、9万46でも11万46でも、まったく、問題ない(閣下ご本人は別として)。
長くなりますが、もう一例、
「米航空宇宙局(NASA)は(2010年3月)1日、
月の北極付近にあるクレーターに大量の氷が存在する可能性が高いと発表した。
中略
その結果、直径2〜15キロのクレーター40カ所以上に、
氷であることを示す物質が分布していることを発見した。
氷の厚さはさまざまだが、東京ドーム480杯分に当たる6億トンと推定している。」
という記事がありました。
+α Websiteさんは、
NASAが「東京ドーム480杯分」というわけがない!
とか
別の報道では「黒部ダム3杯分」だった。これも、NASAがそういったわけではないだろう。
とかは、おっしゃらないとして、
東京ドーム公式サイトによると、
「 面積の基準としてよく使われているのは建築面積で、46,755平方メートルです。容積は124万立方メートルです。」
黒部ダムのダム湖、黒部湖(くろべこ;黒牛ではない)
総貯水量199,285,000立方m
有効貯水量148,843,000立方m
氷の密度は0℃で0.9168g/cm3。
水の密度は0℃で0.9998g/cm3。
3.98℃で最大密度0.999972 g/cm3
氷 6億トンは
6.00×10^14÷0.9168=6.545×10^14(立法cm)だから
6.54×10^14÷(1.24×10^12)=5.27×10^2
で、東京ドーム 527杯分
水 6億トンは、同様に
0℃ででも、3.98℃で でも
東京ドーム 484杯分
黒部湖 3.01杯分
という計算をしたら、ご満足ですか。
93. +α — June 28, 2011 @21:26:18
技術開発者様
>>というような、正確とは言い難い計算を行うことは、容認されるのでしょうか。
>
>たまに皮肉を言わないと私らしくないので、最初に皮肉を言うと「ソ連は科学的社会主義の国だから、全てのデータは科学的に管理されていて、何一つ間違いはない」>と信じていますか?いえね、1960年代にはそう信じている人が沢山居たんですよ、日本にも。
私が述べているのは、今中氏の計算が「正確とは言い難い」と言うことで、ソ連のデータについては何も述べておりません。
「60万〜80万のリクビダートル」というのは、今中氏の主張ですので、そういう皮肉は、今中氏におっしゃって頂けると幸いです。
>つまり、もともとのデータの「不確かさ」がかなり大きい訳です。
「元のデータの信頼性が低い場合は、「適当な」計算で、「いい加減な」結果をだしてよい。」というわけですね。
>経理で言うと「領収書の取れない交際費の計算」みたいなものね。そんなときには概数で計算するしかないものですよ(笑)、公式の報告でもね。
「領収書の取れない交際費」というものは、企業会計上はありません。
もっと端的に言えば、原則として「領収書がない」=「支出と認められない」=「費用ではない」ということになります。
企業会計上も、支出や収入を伴わない「概算計上」という手法はありますが、今中氏のようないい加減な計算では、計上を認められません。
captnemo様
>「根っから文系」の方々は、「ご教示」といわずに「ご教授」というのですか。(ベタでごめんなさい)
誤字については、深くお詫びします。
>>計算途中で、理由の説明もなく、端数処理をしたり、
>結論から逆にたどって必要な端数処理をしたのが後でわかるから、いちいちここで『結論からいって、この精度で十分』などと理由の説明はいらない。
了解致しました。経理とは数字を扱う作法が違うということですね。
>「根っからの文系」のかたは、この「60万〜80万のリクビダートル」うんぬんは、どうすれば、(無意味でない)「正確と言いうる」計算になるとおっしゃるのでしょうか。
「正確とは言い難い」とは申しましたが、「無意味」とは申しておりません。
正確と言い得るのは
「60万〜80万のリクビダートルすべてが亡くなったとして、その3.7%を事故処理作業にともなう被曝が原因とすれば、全部で2万人〜3万人(万人未満四捨五入)ということになる。」
という計算です。
>「60万〜80万」即ち、60万よりは多いが、80万よりは少ない人数(「70±5」ですらない)だから、被曝が原因は「『約』3万人」で、十分、正確だと思うのです。
最大7800人(3万人の26%)の誤差があるような数値は正確とは言えないと思うのですが、理系の場合は、違うのですね、大変勉強になりました。
>+α Websiteさんは、
>NASAが「東京ドーム480杯分」というわけがない!
>とか
>別の報道では「黒部ダム3杯分」だった。これも、NASAがそういったわけではないだろう。
>とかは、おっしゃらないとして、
勿論、申しません。
>東京ドーム公式サイトによると、
>「 面積の基準としてよく使われているのは建築面積で、46,755平方メートルです。容積は124万立方メートルです。」
>
>黒部ダムのダム湖、黒部湖(くろべこ;黒牛ではない)
>総貯水量199,285,000立方m
>有効貯水量148,843,000立方m
>
>氷の密度は0℃で0.9168g/cm3。
>水の密度は0℃で0.9998g/cm3。
>3.98℃で最大密度0.999972 g/cm3
>
>氷 6億トンは
> 6.00×10^14÷0.9168=6.545×10^14(立法cm)だから
>6.54×10^14÷(1.24×10^12)=5.27×10^2
>で、東京ドーム 527杯分
>水 6億トンは、同様に
>0℃ででも、3.98℃で でも
>東京ドーム 484杯分
>黒部湖 3.01杯分
>
>という計算をしたら、ご満足ですか。
正確な計算というのは、そういうものですが、理系の場合は、違うのですね、大変勉強になりました。
94. かとう — June 28, 2011 @22:04:42
義務教育を受けてらっしゃらない?
95. TAKESAN — June 28, 2011 @22:34:50
こういうやり取りで、必要の無い皮肉や揶揄を込めなくても良いではありませんか。
ものすごく印象が悪いです。
----------
殊更に理系/文系 と分けて話をする意味は無い、というかむしろやるべきでは無いと思います。文科系学問でも統計処理を行う分野はたくさんあるので、そういう比較をしてもしょうがないのですし。
96. com — June 29, 2011 @00:11:25
+αさん、
comは前回の回答(コメント89 June 23, 2011 @11:01:30)にて、
>無論、これが科学論文であれば、原文の丸め方をするとリジェクトされるかもしれませんが、3.7%に該当する人数…約185人を、約200人に丸めてしまうことが、そんなに違和感があるのでしょうか。
>まぁ有効数字の部分はジョークなのですが、185人を200人としても、意味や数値・集団の規模は想像できますし、ましてや「捏造」「改竄」等とするレベルでもないかと。
と書いておりますが、この回答では+αさんの望む回答ではなかったのでしょうか?コメントを書いた時点で正確な出典元が判らなかったのですが、仮に何らかの公式報告書だとしても、数万人の母数に対し、185人を200人とすることが不自然なことでしょうか?もう一度書きますが、論文でこれをしたら恐らくダメ出しを食らうと思います。
明確な返答が無かった…謝辞より返答がほしかったですが…こと、意図した伏線をあっさりスルーされたこともあって、こちらからの再返答は控えていたのですが…+αさんのコメント93 June 28, 2011 @21:26:18は、藁人形と会話する、下品な内容になっていて残念でした。
97. com — June 29, 2011 @00:39:05
寝られなくなってしまい、色々書いてたのですが…面倒になったので一点だけ。
+αさん、
「不確かさ」について、しっかり調べてください。そして、調べ終わった後でも同様の書き込みができるかどうか、考えてもらえますか?
ということで、今日はzzz
98. captnemo — June 29, 2011 @12:36:48
+α ― June 28, 2011 @21:26:18さま
一貫性に欠けるので、貴公の主張がわからなくなってきました。
冒頭で
>お忙しい中、早速のご返事頂き、有効数字に関するご教授まことにありがとうございました。
と、おっしゃっておきながら、
(「ご教示」であるべきところが「ご教授」になってしまった)
>誤字については、深くお詫びします
とは、解釈に苦しみます。「隠喩」かなんか、あるのですか。
こういう場合に「ご教示」という言葉はあっても「ご教授」という言葉はないのですから、「誤字」とは、いえない。
(「言葉(単語)」のことを「字」というのには、漱石の先例があると、いわれたら、ゴメンなさいですが)
人間、誰にも間違いはあるし、無知、無能も本人の(根っからの)資質によるものは、すまながることはないので、大げさに謝罪しておきながら、同じ過ちを繰り返すと、信用されなくなります。
それは、さておき、
私の「氷6億トン」の計算例でも、件の今中氏と同じく「計算途中で、理由の説明もなく、端数処理を」しているのですが、それがこんどは、「正確な計算というのは、そういうものです」といわれると、なにがなんだかわかりません。
尚、(無意味でない)「正確と言いうる」と、括弧つきで(無意味でない)とつけくわえたのは、+αさんが「無意味」と言ったと解釈したということではなく、+αさんのいう「正確」が、無意味だろうと思っていると言う、私の主張(予想)を述べたものです。予想は中りました。
ある新米の解説員「この遺跡は、1万2年前にできました」
観光客「そんなに、正確に、わかっているのですか?」
解説員「一昨年、入社した時『1万年前』と教えられました」
(これは、隠喩です)
ところで、+αさんの「時間外労働手当」は、計算途中で端数処理をしているのか、いないのか、とても知りたくなってきました。
担当者が理系か文系かで違うという「おち」の予感がしますが。
99. 技術開発者 — June 29, 2011 @15:45:39
>「元のデータの信頼性が低い場合は、「適当な」計算で、「いい加減な」結果をだしてよい。」というわけですね。
「いい加減」とみるか「親切」とみるかの違いはありますね。
どこまでご理解わかりませんが、0.4%と0.40%とは意味が違いますからね。0.4%は一般的な四捨五入で考えて0.35〜0.44%を意味しますが、0.40%は0.395〜0.404%を意味します。そういう意味では0.37%は0.4%であることが間違いでは無いわけです。
少し数値を丸める意味について書きます。
例えば私が「AとBの試料中のcという不純物を比較したいので測定して下さい」と依頼をうけたとします。でもってA中cが10.0±0.5ppm、B中cが10.1±0.4ppmだったとしましょう。こうやって不確かさが±数値であらわせるなら、この不確かさのついた数値を報告書に書き、「cの濃度に違いは見いだせなかった」と文書で書きます。
問題は、この不確かさが数値では示せないけど、だいたい測定値の5%程度は「ゆらぐ」ことが漠然とわかっている場合です。漠然とわかっているだけですから、±数値で表すと嘘になります。
その時には、2とおりの方法があります。一つは相手にもそのゆらぎが或る程度理解されている場合ですね。その時は報告書の数値は10.0と10.1を書き、「測定法のもつ不確かさを考えると、cの濃度に違いは見いだせなかった」と文書で書きます。もう一つが相手に測定法の揺らぎに関する知識が無く「数値の一人歩き」が心配される場合がありますその場合には報告書の数値を丸めてしまいます。つまり報告書の数値をどちらも10として、そして「cの濃度に違いは見いだせなかった」と文書で書きます。若い頃このあたりの見分けがうまくできずに、丸めてない数字を渡したところ、文書で「不確かさ」の事が書いてあるにもかかわらず、何度も「10.0と10.1なのだからBの方が多いのではないか」と問い合わせをうけた事があります。そんな混乱を引き起こさないためにも、私は相手によっては数値を丸めてお渡しすることにしています。まあ、不確かさを±数値で表せるのが一番楽なのですけどね。
100. +α — June 29, 2011 @20:52:26
まとめてお返事をする無礼をお許し下さい。
かとう様
>「理系」も何も、普通に理科の時間に有効数字というのを習っているはずですが。
「有効数字」については過去に習ったが、30年以上も前の話で確証が持てないので、確認したい旨を、最初に書いております。
「有効数字」は理科でしたか、数学だったと記憶しておりました、ありがとうございました。
この場にふさわしく無い下らぬ質問で、場を荒らしたとお考えでしたら、お詫び致します。
>義務教育を受けてらっしゃらない?
義務教育は受けておりますが、「有効数字」を数学だと覚えているような浅学非才ですので、全てを理解するのは至りませんでしたし、30年以上も経った今となっては、理解したはずの知識も曖昧になっております。
TAKESAN様
>殊更に理系/文系 と分けて話をする意味は無い、というかむしろやるべきでは無いと思います。
理系と文系とに分けたお陰で、理系の方々の計算に対する考え方を知ることができて、大変勉強になりました。
文系の計算に対する考え方とは、相当に乖離があるのが興味深いです。
com様
>無論、これが科学論文であれば、原文の丸め方をするとリジェクトされるかもしれませんが、3.7%に該当する人数…約185人を、約200人に丸めてしまうことが、そんなに違和感があるのでしょうか。
あります。「約185人を、約200人に丸めてしまう」理由がわかりません。
今中氏の目的は、放射線被爆による死亡者数の算定なのですから、計算結果を丸めてしまうというのは、誤りとしか思えません。
逆にお聞きしたいのですが、「科学論文であれば」「リジェクトされるかもしれ」ない「約185人を、約200人に丸めてしまう」行為に、「違和感」を感じられないのは何故なのでしょうか。
>まぁ有効数字の部分はジョークなのですが、185人を200人としても、意味や数値・集団の規模は想像できますし、ましてや「捏造」「改竄」等とするレベルでもないかと。
場を荒らすと思ったので、前回は意図的に無視したのですが、再度、同じ事を書かれたので、お答えします。
私は、「論外」「間違い」とは書きましたが、『「捏造」「改竄」等』とは書いておりません。書いていないことを、書いたかのように主張されるというのは、com様の仰る「藁人形と会話」ではありませんか。
>コメントを書いた時点で正確な出典元が判らなかったのですが、仮に何らかの公式報告書だとしても、数万人の母数に対し、185人を200人とすることが不自然なことでしょうか?もう一度書きますが、論文でこれをしたら恐らくダメ出しを食らうと思います。
最初の投稿で、出典については「正確な出典元」をアドレス付きで明記しました。
あの文書は、最後に参考文献が列記してありましたから、論文的なものだとわかると思っておりましたが、ご理解頂けなかったようなので、2度目の投稿で「「チェルノブイリ原発事故の実相解明への多角的アプローチ:20年を機会とする事故被害のまとめ」(共同研究報告書)」の一部であることをアドレス付きで明記致しました。
それにもかかわらず、「仮に何らかの公式報告書だとしても」とお書きになるということは、これは、「公式報告書ではない」と思っておられると理解せざるを得ないのですが、どうすれば、「公式報告書」であることを、理解して頂けるのでしょうか。
また「論文」では許されない行為でも、「公式報告書」では許される理由を、お教え頂けないでしょうか。
>αさんのコメント93 June 28, 2011 @21:26:18は、藁人形と会話する、下品な内容になっていて残念でした。
不快感を覚えられたのであれば、お詫びします。ただ、私の投稿のどこが、「藁人形と会話」に該当するのか、具体的にお教え頂けないでしょうか。
>「不確かさ」について、しっかり調べてください。そして、調べ終わった後でも同様の書き込みができるかどうか、考えてもらえますか?
「不確かさ」について、取り敢えず、ウイキペディアで、ざっと調べました。ご期待に背いて申し訳ありませんが、「これが何か?」としか思いません。
(ウイキペディアでは、不十分であると仰るのであれば、適当な資料をお教え下さい、確認致します。)
「約185人を、約200人に丸めてしまう」行為は、「不確かさ」とは、全く別の問題だと思います。
captnemo様
>こういう場合に「ご教示」という言葉はあっても「ご教授」という言葉はないのですから、「誤字」とは、いえない。
場を荒らすと思ったので、前回は反論を避けたのですが、再度、仰るので、お答えします。
辞書によれば
> 教授【キョウジュ】
> 1件の用語解説(教授で検索) ..デジタル大辞泉の解説.
> きょう‐じゅ 〔ケウ‐〕 【教授】
> [名](スル)
> 1 学問や技芸を教え授けること。「書道を―する」
> 2 児童・生徒・学生に知識・技能を授け、その心意作用の発達を助けること。
> 3 大学や高等専門学校・旧制高等学校などで、研究・教育職階の最高位。また、その人。「大学―」
http://kotobank.jp/word/%E6%95%99%E6%8E%88
となっております。私は、普段から、「教示」より、丁寧な言い回しである「教授」を使いますが、ネットでは
> はてなキーワード
> 教授 きょうじゅ (一般)
> 大学の教師
> 英語でprofessor。
>
> 助教授はassociate professorで、講師はlecturer、助手はassitant professorという。
> 教えること
>
> 「ご教授願います」などの表現で用いられる
> 「教えてください」を丁寧に言う場合、これは誤用である。
>
> 「ご教示ください」とするのが正しいが、音が似ており、また字面から誤解しやすいため、「ご教授ください」といった誤用が、インターネット上を中心に散見される。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%B5%BC%F8
という解釈もあるようですし、「教授」でも「教示」でも、本論とは関係ない、修辞上の問題なので、反論するだけ時間の無駄だと思ったので、修正したまでです。ご不審ならば、辞書で、ご確認下さい。
>人間、誰にも間違いはあるし、無知、無能も本人の(根っからの)資質によるものは、すまながることはないので、大げさに謝罪しておきながら、同じ過ちを繰り返すと、信用されなくなります。
ご忠告ありがとうございます。
>それは、さておき、
>私の「氷6億トン」の計算例でも、件の今中氏と同じく「計算途中で、理由の説明もなく、端数処理を」しているのですが、それがこんどは、「正確な計算というのは、そういうものです」といわれると、なにがなんだかわかりません。
失礼致しました、議論の際に、そういう形で相手を引っかける習慣がないので、計算過程の詳細な検討をしておりませんでしたので気がつきませんでした。
事後、議論をする際は、充分に注意します。
>尚、(無意味でない)「正確と言いうる」と、括弧つきで(無意味でない)とつけくわえたのは、+αさんが「無意味」と言ったと解釈したということではなく、+αさんのいう「正確」が、無意味だろうと思っていると言う、私の主張(予想)を述べたものです。予想は中りました。
「「正確」が、無意味」、「予想は中りました。」というお言葉の意味がわかりません。どういう意味か、お教え頂けないでしょうか。
>ところで、+αさんの「時間外労働手当」は、計算途中で端数処理をしているのか、いないのか、とても知りたくなってきました。
>担当者が理系か文系かで違うという「おち」の予感がしますが。
これも、場が荒れると思って、前回は意図的に無視したのですが、お答えします。
まず、賃金計算は、総務・労務・厚生の仕事で、経理は行いません。
経理が賃金計算を行うとすれば、こういった業務が分掌されていないような、小さな企業に限られます。
業務が分掌されるのは、不正防止のためです。経理が賃金計算も給与の支払も行う場合、経理の人間が、自分の賃金を不当に高くして支払うような不正行為に対するチェックが難しくなるためです。そこで、賃金計算と給与の支払を分離して、相互牽制による不正防止を図ります。
次に、私は経理屋ですので、時間外賃金計算の実務は行っておりません。従って、一般論を、ご説明します。
一時間あたりの割増賃金の端数処理については、法律や政省令の規定はありません。
しかし、一般には、「1時間当たりの賃金額及び割増賃金額に円未満の端数が生じた場合、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げること。」となっているようです。(http://www012.upp.so-net.ne.jp/osaka/warimashichingin.htm 、http://www13.plala.or.jp/S-Kawamura/roudo/tinginhasuu.html 、 http://www13.plala.or.jp/S-Kawamura/hasuu/index.html )
無論、これは一般論ですので、全ての会社がこの通りにしているとは言い切れません。法律で定められた、時間外賃金を支払わない企業も現実にはありますので。
しかし、理系であれ、文系であれ、賃金計算を行う者が、会社の方針に従わず、恣意的に端数処理を行うことは、どんな企業でも処罰の対象になりますから、ありえないと思います。
技術開発者様
>どこまでご理解わかりませんが、0.4%と0.40%とは意味が違いますからね。0.4%は一般的な四捨五入で考えて0.35〜0.44%を意味しますが、0.40%は0.395〜0.404%を意味します。そういう意味では0.37%は0.4%であることが間違いでは無いわけです。
0.4%と0.40%とは意味が違うこと、0.4%は一般的な四捨五入で考えて0.35〜0.44%を意味していることも、承知しております。
敢えて、4.0%と表記したのは、今中氏が、3.7%ではなく、4.0%で計算していることを、強調するためです。
com様にお答えしたこととダブりますが、3.7%を、4.0%に丸めて、それ以降の計算を行う行為は、不確かさとは、全く別の問題だと思います。
長文失礼致しました。
101. M2 — June 30, 2011 @00:22:29
「給与計算の場合は、これこれの規範があるから(意義など考えずに)そうするのだ。この計算の場合『これこれの規範』はどこにあるのか」じゃないか、という気がしています。
皆さんは意義/意味の話のみををされていますよね。おいらのような中卒はそれで充分理解できるのですが、文系理系以前に+αさんにはそれではだめなんじゃないかと、なんとなく思っています
とはいえ、この場合の規範ってなんなんだろう?
数式の表記には一般的なルールがあるけれど、それは規範じゃなくて、読む人と共通理解が図れるように、書いている人がなんとなくみんなそろえているだけで、それで一応の統一がされているように見えるだけですよね。
数式を文章として読んで通じるようにというだけのことだと思うんです
小説でも、「時間旅行を行う機器はタイムマシンと呼称するのだ。国会で青島幸夫が決めたのだ」なわけじゃないですよね。ウェルズが小説に書いただけで、後続作家がそれを真似しているだけじゃないのかな
谷川流は「タイムマシン」を使用せずTPDDなる呼称を勝手に使用した罪により、一級SF罪に処する!になっちゃうの?
「読んで解るようになってるからそれでいいじゃん」じゃあ多分だめなんでしょうね
102. 庸 — June 30, 2011 @01:20:43
理系でも文系でも。
要するに、文脈上で個々が判断する「今回はどのくらいの正確さが期待されているか」についてのセンスが、αさんと他の方ではかなりのズレがあるということではないでしょうか。
傾向や該数がわかればそれで十分とされる場合、元データの有効桁数に関係なく「えいや」で計算&表現する場合があったっていいと私は思うし、時にはその方がかえっていい場合もあったりするわけです。
この線引きは絶対な基準があるわけでもないので、αさんが今回の事例に対して「その丸めかたはマズイやろー」とお感じになるならそれはそれでよいと思います。
ですが、ご自身の感覚に絶対の自信を持ち、他の人がαさんよりもアバウトな(?)感覚を持っていることを否定してもはじまりません。また、その差を文系と理系の差に帰着させ(ようとし)て、ご自身のセンスの正当性を担保しようとするのも意味のない事だと思います。
統一見解を導こうとしても無理のあることもあります。
「あー。そういう人も多いんだー、そうかー」くらいで納得するしかないと思いますが、αさん、いかがでしょうか。
103. Toshi2100 — June 30, 2011 @00:35:35
どの部分に違和感を感じられているのかよくわからないので、私が考えたことを2つ。
まず一つ目です。今中氏の主張に対する数字の意味です。
資料のp79の該当部分ですが、
+α氏> 60万〜80万のリクビダートルすべてが亡くなったとして、その3.7%を事故処理作業にともなう被曝が原因とすれば、全部で2万人〜3万人(万人未満四捨五入)ということになる。
今中氏> 60万〜80万のリクビダートルすべてが亡くなったとして、その4%を事故処理作業にともなう被曝が原因とすれば、全部で約3万人ということになる。
「正確な計算(前者)」と「論外の計算(後者)」で、読み手 -- 今の場合はαさん -- が今中氏の主張に異なった判断をどの程度するかが問題だと考えます。2万人という数値を「敢えて」省いた結果、死者の見積りが過剰に見えるような事になれば、「論外=>間違い/捏造」と言ってよいとわたしは考えます。
一方、2万人でも3万人でも、主張に大した影響が無いのであれば、どちらでもよいと考えます。
今中氏の文章をすべて読む時間は私には無いので、氏が何を主張したいのかわかりませんが、もし「とても多くの人が原発の影響で無くなるのです」ということを言いたいのであれば、その程度の概算で十分と考えます。
結論としてはしきい値が2万〜3万にあるか否かということになります。
もう一方です。これは「理系」でないところで同様のことを見たことがありますという話です。
経理と会計では違うのかもしれませんが、会計士の方が書かれた「竿竹屋はなぜつぶれないのか」という書物で、「会計(監査?)では1円単位なのは扱いません。大企業だと100万円(ここアヤフヤ)単位です」という類の文章が書かれてあったと記憶しています。
TOYOTA自動車なんて10兆円の売上とかでしょうから、あらゆるところで1円を持ち出されても困るからでしょう。
また、テレビで消費税を10%にした場合の税収増の話を今日観ました。そこで、現在の消費税収入を1円単位で表記した上で倍(5%->10%)にし、1000億円以下を四捨五入なんてやらないと思います。
今日見た番組では、数値はうろ覚えですが、「5%で13.5兆円なので、10%で27兆円です。(でも社会保障費の4X兆円に足りない…という話)」とやっていました。(もしかしたら、ある年の消費税収入が13.475兆円未満なので、10%で27.0兆円(第二位四捨五入)だったのかもしれませんが、数値は当たっていません。)
最後ので「それは26%も誤差はないでしょう?」というお話であれば、観点は1番目ということだと感じます。
104. 庸 — June 30, 2011 @07:18:29
αさんじゃなくて+αさんでした。ごめんなさい。
105. com — June 30, 2011 @09:01:01
引用前後させます。ご容赦を。
+αさんのコメント100 June 29, 2011 @20:52:26より。
>>コメントを書いた時点で正確な出典元が判らなかったのですが、仮に何らかの公式報告書だとしても、数万人の母数に対し、185人を200人とすることが不自然なことでしょうか?もう一度書きますが、論文でこれをしたら恐らくダメ出しを食らうと思います。(comのコメント96 June 29, 2011 @00:11:25)
> 最初の投稿で、出典については「正確な出典元」をアドレス付きで明記しました。
> あの文書は、最後に参考文献が列記してありましたから、論文的なものだとわかると思っておりましたが、ご理解頂けなかったようなので、2度目の投稿で「「チェルノブイリ原発事故の実相解明への多角的アプローチ:20年を機会とする事故被害のまとめ」(共同研究報告書)」の一部であることをアドレス付きで明記致しました。
では、「最初の投稿」を見てみましょうか。
>京大の今中氏は「チェルノブイリ事故による死者の数」(http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/imanaka-2.pdf )において、「10万人から20万人くらい」という死亡予測数を主張しています。(+αさんのコメント85 June 22, 2011 @03:21:35)
これが正確ですか?comは、この提示されたURLのPDFが何の意図で書かれているのか判らない、という前提で書いております。
#普通の読者、という視点です。読者全員が提示されたURLの文書の大本の出典、意図を理解しているわけがないので。
んでもって、+αさんのコメント100 June 29, 2011 @20:52:26を読んで初めて、最初に提示されたURLの文書がどういう位置付けなのかが明確になりました。最初から「正確」な出典についての情報があれば…と思った次第です。
#ちなみにcomは、正確な出典情報もなく、引用している文章を読んだ感じから、自分の都合のいいように切り取っているだけでは?との疑念も生じました。
余談ですが、引用文献の参照元を提示するのは、社会通念上当然のことであり…実際は為されていないケースが多く残念ではありますが…、引用文献の参照元明記=論文である、は成立しません。例えば、中西準子氏の著書「環境リスク学」(日本論評社刊)は一般向け科学読本ですが、引用文献は割としっかりしてあります。
> それにもかかわらず、「仮に何らかの公式報告書だとしても」とお書きになるということは、これは、「公式報告書ではない」と思っておられると理解せざるを得ないのですが、どうすれば、「公式報告書」であることを、理解して頂けるのでしょうか。
そりゃ、引用のcomのコメント96 June 29, 2011 @00:11:25を書いた時点では、不正確な引用情報しかなかったからに決まっているではないですか。
何らかの報告書の中から一部抜き出してきている、と判明したのがその後ですから。
あ、それから、「仮に何らかの公式報告書だとしても」は、「公式報告書であろうがなかろうが」と意図したつもりでしたが、上手く伝わらなかったようですね。失礼しました。
また引用を前後させます。読み返すのに苦労するかとは思いますが、お許しを><
>>無論、これが科学論文であれば、原文の丸め方をするとリジェクトされるかもしれませんが、3.7%に該当する人数…約185人を、約200人に丸めてしまうことが、そんなに違和感があるのでしょうか。(comのコメント89 — June 23, 2011 @11:01:30)
> あります。「約185人を、約200人に丸めてしまう」理由がわかりません。(+αさんのコメント100 June 29, 2011 @20:52:26)
> 今中氏の目的は、放射線被爆による死亡者数の算定なのですから、計算結果を丸めてしまうというのは、誤りとしか思えません。
あれ?最初の書き込み(+αさんのコメント85 June 22, 2011 @03:21:35)では
>(再掲)京大の今中氏は「チェルノブイリ事故による死者の数」(http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/imanaka-2.pdf )において、「10万人から20万人くらい」という死亡予測数を主張しています。
とありますが、今中氏の目的はどっちなのでしょうか?仮に予測だとしたら、ホールインワンのピンポイントで当てないとだめなのですか?このあたり、「今中氏がこの文書を書いた目的」と「+αさんの推定・憶測」が混在しているようですが。
> また「論文」では許されない行為でも、「公式報告書」では許される理由を、お教え頂けないでしょうか。
まず、論文でも公式報告書でも、書かれた目的に沿って結果・結論が導かれる、という点は同意していただけますか?No、ということであればこれ以上先を読まれなくて結構です。
これを大前提と置き、この報告書を今中氏が書かれた目的が「死亡予測数」出会ったとした場合、各パラメータの「揺らぎ」を考慮したら、今日される範囲で数値を丸めることに違和感を難じませんが。むしろピンポイントの数字だけ書かれていた時の方が、数値に恣意的なものを感じます。
#あ、死者数だから丸めるなんてとんでもない…とかではないですよね?
そもそも、どれくらいの労働者が就労したのかも、正確なところが不明であるのに、なぜそれをベースにした死亡予測【だけ】が高精度の出力を求められるのか、求める人がいるのか、全く理解できません。
日本という国で発生した労働災害…例えばアスベスト(特にクロシドライト・アモサイト)のデータであれば、ある程度正確な就労者数、時間、発症数、発症までの年数が、就労記録等から遡ることができ、ある程度の発症予測ができます。現にあります…確か2020年前後に中皮腫の発症がピークを迎えるはずです。
ここまで記録が残っている労働災害ですら、ある程度の揺らぎを考慮せざろうえないのに、どうしてもっと不正確な情報を元に推定された値の精度をupしろ、となるのかorz
まぁ、横道にそれましたが、論文だって同じです。目的の精度にあった精度の結論でなければリジェクトされるでしょう。
どうしても(ある程度/これ以上)正確な予測・公式死亡者数を知りたいなら、今中氏の書いたものについてあれこれ言ってないで、一次出典でも見てくればよろしいかと。
また引用前後します。失礼orz
> 逆にお聞きしたいのですが、「科学論文であれば」「リジェクトされるかもしれ」ない「約185人を、約200人に丸めてしまう」行為に、「違和感」を感じられないのは何故なのでしょうか。
逆質問する前に、自分はこう考える、という点を、今中氏の目的と混在していない状態で明記してもらえませんか?
まぁ、この問い関しては既に回答しているので、明記されてもcomの意図が変化することはないのですが、それでも+αさんのお考えが明記されることが重要だと思いますので。
更に上述の通りでもあるので、違和感どころか…「これを推算することにどれだけの意味を持たせることができるのだろうか」とか、「この推算の意味も理解できずに数値だけで踊り出す輩が出てくるのではないか」等と考えてしまいますよ。
>>まぁ有効数字の部分はジョークなのですが、185人を200人としても、意味や数値・集団の規模は想像できますし、ましてや「捏造」「改竄」等とするレベルでもないかと。(comのコメント89 June 23, 2011 @11:01:30)
> 場を荒らすと思ったので、前回は意図的に無視したのですが、再度、同じ事を書かれたので、お答えします。
そんな気遣いは無用です。結果的に、余計な確認作業が入ってしまっています。ここは「知恵袋」「おしえて〜」等の、書き込めば誰かが教えてくれる場所ではありません。書き込む側にもコストが発生します。意思疎通を最小限にする努力が必要では?
#無論、お互いに、ですし、comにも反省すべき個所はあったかと思います。
> 私は、「論外」「間違い」とは書きましたが、『「捏造」「改竄」等』とは書いておりません。書いていないことを、書いたかのように主張されるというのは、com様の仰る「藁人形と会話」ではありませんか。
いいえ、違います。
「論外」という表記は、普通の読者が目を通した場合、強く否定していると認識するでしょう。また、+αさんは再三にわたり、今中氏の修正加筆に対して疑義を表明しております。読者がそう読んでしまっても何ら違和感ないと思いますが。
また、「間違い」についても、今中氏の目的が先述したピンポイントの数字を予測することではない、とcomは考えますし、書き込みをされた複数名の方からも、普通の人はどう考えるか、想像できますよね。
#comが「普通」の人なのかどうかはつっこまないでね><
>>αさんのコメント93 June 28, 2011 @21:26:18は、藁人形と会話する、下品な内容になっていて残念でした。(comのコメント96 June 29, 2011 @00:11:25)
> 不快感を覚えられたのであれば、お詫びします。ただ、私の投稿のどこが、「藁人形と会話」に該当するのか、具体的にお教え頂けないでしょうか。
>>「不確かさ」について、しっかり調べてください。そして、調べ終わった後でも同様の書き込みができるかどうか、考えてもらえますか?(comのコメント97 June 29, 2011 @00:39:05)
> 「不確かさ」について、取り敢えず、ウイキペディアで、ざっと調べました。ご期待に背いて申し訳ありませんが、「これが何か?」としか思いません。
> (ウイキペディアでは、不十分であると仰るのであれば、適当な資料をお教え下さい、確認致します。)
> 「約185人を、約200人に丸めてしまう」行為は、「不確かさ」とは、全く別の問題だと思います。
技術開発者さんがコメント91 June 27, 2011 @14:50:35で最初に「不確かさ」と書かれ、その後コメント99 June 29, 2011 @15:45:39で「不確かさ」の意味を、実例を出して説明しております。このコメントの間にあった+αさんのコメント93 June 28, 2011 @21:26:18では、
>>つまり、もともとのデータの「不確かさ」がかなり大きい訳です。
> 「元のデータの信頼性が低い場合は、「適当な」計算で、「いい加減な」結果をだしてよい。」というわけですね。
などと、技術開発者さんが書いていないことまで補足していますよね。こんなこと書くから、慌ててコメント99にて補足をしたんだと思います。
#まぁ、「不確かさ」という表記で、「分析化学」を連想して数値の意味を深読みする…ここまでこれた読者が一体どれほどいたのか、興味があります。
いつぞやの「ポイントレース」並に、通常の読者にとっては連想しにくいものだと思います。ってのは、普通の文脈では「不確かさ」ではなく、「正確さ」みたいな表記をするでしょうし、普通は「どれだけ正しいか」程度にしか解釈しないでしょうからね。
だからこそ、「不確かさ」について調べてみて、その後に「適当な計算でいい加減な結果を出して良い」と書けるか、考え直して欲しい、と書いたわけです。
#あ、言葉の意味のニュアンスを調べる程度であれば、wiki先生でokです。もうちょっと深く…ということであれば、専門書…は厳しいので入門書をお読みください。
#なので、「不確かさ」の意味も判らず「脊髄反射」した、との批判は、さすがに今回に限って控えます。
##というか、マニアックすぎです…。
まぁ、分析で給料をもらっている人以外だと、例えば最先端の研究をしている人ですら、「その測定値の意味するところは?」と深く考察はしないでしょうからねぇ…。
長文レス失意礼しました。
106. TAKESAN — June 30, 2011 @12:22:08
細かい部分ですが、分母の意味で「母数」と書くのは誤りです。
107. captnemo — June 30, 2011 @08:09:43
まとめて、ご回答いただくのは「無礼」では、ありません。細切れに連投されるほうが面倒(迷惑)だということが、たびたび、ここでは言われています。
ついでに、過ぎた「礼」は「無礼」です。「馬鹿丁寧」とか「慇懃無礼」とか。(ここで「顔回死す。子これを哭して慟す。」を持ち出さないでくださいね)
「ご教授」が「丁寧」で、お好きだということはわかりました。それなら、端からそういえば、すむことなので。じゃあ、私のことは「先生」とお呼びっ。
それはそれとして、どうして「誤字」なのかが知りたかったのですが。「字」の選択ではなくて、「語」の選択だからです。だから、漱石(「猫」の苦沙弥先生です)に言及しました。
面倒だから、いい加減に謝っておくというのは、無礼では?
> 「「正確」が、無意味」、「予想は中りました。」というお言葉の意味がわかりません。どういう意味か、お教え頂けないでしょうか。
元の数値が有効数字1桁(で、たぶん桁だけあっている)なので、ほかの数値(物理学の定数など)が6桁であっても、計算結果(経過)に6桁はおろか3桁の「正確さ」を要求しても「無意味」だということが、ずっと、おわかりいただけないようです。
そういう「予想が中った」のです。
でも、もしかしたら、そういう「無意味さ」が、わかっていても「1桁ではなんとなく寂しいから3桁くらいは」ということかと、計算例をだしました。
で、御主張は「3桁くらいなら(途中で端数処理をしても)正確な計算とはそういうものだ」と読めたので、最初の主張は「有効数字3桁くらいは無意味でも出せ」と読むべきだったのかと、「わけがわからなく」なりましたが、でもやっぱり、「途中で端数処理する」のは、「論外」「間違い」だと、(場合によっては)無意味な正確さをいつでも、どこでも求める御主張のようですね。
「無意味な正確さ」ということを、いいたくて、新米解説員の話とか、デーモン小暮閣下の年齢の話とかをしたのです。
難しすぎる隠喩でしたか。
「ピラミッドの数秘学」の話を、したいですか。
経理が(経理である+αさんが他人の)賃金計算をすべきだなんんて、思ってもいませんし、担当者が恣意(その場、その場での勝手な判断)でやるとも、思ってもいません。裁量権の無い担当者なんてとも思いますが、ここではもちろん、別の話。
「時間外労働割増」の目的にてらして、合理的に基準を決めて一貫して適用(恣意でない)しているだろうから、まさか「有効数字、無限桁」を要求しては、いまい。でも、御主張のように、「文系」「理系」の数値計算に対する感覚に差があるなら、この基準を決めるときに、差が出てきませんか。
その基準が、+αさんから見て「論外」や「間違い」なのか、そうでないのかが知りたかったのです。
+αさんが、ご自分の「割増の算式の端数処理」について、ご存じなら、すくなくとも「断わりなしに」ではなく、端数処理がなされている。これは「論外」や「間違い」?
ご存じないなら、「断りなしに端数処理がされて」いることになるが、結果から見て、「論外」や「間違い」ではない計算だと思っていらっしゃる。
私は、レベルが低い(「シクスピアは読んだ程度」「熱力学の第2法則は存在を知っている程度」「こんなところで、カビのはえたようなC.P.スノーを持ち出す程度」)ので自分を「文科系」「理科系」と分けられないのですが、今中氏の端数処理は、なんら、「論外」とか「間違い」とかされるべきものでないと思います。
というか、そういう端数処理も結論の一部(逆に、端数処理で、結論の主張の範囲というか、限界がわかる)だと思います。
「限界」という言葉を、ヘンにとられると、本意ではないので、慌てて言っておきますが、今中氏の結論の主張を、端数処理ゆえに限界がある=いい加減だと「評価」するものではありません。一方、「無意味」に「正確な」計算をされていたら、「評価」は下がりこそすれ、あがることはありません。数秘学をもてあそんでいるとまではいいいませんが。
あっ、いまさら
「3.7%は、0.037だから、有効数字4桁だ」というのは、ナシですよね。
108. 技術開発者 — June 30, 2011 @13:50:21
>#まぁ、「不確かさ」という表記で、「分析化学」を連想して数値の意味を深読みする…ここまでこれた読者が一体どれほどいたのか、興味があります。
私みたいな分析屋にとって「不確かさ」というのは常に頭痛のタネではあるんだけど、別に分析化学でしか使わないものではないのね。「真値はあるけど、真値に迫ることまでしかできない」場合には常につきまとう問題だからね。
別に+αさんに限らないんだけど、「精度」と「正しさ」は良く理解されない面があるのね。例えば100という真値がある事に対して、110±20は、真値を不確かさの中に包含しているから「正しい」なんですね。そしてこの不確かさの見積もりを間違えて狭くしてしまって「110±5」にすると、精度は高くなっているけど真値を不確かさの中に包含しないから、「正しくない」になるわけです。つまり、不確かさを大きく取ることで「正しく」にはなる面はあるのね。、まあこれを考え始めると±無限大にすればなんでも「正しく」なっちゃうんだけどね(同時に何も示さない事にもなる:笑)。
こういう不確かさを広げる事で「正確に表現する」というのは、別に理系のやり方じゃなくて、文系でも良く使うわけです。例えば歴史学なんてのは、+αさんも「文系の学問だ」とお認めになるんじゃないかと思うんだけど、「前漢の最盛期の人口と、後漢の初期の人口」なんてのを研究している人が居る訳ね。まあ6千万人くらいから2千万人くらいに減少している訳だけどね。実は中国の王朝は税収を得るためにかなりきちんとした戸籍を作っている訳ね。その戸籍を単純積算すると、59,594,978人から21,007,820人に減っている事になる訳だけだけど、じゃあ、このデータを示した後で、「約6千万人から約2千万人に約4千万人減少している」と書いたら、不正確になったのかというとそうじゃないのね。59,594,978人と書いたて、もし本当は59,594,979人だったら、それは不正確な表現だけど、約6千万人ならかなりの違いを「正確な記述」の中に包含できるからね。特に、後漢の初期には、国の戸籍把握力が弱っているから、約2千万人という不確かさを広げた表現でも正確でないかも知れないのね。戸籍から漏れた(つまり徴税から逃れた)人がどのくらいかわからないからね。
この、戸籍データをきちんと示しておいて、議論では、「約6千万人から約2千万人に約4千万人減少している」意味を議論されている中国史の人は実際におられる訳だけど、+αさんの理解している「文系の作法」では「決してやらないこと」らしいので、「文系として失格の人がやっている」とお考えになるか「歴史学は理系の学問である」とされるかのどっかだろうと思うですが、+αさんはどっちだと思われるんですかね。
109. KOH — June 30, 2011 @18:27:07
多すぎて持て余しますが,下の方を読み飛ばしてもいい線行ってる安心感があります.
端折ってるっていう自覚がありません,そんなに精密な測定器も持ってないし..
ただ,最近安くなったGPS同期の基準発振器を手に入れてしまい,
『そーかー,マイナス11乗だよ,これ.』
と,しみじみ..
でも我に返ると桁の多いカウンタでゼロを並べても私の周りでは(実用的には)さっぱり意味がないのですね(汗