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【社会】

お店改装 市民投票で 柏のうどん店 建築家が競作

2011年9月29日 11時04分

中心部でも人通りの多い交差点に面したうどん市=千葉県柏市で

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 千葉県柏市中心部の商店街にあるうどん店で、店の改装デザインを市民投票で決めてもらうユニークな試みが行われる。市内の建築家四人が改装デザインを競作。十〜十一月の投票で優秀作を決め、結果を加味して実際に改装する企画で、建築家は「行きたいと思う、いいお店をたくさんつくることが、街の活性化につながる」と意気込んでいる。

 JR柏駅前のまちかど案内所「かしわインフォメーションセンター(KIC)」が、市民が街づくりに参加する新たな方法を探ろうと初めて企画した。「かしわっ子主義 お店デザインコンテスト」と銘打った。

 対象店舗は飲食店などが集まる柏銀座通り入り口の「うどん市(いち)柏駅前店」。建築家は店側の要望や予算(五百万円以内)を配慮し、内外装のデザインを考案する。

 店は現在地に移転して約十五年たつが、大きな改装はしておらず、傷みもチラホラ。風沢俊之店長(32)は「改装を検討していたところに、企画の話をいただいた。夜にはお酒も楽しめるような雰囲気にして、売り上げもV字回復したい」と期待する。

 コンテストに参加する建築家は、市内で建築事務所を開くベテラン二人と若手二人。

 企画発起人の一人で、建築家として参加する田中宗一さん(64)は「これからは、デザインがよくない街はアウト。四人の中にはデザインが落選し、つらい思いをする人も出るけれど話題にはなる」と話す。丹羽修さん(37)も「面白いことになればいい」と改装デザインを手掛けることを決めた。

 残る二人の建築家も、内呂尚史さん(37)が「現在の店は通りに面しているが、あまり外が見えず窮屈にも感じる。女性層を意識してイメージチェンジさせたい」ともくろむ。一方で、稲田豊作さん(63)は「固定客がいるので、チェンジというよりイメージアップ」と、四人それぞれの方向性で商店街の新たな顔にふさわしいデザインを提案する。

 作品は三十日に発表され二カ月間、KICなどでスケッチが展示される。投票はKIC内で受け付ける。問い合わせはKIC=電04(7168)8686=へ。

(東京新聞)

 

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