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【プロ野球】

9回に逆転、巨人今季初の貯金4 トラに4差

2011年9月29日 紙面から

◆巨人2−1横浜

横浜−巨人 9回表無死二、三塁、左中間に2点適時二塁打を放つ古城=横浜スタジアムで

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 ドタバタ劇は伏兵の一振りで決着した。巨人は完封負けもちらついた土壇場の9回に古城の2点二塁打で逆転。5度目の挑戦でようやく今季初の貯金4に到達。原監督は「あの手も、この手も、その手も使っていかないと、点は入らないよ」と瀬戸際で奪った2点の味をかみしめた。

 最後は守護神キラーが決めた。長野と阿部のランエンドヒットと代走・鈴木の盗塁が成功して無死二、三塁。8月3日に阪神の藤川からサヨナラ弾を放っている古城が、今度は横浜の山口を打ち砕いた。「日ごろの行いが良かった」。ヒーローが笑いを誘う。しかし、指揮官も真剣な表情で同じことを言った。「ギリギリの場面で思い切りの良さが出るのは、野球に対する心構えが正しいということ」

 ベンチの空気は重苦しかった。3回は無死一、二塁。6回は無死二塁。7回無死満塁では高橋由が守備妨害絡みの併殺。4度目の好機をようやく古城が生かし、原監督も「由伸とチームを助けてくれた」と目を細めた。

 何はともあれ、横浜を振り切って3連勝。阪神とは4ゲーム差。3位死守は現実味を帯びてきた。とはいえ、2位奪取が厳しい状況には変わりない。残り17試合。指揮官は「一戦の重みは理解している。さらに集中して戦っていく」と力を込めた。追いかけるのは竜の背ではなく、ツバメの尻尾。可能性がゼロになるまで、決してあきらめない。 (井上学)

 

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