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【プロ野球】バレンティン逆転弾 ヤクルト連夜の“ラッキー6”2011年9月29日 紙面から ◆ヤクルト8−5阪神
打った瞬間、ベンチもツバメファンも総立ち。それをちらりと確認してから、ヤクルト・バレンティンは、かみしめるように、ゆっくり一塁に向かった。試合をひっくり返す、左翼上段への特大2ラン。「手応え十分だったから、仲間が喜んでるのを見たんだ。遠くに飛ばせる球を狙ってた。逆転できて、チョー、キモチイイ!」とご機嫌だ。 1点を追う6回が、またも歓喜のイニングとなった。先頭・畠山が四球で出た直後の劇弾。これで終わらず、相川、青木の適時打も飛び出し、打者一巡の猛攻でこの回一挙6点を奪った。前日に川端の満塁弾が飛び出したのも6回。2試合連続の“ラッキー6”で逆転勝ちし、阪神戦5連勝。それを引き寄せたのがバレンティンだった。 「効果的な一発でベンチが盛り上がった。バレンティンは1回外したのがよかったかな」と小川監督も目を細めた。9月初め、守備のカバーに入らなかったり、凡打で走らないといった怠慢プレーが続き、3試合スタメンから外した。それが効いているのか、この日は2回2死満塁で内野フライを阪神・藤井彰が捕れなかった際、二塁から駆け込んで2点目のホームを踏んでいた。指揮官は「逆転弾もすごいけど、2回の走塁のようにチームの勝利のために一生懸命やりだしたのがいい傾向」と満足そうだった。 10月中旬にはパパになる予定のバレンティン。来日以来、一度も身重の夫人とは会えていない。出産には立ち会いたいと思ってきたが、優勝決定時期に重なりそうになってきた。「帰国しようと思っていたが、ここまで来たら仲間と最後まで戦いたい。家族とは、いい結果を持って国に帰ってから、たくさんの時間を過ごすよ。今年は特別な、素晴らしい1年になるんじゃないかな」。中日とは3ゲーム差。29日から連勝し、中日が連敗すれば、30日に優勝マジック「12」が点灯する。ゴールが見えてきた。バレンティンもチーム優先で栄冠をもぎ取りに行く。 (竹村和佳子) PR情報
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