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キリン仙台工場再開 一致団結 苦境を乗り越え

産経新聞 9月27日(火)7時56分配信

 東日本大震災による壊滅的な被害を乗り越え、26日にビールの製造を再開したキリンビール仙台工場(仙台市宮城野区)。勤務中に被災し、長い間電気や水が使えない中で、復旧作業に追われた工場関係者は特別な思いでこの日を迎えた。

 岩手県遠野市産の凍結ホップが詰められた袋が開けられると、工場内に独特の華やかな香りが広がった。仕込み釜に向かった横田乃里也(のりや)工場長は両手で丁寧にすくい上げ、約6カ月間の苦労を噛み締めるように香りをかぎ、中に投じた。

 遠目に見守った作業着姿の従業員は念願の再稼働に笑顔を浮かべ、拍手を繰り返した。醸造担当者の口からは「津波を乗り越えたビール。特別な味になるはず」という言葉も漏れた。

 松沢幸一社長が震災から間もない4月に「9月再開」を目標に掲げたことから、復旧作業も明確になった。「ハードルは高かったが、秘策はない。津波に浸かった部品を交換し、解体して洗浄する。食品製造の基本に立ち返った」と、横田工場長は振り返る。

 松沢社長は8月下旬に遠野市で行われたホップの収穫祭にも参加する思い入れようだったという。この日の初仕込み式に出席した本田敏秋・遠野市長からも「製造再開は復興のシンボルになる」と祝福された。

 最後は休み返上で夜中まで作業を続けた従業員たち。横田工場長は「苦労はあったが、一致団結して一つ一つ乗り越えてきた。仙台工場のチームが機能した。今まで以上に気持ちのこもったビールになる」と胸を張った。

 苦難を乗り越えての製造再開に、「ビール作りの第一歩である仕込みが始まり、長い道のりだったが、ようやくここまでたどり着いた。ゼロから立ち上がることができるのも、飲んでくれる人がいるから。仕事が元通りできることに感謝したい」とも。

 売り上げ金の一部を農水産業の復興支援や、農業高校の被災生徒への奨学金に充てる計画もある。横田工場長は「地域や人とのつながりを大切にし、地元に愛される工場でありたい」と締めくくった。

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最終更新:9月27日(火)10時26分

産経新聞

 

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